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わたしとあなた
日時: 2011/04/06 21:37
名前: 桜庭 ID:JZNEHpnw
参照: いつまでここにいられるかなー・・・うー

クリックありがとうございます(`・ω・´)きりりっ

前回や、前々では
ポケノベでは3000HIT、カキコだと9000HIT本当にありがとうございます^^
http://www43.atwiki.jp/watasitoanata/ ウィキ作っちゃいました(ぇ

[>始めての方
最低限のルールを守ってくれればいいです
オリキャラ逃げてな人は【戻る】連打

[>お知らせ


[>お客さまは神
★=お友達 ☆=大常連さん ●=常連さん ♪=訪問してくれた方

★ミニモネさま くうさま 涼香さま まっさん ミュウさま
☆秋空さま レッドさま 鱒鳥さま 妃女癒さま   
●あかりさま キョウさま 夕空さま 黒魔さま 優香さま cacao.さま
♪野獣好きさま ルナさま ヨッシー王さま サイダーさま 工場長さま 雷電さま アポロさま 翡翠さま
トビさま 風里さま 弥勒さま ゆずきさま 丸やまんさま ザポテチさま ピクミンさま 風羅乃さん むきゅ〜さま 秋桜さま ポケモンヲタクさま

[>連載
第1章 第0話〜第9話 >>1
第2章 第10話〜第17話>>2
第3章 第18話〜第45話>>3 >>4 
第4章 第46〜55話  >>5(51話の途中から無い)
第5章 56話〜90話
第6章 93話〜104話
第7章 105話〜126話 
第8章 127話〜137話 >>17
第9章 138話〜158話 >>39
第10章 159話〜166話 >>217
第11章 167話〜180話 >>292
第12章 181話〜>>

第12章 未定なう
第181話 >>300
第182話 >>305
第183話 >>306
第184話 >>319
第185話 >>320
第186話 >>325
第187話 >>329
第188話 >>332
第189話 >>334
第190話 >>340
第191話 >>
第192話 >>

[>外伝 >>
第1章 はじまりは未だ光差さず――
第1話 >>293
第2話 >>294
第3話 >>295
第4話 >>298
第5話 >>314
第6話 >>

[>短編兼番外編
>>41 ゴールド、告白してみた
>>42 マイ誕生日
>>43 マイ、はじめてゴールドの家に行く(攫われるともいう)
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>>45 ゴールド誕生日、数日前編
>>46 ゴールド誕生日、前日編
>>47 ゴールド誕生日、当日
>>48 なんか凄いことになってる
>>49 BW発売が楽しみすぎる件について。
>>50 マイvsコウ マジバトル……?
>>51 コウちゃんと!
>>52 アヤノと!
>>53 レッド先輩たんじょーび
>>54 ゴールドと!
>>55 コウちゃん女装しちゃった(え
>>56 マイと!
>>165 ミニ誕生日!だいすきをありがとうっ
>>252 携帯電話(ぶらっく★マイちゃん)
>>265 ALLキャラかもしれない。マイ視点じゃないかんじ
>>276 誕生日ありがとう企画
>>279 いつもありがとう
>>282 口説いてみた
>>299 ばれんたいんでぃ
>>324 えいぷりるふーる ぱたーんつー
>>333 サニー組とゴールド

[>イメソン 
―マイ―
>>63 は? ん、いーよ
>>70 おちゃめ機能
>>84 アイスに首ったけ
>>87 mai
>>309ジョウトヒーロー!
>>323ポーカーフェイス
―ゴールド―
>>113心拍数#0721
[>大庭の駄絵@絵茶 >>115
[>登場人物 >>117
[>マイについて>>133

メンテ

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Re: わたしとあなた ( No.21 )
日時: 2010/09/06 23:34
名前: 桜庭

――期待しなくてよかったかも

第141話 久しぶりの再開。早5分


「シルバーさん、久しぶりです!」
「ああ、というよりお前のペースは相変わらずだな」
「? そーですか?」

出口に逃げる人々の間を小さな身体を生かして間をすりぬけていく
そしてたどり着くのは懐かしい友人の下

「というより、こんな状況でマイ、ひとりだけか?」
「うん……あ、はい」

思わず敬語を忘れてしまい慌てて修正をするのが可愛く思えたのか
あのシルバーの口元があがり、頭をなでる
目がパチパチと音がするくらい瞬きをし驚きを示すが、目がとろんと眠くなる



のもつかの間

「マイ、お前ポケモン持ってるよな。あっちで‘アヤノ‘がいるから助太刀してこい」
「…………え?」

マイの苦手な人ランキング一位のアヤノの名前
そして‘助太刀‘の二文字が頭をよぎる

「あ、あの甘ーい時間とかそうゆう「あるわけないだろう。この状況で」そうですよね! じゃ、わたし行ってきます!!」

間髪いれずに放った台詞はある意味マイに勇気を与える
少々涙が出てきた気もするが、走りながら涙がゆれ、はじけとんだ


(ぜんぜん感動しない涙だ――!!)






そんなことを思いながら走っていると見つけてしまった
二つの影、そしてまぶしい稲光が水面へと消えては現れたのが見えた


「周りの人もいなくなってきたわね」
「ああ、この調子で「二人ともー!」なんだあいつ」
「久しぶりの再会にそれはないでしょ」

どうやらマイはこの二人の目の前にするとどうもキャラが違くなり自分でもあせる
だから、苦手なんだよね。と心の中で苦笑い

「モココ、次はあのギャラドスよ! それで貴方、電気ポケモンは持ってるの!?」
「持ってるよ! まったくもう、うるさ「黙って出すの!」あーはいはい!」

アヤノは的確な指示で次々とギャラドスを気絶させていくのに対しマイはというと
トロトロとした対応でボールをとりピカチュウを出した
ピカチュウを出す際にコウと背中同士でぶつかってしまうが、今の状況で流石のコウも怒涛は発しなかった

「ピカチュウか(可愛いな)……ブラッキー! ‘かみつく‘だ!」
「うん、かわいーでしょ。ピーくん‘電気ショック‘!!」
(フィー!!)

腰についているエーフィが動き出した
自分の弟――ブラッキーを見て自我を軽く忘れかけている
珍しいことに勝手にボールから出てきた

「ふぃっフィーちゃん!? え、えと!! ‘サイケ光線‘!!
ピーくんは‘雷‘!!」

初めて二匹同時の指示に混乱するが二人が見ている
格好が悪いことはしたくないから冷静な態度を見せる(つもりであるが)



(フィー!)
(いつも以上にやる気だね! よーしコウアヤに負けないぞー!)
(( コウアヤ!? ))
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.22 )
日時: 2010/09/06 23:35
名前: 桜庭

第142話 眠りから覚めたのは

マイたちが地道にギャラドスを気絶(倒してはいない)させている時
シルバーはというと―――

(クリスが言ってた紅いギャラドス、気になるな。
ここはマイたちに任せて、紅いギャラドスでも探すかな)

とシルバーにしては珍しい考えだった
否マイたちを信頼しているとでも云える考えでもあった

湖の真ん中に真っ赤な影が揺れている
――あれか……。案外分かりやすいな。しかしどうする……

「アリゲイツ、氷の槍。作れるか?」

ボールの中にいる仲間に声をかけ、指示に従ってくれた
ぽんっと軽い音がして外に出すと早速大きな口から氷の息を出し、先がとがった槍を作り上げた
アリゲイツをしまい、今度はリングマを出す。何をする気だろうか

「この槍をあの紅いポイントに投げ込むんだ」

こくり、と首を立てにかしげズンズンと湖のギリギリまで寄り、投げた

氷の空気を裂く音がした、すこし耳が痛い感じまでする
まあ任務が成功すれば良いことだから我慢をした

―――ぷすん
巨大風船にミツバチが針を刺したような音がした
ん。と身構えるシルバーの目の前に現れたのは―――

「出たな! 紅いギャラドス!!」





◆◆◆

シルバーが少し展開した頃のマイたちは……

「ちょっとマイはあっち狙いなさいよ!」
「えー嫌だよ! わたし、こっちの方がやりやすい!」
「オレだってこっちがいい! アヤノ変わってくれよ!」

喧嘩をしていた。かなり幼稚な
どうやらギャラドスがかなりいるので三方向に分かれて攻撃しようという作戦らしいが途中から狂っているようだ
当たり前だと思う、三人ともあっちこっち動き回っているのだから

「んもー! ピーくん‘雷‘ フィーちゃん‘スピードスター‘!!」
「あ! オレ狙ってたのに……」
「そこでがっかりするの!? ねえ、コウちゃんライバルだよね!? そうだよね!?」

コウが狙っていた獲物をマイが攻撃して気絶をさせてしまったことに大きな後悔を見せている
そんな姿にアヤは呆れるしかなかった


ようやく3人まとまって攻撃をしている時
湖とは反対方向の茂みから何かが出てきた、黒くて闇に近い何かが

(コウちゃん、アヤノ! なんヤバいよ!!)
(え? なに――!!)
(あ…………)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.23 )
日時: 2010/09/06 23:35
名前: 桜庭

第143話 弟想いの姉

後ろから迫る影にいち早く気づきコールを出したのはマイのポケモン、エーフィだった
その察知をコウとアヤに知らせる時には遅く

「……な、んだよ! この、影……!!」
「なんだか私……眠くなって、き――」

一番始めに気づいたマイを除く二人は影に身体を縛り付けられるような姿になり宙に浮かんでいた
マイはというとエーフィ(フィーちゃん)のバリアにより逃れていた
バリアと言ってもただのバリアではなく、マイと自分自身を囲むような円柱の中に入っているような感じだ

(なんで急に……!! 急展開すぎるよ!!)

しかし、その無敵ともいえようバリアが、なんとエーフィによって解かれてしまった
理由は簡単だ。自分の弟のブラッキーがあの影に捕らわれているのだから
バリアから抜け出し、効果が切れた。
そして、エーフィまでも簡単に掴まってしまったのだ

マイが逃げようとしても影の方が断然スピードが速く、あっという間に掴まってしまう
そして二人同様に眠くなる、がちらり。と影の正体を見るとなんともこの世の姿とは思えない生物から出ているではないか
闇にも近いような影の隙間から見えたひとつの金<きん>

(ごーる、ど?)

掠れいく意識の中で見たのは金の瞳
しかし。

(ゴールドじゃない……!! あのひ、とは)

影の小さな隙間から見えただけなのに分かってしまうのは付き合いの年数のせい
そんなくだらないことを考えているうちにだんだんと意識はかすれ

「こうちゃ、ん……あや、の……」

名前を告げると、すう。と眠りにつく―――――と、思ったのに





ビュンッ!!
投げ出される圧力によりみな目が覚める



(え、投げ飛ばされてる? うっうそ!! 目の前水の中じゃん……!!)
(嘘だろ!! オレおよげねぇぇぇぇえええええええええ!!)
(ちょっと待ちなさいって! 無理よ無理! 水はやめて……!!)

三人の想いもむなしく、ばしゃん!!と大きな水しぶきと共に沈んでいった





◆◆◆

「……捕獲、完了」

シルバーが紅いギャラドスをいとも簡単に捕まえ終わる頃
ようやく気づいた。周りの状況に

「なんだあのデカ物!!」

シルバーが叫ぶと同時に三人が落ちていく
そして運命というかなんというか、なぜかゴールドが息を切らしてこちらに走ってくるのが見えた

「ゴールド! お前、どうしてここに!」
「それはオレが知りてぇよ! なんだよあの黒いの!」

今度はシルバーが同じ発言をした
本当にこの二人は仲がいいのか悪いのか……

「取りあえず、今の状況は?」
「マイとアヤとコウとかいうやつが沈んでいった」

は? と豆鉄砲をくらったような顔になる
当然と云えばそうだが




((( おぼれる……!! )))
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.24 )
日時: 2010/09/06 23:36
名前: 桜庭


144話 リンク

―――おぼれる!
三人の想いが珍しく重なった時にはもう遅くて

(マイ! アヤノ!)

意識を失って目をつぶりながら落ちていくアヤノにマイは苦しそうに目を細めながらこちららに手を振ってきた
コウとアヤノが離れている距離はそう遠くない
ただ、マイと二人の距離が離れている、それに水の中だ視界がゆれ見えにくい

(ギャラドス……!!)

気絶したギャラドスのうちの一匹がコウとアヤノに気づき優雅に泳いでくる
やばい! 水中戦なんてコウはしたこともないし手持ちは出せる状態ではなかった

(アヤノをこっち寄せないと……!!)

足を激しくバタつかせアヤノに近づき、その腕に抱きしめる
が。アヤノを救出したとしてもギャラドスがこちらに来ない。という訳ではない
どんどんと怒りのオーラを放つギャラドスが近寄る

(……!!)

水中の中で大きくギャラドスの尻尾(?)の部分が振り上げられ
もう駄目だ! そう思った時が

―――フッ

まるで水の中ではなく空から落とされるような感触がする
細めで周りを見る。やはり落ちている

(ここはどこだ! てか落ちる……!!)

空から落ちた。ではなく‘洞窟‘の中に落ちている
岩石やら土の匂いが落ちながらも分かる、水から地へとリンクしたのだ


「―――ッ!!」

堅い地面に落ちた。背中から
ぐっ。と血が口に向かっているのがわかったが、今自分の腹の上には抱きかかえたアヤノがいる
足が地面に投げ出されているが
絶対にしては駄目だ! と苦い血を再び体内の中に

「っおえ」

苦い血が入ってきたことで顔が青く染まる
これじゃマイじゃねえか。とつぶやくと今だに気絶しているアヤノを起こそうとした

(マイはどこだ?)とガラもなく思っている
その時だ



ピ   ピピピ   ピピ   ピピピピ!!
  ピピ    ピピピ   ピピピピピピッ!!
ピピピ  ピピピピピッ ピピピーッ!!


「なんだ!?」

自分の盗んだ図鑑が鳴り出したのだ
これは壊れたってことかよ!嘆くコウだがウイィンと自動で開いたから壊れてはいないようだ

しかし音は鳴り止まない
その音に呼ばれたかのように隣で気絶していたアヤノが小さくうなった

「! アヤノ目ぇ覚ましたか?」
「うん……なにこのフラグ……」
「? ふらぐ?」

まだ目が覚めたばかりで意味不明の言葉を口にしたアヤノ
ハテナマークでコウが問うと「なっなんでもないわ!」と立ち上がろうとした

「―――っ!」
「おい、どうした……足、真っ赤だぞ!」

捻挫かしら?と苦笑いするアヤノにコウはちょっとまってろ!とアヤノを待たせる
その間にも図鑑は鳴り止まない

「マイを探してくる! あいつならシップくらい持ってるだろ!」

今この場で鳴っているのは二つ
しかし音は少しずつ違う、全部で三つの音がした。とコウはいう
この音に近づけばマイは必ずいる! と叫び耳はいいコウが走っていった

(コウは、マイのこと……どう思ってるのかしら)
(マーイ! どこだ!)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.25 )
日時: 2010/09/06 23:36
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file303.jpg


第145話 扱い注意につき逮捕します



「いてて……」

コウと同様、リンクして洞窟の中にいたマイ
ギャラドスにコウたちが慌てているのを見たのを最後にリンクしたようだ

それにしても、ここ暗いなあ。とのんびり考えている時に
図鑑が鳴り出した

「!? うわ! びっくりしたー!」

思わず図鑑を地面に落っことしてしまうが拾って土ぼこりを払いとる
それでも図鑑は鳴り止まない

「んー? なんでだろ」

図鑑の鳴るおかげというか、緑色の部分がピカピカと光っているので周りの状況が少しわかる。しかし暗い

「困ったなー…「マーイ!! マーイ!! 生きてるかー!」…コウちゃん!」
「はあっはあっ。よかった、お前生きてたんだな」

名前と生きてるのにあまり言われたく無い言葉だけで誰か理解したマイ
ちょっと複雑かも、なんて思っている内に肩で息をするコウが来て、何事もなかったかのように

「こっちにアヤノがいるから、来い」
「えー! おんぶしてー!」
「嫌だよ。ゴールドさんにしてもらえよ!」

※ここの挿絵です※

ぶー。と不貞腐れているが内心少し嬉しい気もした
その雰囲気を壊すといかなにか……図鑑が鳴り止んでいないが

「あ、コウちゃん! いつものジャケットは?」
「暑いからアヤノに持たせておいた」

ふーん。と興味なさそうな返事に飽きれながらもコウがこっちだ。と案内する
マイにはコウが‘ドロボーさん‘には見えなくなっていた

(もしかしてコウちゃん、目的があって?)
(図鑑、返した方がいいのかな……でもオレはまだ)

互いに思いながらもアヤノのいる場所にたどりつく
モココを出してくれていたのですぐにわかった

「あーロコンだー!」
「マイ! 生きてたのね」
「生きてたよ! 酷いなー!」

アヤノが怪我した足元にマイのキューくんと同じポケモンのロコンがいた
もふっもふっと訳のわからない用語を発しながらぎゅーと抱きしめる
普通なら警戒心が強いロコンだがマイの能力というのか安心した顔で抱きしめられている
その間、腰につけているポケモンたちが暴れたのはいうまでもないが

「マイ、シップ持ってるか?」
「ふえ? あーうん。リュックの中に……あ、れ?」

先ほどの緩みきった顔が血の気のない顔に変化する

「リュックが……ない!!」
「はあ!?」

ゴールドのなのにな……と一瞬だけがっかりするが思い出したかのように

「あ、湖近くのゲートに置いてきたんだー!」

何も事情を知らないからこそ。云える言葉だろう
コウの顔が穏やかに笑い、アヤノも笑う

「なに? どったのぉぉぉおおおおお!!」
「期待したオレが馬鹿だったよー!!」

ぎゅー!と首を絞めるコウにマイがバシバシと必死に腕を叩く
すぐに離れたが、けほっと息をひとつ
うー! とにらんでやれば理由を話すコウと先ほどとは明らかに違う苦笑いのアヤノ
マイはごめんね。と謝るが顔は反省の色がない



「ねえ、図鑑の音、消えたよ?」
「あ、本当ね。どうしてかしら?」

まるで三人を揃わせるために鳴った図鑑は使命終えたいつのも無音の図鑑になった
マイがおっかしー! とキャハハと無邪気に笑っているとコウが地面に座っていた腰を上げた

(まあ、仕方ないよな)
「ちょっコウ!?」

よっこらせっと。地面に座っているアヤノを横向きに抱きかかえマイと共に歩いた方向の反対の道を歩き出した

「あー! ずるいー! わたしもー!」
「煩いな。お前は元気だろ」
「コウっ、これは、その……!!」

ぶーぶー!とまたマイが講義するが間髪のないコウの台詞がマイに突き刺さる
この状態にいると好きでもない相手が格好よく見えてしまうのか赤面しながらアヤノがせめておんぶで……。という

(ずるいよ、アヤノー!)
(仕方ないでしょ、捻挫しちゃったんだから!)
(マイ、煩い)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.26 )
日時: 2010/09/06 23:37
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file303.jpg


第146話 少しおそろい、だね

「つ、疲れた……」

アヤをおんぶしているコウの腕をぎゅっと握る。死にそうな勢いで
本当に疲れているのか、顔色がさっきより悪くなっているのが暗闇(モココにより明かりは足りている)の中でもわかる

「じゃ、休みましょうか?」
「そうだな」

おんぶされているアヤが珍しく賛成したのはコウに疲れてほしくないからでマイの意見に同意したわけではないと激しく言われた

「よい、しょ」
「あ、ありがとう……」

ここは洞窟だから椅子の代わりになる岩とかが多くて便利といえば便利
だが……一旦広い所にでると岩と岩が重なって崖のような場所もあることをアヤは知っている

「ね、コウちゃんお菓子あ「無い」即答は酷いよー!」
「はあ」
「ため息やめてよ! 二人ともなんで、わたしにはツンツンしてるの!」

ツンツン言うな。アヤの鋭い目つきがマイにそう悟らせた
あんまりだよー! と両腕を上げてブーイングする姿は本当の馬鹿にしか見えなかったらしい
拗ねてしまったのか岩に座っていなかったマイは土を気にせずに体育座りして顔をうずめた

「拗ねるなよ……」

小さな泣き声まで上げてしまったマイを心配したコウが立ち上がりマイの傍により栗色で所々ハネている髪を撫でてやり、耳を見ると真っ赤になっていた
ふう。と心の中でため息をつくとマイが顔を上げ、コウの髪をくしゃ。と掻き揚げた

「てめ」
「コウちゃん、右目隠してると目、悪くなっちゃうよ?」
「はあ?」

先ほど拗ねていたとは思えないほどの回復を見せる
掻き揚げた右目のあたりの髪を片手で持ったまま、空いている左手で自分のパーカーのポケットに手を突っ込み

「はい!」
「な、なにしやがっ…………!」

ニッコリと笑って髪に付けてもらったのに何か分からずにただ怒るしかなかったのだが
アヤに無言で四角形の手鏡を差し出され見ると驚いた

「ぴっぴんっピンク!?」
「可愛いでしょー」

オレこんなの嫌だ! と言ってるわりにはとる仕草をしない
そんなコウにだんだんとマイも心が開いてきたようで、とっちゃダメだよ、あげるね。といわれてしまう

「わ、分かったよ」
「えへへ〜」

目線をそらして小さく礼を言う
図鑑を盗んだことに後悔してきた。なんて思ってきたのかコウが立ち上がった
マイはビックリして思わず体育座りのまま顔をあげる

そして、コウが放った言葉はアヤも驚く言葉だった


(マイ、オレとマジの勝負しようぜ)
(え――!!)
(コウ、なに言って……!?)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.27 )
日時: 2010/09/06 23:37
名前: 桜庭



第147話 いい加減にしなさい!!

「うん! いいよっやろうやろうばと「やめなさい!」…いひゃい」

まさかのコウからの誘いにマイも驚きながらもバトルは嫌いではないので賛成する
しかし、負ぶってもらっているアヤノが何処から出したのかと言いたいほどの大きなハリセンをマイの頭上に勢いよく落とした

「なんでコウちゃんにはやらないの」
「そ、それは……別にいいでしょ!!」

頭痛が走るのか頭を両手で囲むようにして擦っていて
身長的な問題で上目で見ている

「涙、拭けよ」
「ん……」

自分のせいに気づいていないコウはマイにズボンのポケットからハンドタオルを出して、拭いてやる

「ありがと……でもでもっなんでバトルしちゃ駄目なのー?」
「ここは洞窟よ!? あなたの手持ちを見る限りじゃ大きいのじゃない、崩れてしまうかもしれないのよ……」
「うー……そか」

なんとなく嬉しいことを言われて視線が地面に行くマイ
コウも、仕方ないか。と納得したようで背に負ぶっているアヤノの悪かったなと一礼をした





「つ、つかれた」
「「 まじな声はやめろ 」」
「二人一緒にハモるのもやめて」

あれからしばらく歩いたあと、マイがついに根を上げた
本気の声の疲れた。だんだんと歩みが遅くなってきたのも二人は分かったが
甘くしてしまうとこれからのことが心配なのであえて見ないふりをしてきた
お前らわたしの両親かよ! と突っ込まれたのは言うまでもない

「仕方ないな、休むか」
「ほんと!? やったー!」

アヤノが身を乗り出してコウの顔を見る
少しばかりか疲れが見える(なんか心当たりが……)

「アヤノ、ここに降ろすからな」
「ええ、ありがとう」

少し広い広場、のような場所にきた三人は広場の入り口にあたる部分に一旦一休みすることにした
アヤノが持っている鞄からシートのようなものを取り出して座った

「オレも、失礼するぞ」
「わたしもー!」

足を引きずるように隅により、マイがアヤノの隣に、コウはマイの隣に座った
ふあー。と口を手を当ててマイがあくびをし、ころん、と静かに寝転がった

「寝るなよ」
「うんー」

目をつぶりながマイが答える手はピッタリと体の横につけて
そういいながらコウを首に手を回しながら寝転がる

「二人とも……寝ないでよ」
「アヤノも寝てみなよ〜色んな‘音‘が聞こえるから」

もう、とあきれるアヤノにマイも寝てよー!と誘う
断られるだろ。と内心思うコウだが、アヤノも素直に横になった

「目、つぶってみろよ」
「え、えぇ」

マイはすでに目を瞑っていて聞こえる音を楽しんでいるのか口元が上がっている
戸惑いつつも、そうしてみるとたくさんの音が聞こえた


(洞窟のせいで、音が広がって聞こえたりするんだよ)
(そうなんだー)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.28 )
日時: 2010/09/06 23:37
名前: 桜庭




第148話 寒くない? え、そうでもないの

「なんか眠くなってきたー」
「……ふわぁ―――私も……」

マイの欠伸でアヤノも眠くなってきたのか、目を閉じた
聞こえる音全てが子守唄に聞こえてくるので、アヤノを落ち着かせ眠気を誘う

「コウちゃんは……寝てる」
「……だと」
「ほえ?」
「な、なんでもないわよ!」

むくり、とマイだけ上半身を起こし少し顔を背けているコウの顔を見る
顔に似合わず幼い顔立ちをして寝息を立てていた
アヤノはよく分からないネタを発し、恥ずかしくなったのか、こちらもそっぽを向けて本格的に寝入りに入るらしい

(二人共、寝ちゃ駄目ー。とか言ったのに)

つんつん、と規則正しい寝息を立てるコウの頬に左手の人差し指でつつくと
「うんん」と機嫌が悪そうな声と共に腕がこっちにやってきた

(うわーコウちゃん寝相悪い)

必然といえばそうなるが、マイの遊びをコウが無意識(というか寝相)でやめさせた
むう。と今度はマイが頬を膨らませ体をアヤノの方向へと変え、また遊びだす

「やめなさいって……」
「ご、ごめな……って寝言ですか!」

もう。とコウと同じく腕を使ってマイの指をはじいた
くそー、と完全にふてくされて、少し洞窟を探検することにした

「……むー」

ちら、とシートの上に寝る男女を見て、心配なのか取りあえずマイはこの広場みたいな場所を歩くことにした
しかし、遮るものがないし、マイは目がいいので全て把握できている

「にしても、ここ寒いかも……」

ぶる、とチョウジタウンに来てから何度目かの身震い
寒がりのマイにとっては難易度が高いダンジョンかといえよう
そこで思うこと、といえばただひとつ。
暖かいものを着よう!! と思うのだが、ここは生憎洞窟で、火なんてもの存在しない

「あ。コウちゃんのジャケット……」

にやり。マイの口元が嫌に上がる
目の前には寝ている男。しかも熟睡に近い眠りで、絶好のチャンスといえよう

「ちょーと貸してもらいますよーと」

自分のパーカを脱いで、コウのジャケットを着る
脱がす際に、マイの頬が赤くなったことを書くのを忘れていたなんてことはない

「ふーあったかあったか」

もふもふ、とジャッケトの首まですっぽり被り幸せそうに目を閉じると
コウと……ポケモンたちの匂いがした

(もしかして、この首の後ろの部分にコウちゃんのポケちゃんたちが!)

うわうわ、だったら超可愛いじゃん! と勝手な妄想で一人盛り上がっていると
爪先で勢いよく突いた音が響いた

「!?」

音の方向へ顔を向けると、そこには見たことのない生物が四本足でどうどうと
立ち、こちらを見ていた



(あ、あなたは……なんて名前なの?)
(――――――)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.29 )
日時: 2010/09/06 23:38
名前: 桜庭



第149話 オレはツンデレじゃねーって!

「…………」
「おい」

シルバーの放った言葉
――湖にマイ、アヤ、コウが落ちた。
にしばらく豆鉄砲を食らった顔で立ちすくんでいたが、呼びかけにより現実に戻ってきた

「シルバーさんよォ、てめーマイくらい助けれたんじゃねーの?」
「オレだって大変だったんだ……いや、そうでもないな」

こめかみの血管と、目が少々細くなる。これは誰か見てもわかる
――キレたか
ふう、とため息をつき手に入れたばかりの赤いギャラドスを見る

「お前、この湖の秘密とか知ってるか?」
「おいおいおい! んなの聞いてもわかりゃーしねーだろ!!」
「うるさ……あ、あのリュックは」

ボールを片手に握っていたシルバーからゴールドはひょいっとソレを奪い取り
自分に目線を合わせようとする、が相手が相手だ
マイじゃない。こちらを見向きをしないで、湖へと行っている

「マイが持っていきやがった、オレのリュック!!」
「アリゲイツ…………ありがとな」

そう、湖のマイが沈んだあたりにプッカプッカと浮いていたのだ
アリゲイツが出てきたのは、拾ってこい。という視線だけの命令で取ってきてくれたので礼を言ったのだ

「中身は無事だけどよ――どうしてこんな事にッ!!」
「!! おまえ! その卵……!!」

リュックを力なく地面に落とし、抱いていた卵をぎゅっと抱きしめる
オレのせいだ。と内心……キレていたのはシルバーに向けてではなく、自分自身だったのだ
自分の力不足でマイが消えた!そんな自分に腹立たしかったのだろう

抱きしめていたせいではない、ゴールドの思いを通して
卵が――眩い光を発して……


「孵化……したのか!!」

珍しくシルバーの声が上がり、当の本人は生まれたての小さなポケモンを腹に抱えたまま、地面へと倒れた

「は、はは……なんだよ、こいつ! 可愛いじゃねーか……」

生まれたポケモンは――――ラプラス
小さな足(?)をバタつかせて喜びを示している、ほんの少し、ゴールドの感情が収まった

「起きろ、策を考えるんだ」
「ああ、わり……! な、なんだ!?」
「!?」

アリゲイツをボールの中に収めると、ゴールドに起きるようにいう
案外素直に聞いてくれたので驚いた。

それより、もっと大きな驚きがあったのだが

「あれ、ポケモンか!?」
「ああ、でも……湖の中に飛び込んで行ったぞ」
「なんなんだよ、今回は! オレ、訳が分からなくなってきたーッ!!」

何か大きなエネルギーを持つ、ポケモンが湖へと飛び込んだのだ
二人も策の事をすっかり忘れて、飛び込んで行った水面を見る

「マイ、大丈夫だよな」
「ゴールド、お前。なんだかんだ言ってマイの事好きだよな」
「ばっちげーよ!! 何勘違いしてんだよ!」
「なら、さっきから何回マイの名前言ったか数えてみろよ」

互いの顔を見ずに、水面の柵ごしから見える互いの顔で喧嘩が勃発していた

「ツンデレゴールド。略してツンゴー」
「るせーな! お前は何だよ! ツンデレか? デレツンか! シスデレだな!!」

ぼそり、と呟くシルバーに、今度は自分に対してではなく相手に対しての怒りがこみ上げてきた
意味のない喧嘩を初めから、ずっと見ていたのは


ピンクとスカイブルーだった、



(ツンゴーめ!)
(シスデレやろう!)
(なんだよそれ!)
(シスコンデレデレの略だよ、ヴワァーカ)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.30 )
日時: 2010/09/06 23:38
名前: 桜庭




第150話 ポケちゃんにツッコミいれたからって文句はきかないよ?

はろーはろー! みんな元気!
ってのん気に語ってる場合じゃないんだよ!

なんか目の前に、茶色をベースにしたわんちゃんみたいに四足で
だけどペンギンみたいにデッカイなんかつけてたり、赤いえと、ひとで! うん、ひどで!
ひとでがついてたり、背中からはもさもさー! って白い毛が出てたりして!
あー! もうわけわかんないよー!

「ねー誰なの?」
(――Intention exchange)

ふわ、と意識が遠のいた
意識が無くなったとか、そうゆうのでは無くて目を瞑るくらいで倒れはしない

《目を覚ましてください》
「……ん」

必然的に起きるのも早い
それなのに生物が放った言葉の意味は?

――意思交換

そのままの意味で、マイと`アヤ`の意思を交換させた
体的なものではなく、意思だけ意思だけを交換させたのだ

「え、エンティ!」
《よかった。成功しました》

声色はマイそのものだったが、口調がいつもと違う
そして、生物の名前を知っている時点でおかしいだろう

「貴方、今まで意思交換なんてしなかったのに。
どうして? 私を呼べばいいのに……意思交換なんて」
《それはアヤノが足を……それに寝てしまったから》

あ。と口元に手をあて、ちらりと本物の身体を見る
自分の顔を鏡無しで見るほど気持ちが悪いことはないと思った

「それで、どうしたの?」
《アヤノがここに落ちたってスイクンから聞いたから
あとマイって子の持ってる`銀色`の方のリングに力を貸してやれっていわれたし》

アヤの質問を的確に答え、自分には任務がある。ということも話してくれた
`銀色のリング`確かにマイは持ってるけど、何に使うの? と聞きながらリングを腕から外そうとした時


「とっちゃ、だめー」
「! なんだ寝言、みたいね」

眠っているはずの身体から声が聞こえたものだから驚いてみてみるが
寝ていただけだった
それでも、寝言から察すると触られたくない、大事なもの。と理解ができる

「このままでも、できる?」
《はい。任せてください》

気持ちを理解したことで、腕に付けたまま差し出すとエンティが目を瞑る
そして、ポケモン語なのか何て言ってるのか解らなかったがリングが光って効果が出てきたのは分かった

「これで、何ができるの?」
《道に迷わない。そのリングに矢印みたいなマーク付いてるじゃないですか
それ動くようにしたんですよ》
「あら、そうなの……勝手にやって大丈夫かしらね」
《大丈夫ですよ、多分……》

無責任ね、と苦笑いしながらまだ用はあるの? と腕を組み問うと
自分の任務はここまで。といい、気をつけて脱出してください、なんてまた無責任に言って水に融けるように姿を消した

「じゃあね――」

手首だけ振りさよならをすると同時にアヤの意識が消えた
どうやらIntention exchange<意思交換>もここまでのようだ

次に目覚めた時、彼女らには一体どのような試練が訪れているのだろうか
それは神しかしらない物語だった


(あいす、たべるなー)
(にいちゃん、ただいま)
(ありがとう、えんてぃ)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.31 )
日時: 2010/09/06 23:38
名前: 桜庭




じっ。と何かの気配を感じる
眠っていても分かる、きっとマイやアヤも……マイはどうかな


第151話 いくらオレでも目が覚める


人は寝ていたり、音楽を聴いていたりしても自分は誰からか見られているっという感触に近い気持ちの悪いものに犯されたりするものもある
今、まさにその状況だったりする

「………………あ、アヤ……」
「――なによ……え?」

子供一人分の間先にいるアヤの服の袖をひっぱり起こす
案外寝起きはいいらしいが、コウとアヤの眼線の先には眼が充血したかのように飢えた瞳をしていたのだから、血の気が引ける

「マイは? マイって……何隠れてんだ!!」
「だだだだって! すっごく怖いっていうか、ぎゃー!!」
「まだ何もしてねーだろ! 早くこっち来い!!」

キョロキョロとマイを探すコウ。まずは自分のジャケットがない事に気づこう
すぐに見つかったものの、マイが自分より大きな岩の陰から覗いていた

「パーカonジャケットやめろ!」
「ひっぱらないでー」

グイグイと危機的状況にも関らずマイのパーカを引っ張って引きずりだした
ぎゃにゃー! とか変なこと言ってるけど気にしない

「いた、いたいってば…………だ、だれ」
(マイが真面目になった!?)
(オレの引っ張る力が強くでついに頭が……!?)

アヤが立ち上がって飢えた何かを見ている場所までつれてきて戦闘に立たせる
珍しくマイが強気な態度で、そして少々低めの声で言葉を放った

「誰か人でもいるのか?」
「あそこ、あの奥にいる。あの人、さっきもいた」

コウがマイからジャケットを奪い着ながらいう
見つめる先にいたのはマイしか分からなかったが、さっき。というのは`ここに落とした`人物のことだと思う

(あの瞳の色……どこかで見たことある)
「おいマイ! なんかコイツらヤバくねえか」
「闘わなきゃ……でも、こんな所で闘ったりしたら危ない……」

じっと見つめ、知らない内に下唇を固く噛んでいて、緊張していることが分かったけれど、マイは逃げなかった
右腕を横に出して、二人を下げると腰についているボールに左手でかけてポケモンを放つと同時に右腕を下げた

「ここはわたしに任せて。二人は、そこで待っててよね」
「な……! お前一人で…「わたし! 大丈夫だから! たまには信じてよ」…あ、ああ」

二人は逃がさないで、自分のもとに置いておく。
それは未だ不安だという意味だということでも理解できるし、成長したから。という印でも発見して欲しいのだろうか

「ピッカ!!」
「ごめんごめんっピーくん相手はよく分からないの! だから気をつけて!」

放たれたポケモンはピカチュウのピーくんで、周りが上手く見えないので有利になるかもしれない。そういう考えで繰り出したのか。コウは思い、アヤも頷いている


「ニドリーノ、角で突く」

マイが見た人物だろうか、声がした
さして遠くないけれど二人には見えないらしい、しかしマイはここで一点気づいた

(あの声に、あの瞳の色は)
「マイ! 何してんだ! 相手はもう分かってんだ!」
「……う、うん!! ピーくん`ロケットずつき`!!」

微かな記憶を頼りにしていたが、声を聞いた今では完璧に誰なのかわかった
しかし、心のどこかで……

(そうであってほしくないなあ)

と思ってしまう
一体マイは誰を思い浮かべたのか、そしてバトルの結末は!?


(ま、さかね)
(ニドリーノ`毒針`)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.32 )
日時: 2010/09/06 23:39
名前: 桜庭




第152話 知らぬが仏というでしょう

キキョウシティ某所の地下

冷たくて固い鉄の上を爪で突くような音でキーボードを打つ込む指先に狂いなど存在しなくて
その画面を見つめる瞳にも瞬きなんてないみたいに微動だしない一人の男性がいた

「計画とは少し違うが……楽しくなりそうだ」

にやりと笑う口元は、どこかあの少年と似ていた
その笑ったまま、パソコンの右隣に置いてある、チェスを見る
既にチェスは始まっていることが見て分かる

白のナイトと、キングが動かされており、ポーンは全て抜かれていて
ナイトとキングが一歩前に出た隣には、ルーク、ビショップがキングの隣に置かれていた

「ルークとビショップとは……予想外だったが、良い奴らには違いないだろう」
キーボードから手を離し、その2つ(ルーク、ビショップ)を左手でガサツに摘み上げるようにして持ち上げ

「しかし、まだ――いらないな」

取り方とは反対に丁寧に卓上の外枠に立てておいてやる
その時だ、目を離していたパソコンの画面が光る、特に焦る様子もなく
マウスで、カチカチッと器用に`ビデオアイコン`を押す。どうやらこのパソコンにはビデオ昨日が付いているらしい

「ほう……ピカチュウか……」
『また覗き?』

両肘をつき、楽しそうに見つめる画面の先に移るのは、マイとそのピカチュウ
また楽しそうに笑う男のよこに、あのポケモンが寄り添う

「セレビィ……覗きなんて失礼だろ? これは報告の一部さ」
『悪用なんかにしないでね?』

肩に小さな手を置いてきたセレビィを膝に乗せてやり見ているものを見せると
先程とは違う態度で、笑ったセレビィがいた

『しかし、あなたも考えたわね。変身が得意な`ゾロア`に自分そっくりのレプリカを作らせて、観察なんて』
「まあな、あいつ結構命令はきくタイプでな。隠しカメラを持たせると結構喜ぶんだ」
『へ〜。あ、だからこうして見ていることが出来るってことかあ』
「ああ。ゾロアは声まで真似できるんだからな、本当に凄い奴さ」

男の言葉を聴き終わると、宙にまた浮き、チェスを見る

『今のナイトはこの位置だよね』
「ああ、よくわかったな」

キングと隣を寄り添うようにしているナイトを横に3つ動かして離す
そして先程動かしていた、ルークとビショップをキングの隣に置き、満足そうに微笑む

「おいおい、勝手な真似は……いや、これでいい」
『でしょ? 僕、結構得意だよ』

浮いているセレビィに眼線をあわせ笑ってやる
あ、そうそう。とどこから出したんだと突っ込むような勢いでセレビィが出した白い用紙には人物が三人描かれており、下には軽く説明が書いてあった
用紙には、コウ、アヤ。そしてマイの姿が

―アヤノ―
人からはアヤと呼ばれている。サニー地方から来た少女
害は全く無いとは言えない。
捕獲のプロになろうとしている

―コウ―
泥棒経験有り。根は悪くない少年
目つきが悪くマイには好まれてはいないようだ
面倒見が良いと思われる


2つの人物に目を通し、マイの資料に目を通す
異様な程に枚数がある


―マイ―
通称トリップ少女
人とはどこか違う感覚を持ち合わせており、人が傷つく事を何よりも嫌う
RELOAD団<リロード>とは――

資料の4/1も見ていない所で目が止まり、セレビィを見つめあげると、何?と傍まで降りてきた
気になる文面を指差して示してやる

「おいおい、RELOAD団と表記しては駄目だろう`R`と直しておいてくれ」
『はいはい。全く面倒な人ですねえ』

人差し指を3回ほど回して資料の内容を変えた

《こうでいいですね》
(ああ、おっと……あとで資料は見よう)
《どうするんですか?》
(ゾロア`毒針`)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.33 )
日時: 2010/09/06 23:39
名前: 桜庭



第153話 無限の可能性ですよ?


「ひゃ!」
( ひゃっ!? )

ニドリーノが放った毒針がマイのパーカを掠れた
驚きのあまり声を出してしまったのに、つられたコウとアヤまでも心の中で声をあげる

「ピーくん! あの角、引っこ抜いちゃ「駄目だろー!!」……え?」
「真顔で振り返るな! 駄目だって! 常識考えろよ!」

ピーに視線を合わせて指示をしたのに、コウの言葉により実行できなかった
むしろしてはいけないと思う

「むー……ピーくん、あの人に――」
『ぴっ!?』(え、いいの!?)

しゃがみこんで耳元でマイが何か言っている
よほどのことなのかピーが一歩引いて、顔が引きつるのが分かった

「だいじょーぶだって! わたしを信じてよ」
『ぴー』

すっ、と立ち上がり片手の拳を胸に当てる
自信に満ちた顔はどこか頼りない(なんで!)
ピーもピーで、仕方ないね。と首を横に振り、駆け出した

「ちょ! マイ!! あんた、何す「まあ、見ててよ」……わかったわ」
「いいのか?」
「見てましょ」

案外マイとアヤのいる位置は遠くなく、手を伸ばせば届く距離
片足で立ち上がろうとしたけれど、マイが顔に似合わず真剣な目つきでいうもんだからいえなくなった

「ピーくん」
『……ピッー!』

放った言葉と同時に駆け出した足をさらに加速させ、攻撃してしまった
やけくそに近い攻撃だから手加減はしてない

それなのに、消えた――?

「にー。やーぱりね!」

思わず口元が上がり、声がでて笑ってしまう
そして、紡ぎだされた言葉の内に`やっぱり`とは?

「お、おい。どうゆうことだ?」
「気づいてなかったの? 相手なんて、はじめからいなかったんだよ」
「は?」

コウがアヤを背中に抱えて問う
はじめからいなかった。とは……いったいどうゆう意味なのか

「まーはじめからって言うのは嘘、なんだけど……ほら、服」

パーカを脱いで、横腹の位置にあたる部分を広げて見せてきた
毒針が掠って切れているだけだった

「おかしいわね」
「どうゆうことだ?」

アヤが口元に手をあて、ふむふむと頷くが、コウは理解が出来ていないようだ

「毒針でしょ? だったら掠れるだけじゃなくて、毒色のシミとか出来るの」
「そーそ。コウちゃん、わかっ「うざい」……すいません」

分かりやすい説明をすると、コウが頷く
人差し指で格好つけようとしたマイをずばりと裂く

「でも一応、着ないほうがいいんじゃないの?」
「うん、だねー……寒いからこっち着よ」
「なにそれ!」

毒針ではなかったけど、何か危険かもしれないと思ったアヤがいうと
素直にそれを聞き入れる
しかしノースーブで洞窟は乗り越えられるわけがない

エーフィをボールから出すと、さきほどのパーカの長袖を出してきた

「どーだ! 一応持たせておいたのだ!」
(可哀想だな、エーフィ)

半そでから一転、長袖パーカに変化<へんげ>
ゴールドが見たら驚くことだろう

(さー次行こうー!)
(元気だな……)
(ところで、さっきの`まさか、ね`って)
(え? あー、ゴールドのお父さんにそっくりだったから)
(( はあ!? ))
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.34 )
日時: 2010/09/06 23:40
名前: 桜庭





―その頃、あの男は―

「ゾロア……大丈夫か」
『〜!!』

ロケット頭突きを食らったと同時にワープでこちらに戻ってきたゾロア
ニドリーノ自体もゾロアの幻想のようなものだったのだ

玄関で、くたりとしてるゾロアを持ち上げる彼は、やはり悪人とは思えなかった

(ルークと、ナイト…楽しみだ)


第154話 独り占め、したかったのにナ

「さーいきましょうって、引っ張るな引っ張るなぁぁぁあああ!」
「何潔く行こうとしてんのよ、少し話しを聞かせてもらうわ」

先程、なぜ言ってしまったんだろうと軽々しく出た言葉を忘れるように
出発しようとする
オニューのパーカを引っ張られ、身体が進もうとした反対の方向に転びそうになりながら戻る

険しい顔のアヤノがいた


「え、とね。多分だけど」

また、その場に立ち止まり話を始めるマイは、両手の人差し指を何度か当てながら言う
コウはアヤをおんぶしながら、不思議そうな顔をしている
この場の理解が出来ていないのだろう

「昔、ゴールドの家で……DVD見て、それで――」



話はほんの少し前の2年前にさかのぼる
ちょっぴりゴールドに慣れたマイが、ほんの悪戯心で、小さい頃のゴールドを見たい。と言った

恥ずかしがるかな、と思って言ったのにあっさり、いいぜ。と済まされてしまった


「あ、オレの父さん見るか?」
「いいんですか?」
「ああ! オレに似て、ちょ〜イケメンだぜ!」

ソファーに軽く座っているマイにゴールドがDVD片手に笑顔でといてきた
首を傾げながら言うと、また笑顔で答えてくれた

「あ、これこれ! オレが7歳ん時! 父さんはこれ!」
(ゴールドさんの前髪が、爆発してない……!!)

テレビの前に付きっ切りで、指をさし人物を教えていく
これ、これ。と物みたいにいうゴールドは相変わらずといえる

「目の色が、少し似てますね」
「だろ! 笑い方もそっくりなんだぜ」

少しばかり興味を示したマイを嬉しく思いながら説明をする
しかし、その顔はどこか寂しそうだった



「っていうのを思い出して」
「最後の何」
「え?」
「最後の終わり方! ゴールドさん、本当は嫌だったんじゃないの?」

話を一通り終えたマイが、言葉を放った
コウは感動で声が出ていなく、アヤが話した

確かにアヤの言う通りかもしれないな、とコウは思ったが、マイは理解できなかった


「ゴールドさん、あんたの事喜ばせたく……って今言っても意味ないわね」

説教が始まる! と内心苦笑いをしたマイだったが、予想もしない出来事に目がパチパチとなる
コウに負ぶさりながらため息をついた


「ありがと、じゃあ行きましょうってマイ!」
「今度はなに!?」

いい加減進まないといけないと悟ったアヤとコウ
代表して言ったのだが、ひとつの変化に気づいた、後ろにいたマイが半場キレ気味にいう

「リング! 銀のリングを見て!」
「え? あ」

右腕についている細いリングに、ひとつの模様が出来ていた
こんな模様あったけ? と付き合いがまだ長い方のコウにたずねると、しらねえよ、と冷たい返事が返された

「矢印だよね、なんだろ」
「もしかして神さまが、この矢印の方向に行けって事じゃない?」

模様を見ると、天使の羽と矢印が合体したような矢印だった
その理由を知っているアヤが知らない振りをしながら言ってみると
じと目でマイがそうかなあ。という

「というかさ、よくわかったね。目いいの?」
「え? 良くないけれど……あ、いや! いいわよ、すっごくいいの!」

立ち止まっていたマイが駆け寄ってアヤの目をじっと見つめる
本気で疑っているようだ
アヤは手を何度も交差さ焦りを見せる

「へー。まあいっか! とりあえず、この矢印の方向に行ってみよ!」
「そうだな」

本気で疑っていてもマイはマイだ
あの素直で純粋なマイだから、アヤも珍しく信じることにした


それか、本当にそうかも。と内心思っているからかもしれない

――アヤって怖いけど、良い人には違いないし


(なんか銀のリングが光ってきてるような)
(矢印の部分だけ光ってるな)
(きっと何かあるのよ! さ、行きましょう!)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.35 )
日時: 2010/09/06 23:40
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file316.png


155話 おぶじぇ? オブジェ! おぶじぇ! もう、いいわ
 
「アヤノ、寝ちゃったね」
「ああ。疲れてたみたいだからな」

コウの背中の温度が心地よいのかうたた寝をしてしまったのを見ていう
やっぱり先頭を歩いていたマイが振り返り、眉をハの字にする

「ど、どうしたんだよ」
「べーつにー」
「へんな奴」

困った顔をするもんだから、コウまで困る顔に
マイは口元だけあげて、歩きだす


「光、強くなってんな」
「だね。なにかあるのかなあ」
「お、おい! あれ」


暗い洞窟もリングの淡い青色の光で見やすくなった
案外デコボコが少なく進みやすいのがわかると、気が楽になる

そこで見つけたのは、リングの光より強い、光を放つ


「ガラスのオブジェ?」
「なにそれ」
「お前、知らないのか」

うん、と頷くマイに違った意味で眉を下げる
身体が隠れるくらいの岩を間にオブジェを見て、警戒する


*ここの挿絵です*


「あー!!」
「なっなんだよ」


オブジェを見ていた時に急に声をあげる
その声が大きくて、響くもんだからコウも驚いて声をあげてしまう


「あのオブジェ、見たことある!」
「はあ? どこでだよ」


大事なところを言わないので多少イラつくものの、瞳を輝かしていうもんだから
つい許してしまう(許すとか関係ないし!)

「チョウジタウンで!」
「あー……入り口の」

短い答えだったが、キチンと理解できる
思い出したのか、空を仰ぐ

「お前って何気記憶力いいよな」
「何気は余計だよ! それより、もっと近づこうよ!」

腕を引っ張られ、前に進み出る
岩についていたコケシやらをみて気持ち悪そうな顔をするコウだが、マイも同じだったようだ

(触ってみていいよね)
(冷たそうだな……色的に)
(あー、青いから?)
(うん……)
(なにガッカリしてるの!?)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.36 )
日時: 2010/09/06 23:40
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file316.png



第156話 眠りの少女ってなによ

「また触ったらどこかに飛んじゃうかもね」
「へ、へんな事いうなよ! オレとアヤだけ残っちまったらどうすんだよ!」

冗談だよー、と手を後頭部に当てさする
そう言ってるわりには、ペタペタとなんの抵抗も無く触っている

「つめたーい」
「お前、怖くないのかよ」
「ぜんぜーん、早くこっち来てみてよ! なんか、凄い!」

マイの首の辺りまである背丈の岩
背伸びをして表面を見てみると、ぽっかりと穴が開いていたではないか
中に手を入れて、探ると何か出てきた

「なんだこれ」
「それ、炎の石じゃねーか?」
「`炎の石`?」

片手で持ちながら、開いている片手でそれを触る
名前の通り赤い、しかし熱くはない

「ふーん……もらっていいよね」
「いや、駄目だろ」

冷静なツッコミを入れてもマイには聞こえていないようだった
瞳が輝きに輝いている

「ほら、先行くぞ。お前のリングしか頼りはねぇんだからな」
「わかったってばー!」

先に歩き出したコウの目を盗んで、こっそりズボンのポケットにそれを入れて駆け出した

「アヤノ、起きるかな」
「さあな。寝かせとけばいいだろ」
「そかな」

背中に負ぶさっているアヤを見て、ふとゴールドを思い出したのか
つい皮肉のような言葉を紡いでしまった

「そういやさ、お前。アヤのこと`アヤノ`って呼んで「そうゆうコウちゃんも、わたしのこと`お前`っていうよね」…そういや、そうだな」

その会話から、ちょっとした間があいた
ようやく自分たちの関係を落ち着いて考え始めれる

(オレはマイに図鑑返さなきゃいけない。けど、まだ返せない
アヤには、マイを手放すわけにもいけないし……)
(盗まれた図鑑、どうしよ。コウちゃん悪い人って感じじゃないし
でもなあ、アヤノがいると怖いしなー)

沈黙してから10分は経っただろうか
アヤがようやく目を覚ました

「あれ……私、寝ちゃったのか」
「ぐっすりだったよ! ねー、コウちゃ――眼線が怖い」

馴れ馴れしくされるのをトコトン嫌うコウだけど、マイはめげずに頑張っている
この頑張りは、ゴールドのおかげとでも言うのだろうか




「私、もう歩けると思う……だいぶ痛み無くなってきたし」
「そうか?」

会話なく進んできた中で、また沈黙を破ったのはアヤで
コウは心配しながら下ろした。言葉の通り、普通に歩けているようだ

「あ、出口!!」
「おかしいな、登りなんて無かったのに、光?」

出口を発見して、走り出すマイ
それについて行きながら考えるコウの考えは、悪い方向に的中した

「マイ、待て!」
「ん? なーに……え」

マイの耳元で何かコウが言った
待て! と言って言う通りになるのは、もはや癖に近い

「いいか。三人で手を繋いで出るんだ」
「う、うん」
「わかったわ。マイ、私とコウの手、絶対に離しちゃ駄目よ」

考えをまとめよう
どうやら、リンクしてここに来た。つまり出口もリンクでどこかに出るかもしれない
大勢でいた方が`まだ`安心できる
という考えから、仲良く手を繋いでいるわけなのだが

マイはちょっと嬉しそうな顔で、コウもまた満足した顔だった


「行くよ、みんなで!」


――駆け出した足は、もう止めれない



(図鑑は必ず返す。約束しよう、アヤを引き止めてやる。これで借りは返すからな)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.37 )
日時: 2010/09/06 23:41
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file316.png



第157話 オレらのこと、忘れてないか?

突然響き渡る声はマイの声

「あ、そういえばね」
「ん?」

(表面上)仲良く手を繋いで入り口に向けて走る中
マイがまっすぐ向いたままこういう

「ヒノアラシが進化してた」
『はあ!?』

まさにリンクする瞬間にマイが言う
コウとアヤのかぶさった声によって、光の中に消えて行った




ピンクとスカイブルー……ミュウとスイクンが二人を見守る中
生まれた小さな命が正体不明と成り代わった湖に飛び込む

「おい! まじかよ!」
「アルファ……だな」

策に手を預けるようにダラリとだらしなくしている
そんなゴールドに、小さく声が投げかけられ、その名を呟く

「あるふぁ?」
「ああ、お前が始めて孵化した`アルファ`昔姉さんから聞いたことがある。
小さな戦士が生まれた、その戦士は小さいながらも勇気が人一倍にあったと」

つまり、この`アルファ`という名前にしろ、といいたいのだろう
はあ。とため息をつきながら、わかったよ、と湖を背に振り向き片手をあげた

一体どこまで潜っているのだろう、随分と長い間泳いでいる


「どうやら、オレの助けはいらないみたいだな」
「? は、シルバー」


何かを悟ったのかヤミカラスに掴まりながらワカバの方向に戻っていく
クリスタルにでも報告しに行くのだろうか



ぽかーん、と呆然と立っている時、ゴールドは気づかなかった
湖で、少しの変化があることを

《ねえ、スイクン》
《ん》
《あの子……アルファをマイちゃんの元にやったの、そうだよね》

じっと見ていたミュウから視線を逸らすと、自分と同じくらいの蒼の空に視線を仰いだ

《セレビィも、そうかもしれんな》
《――セレビィね》

ヒントを与えると満足そうに笑う
もう、と息をつくとミュウは空に混じるように消えて行った

《アイツも、ツンツンしてるな》



「水の中でもしゃべれるんだね!」
「こら! はしゃがない!」
「アヤの拳を水の中「水中」……水中でも早い!」

マイがリンク中の変化に色々気づいてアヤの言葉を借りるとしると
はしゃいでいる
洞窟に来る時は、気絶していたからだったそうなるわけだが

コウの言葉に、珍しくムッとしながら先ほどの約束を思い出すと
にやけてしまう

(なんか、ポケモンみたいなのがこっちに来るよ!)
(リンク成功?)
(あれは……ラプラス!)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.38 )
日時: 2010/09/06 23:41
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file316.png


第158話 ようやく会えた、大切なともだち!

淡い水色に、さらに煌めきが架かった蒼が三人の前に優雅に泳いで近づいてくる

「ラプラスって、可愛いねえ〜」
「お前、手離すなよ」
「分かってるって」

瞳を爛々と輝かせこちらに来るラプラスに感動する
アヤとコウは自然と繋いでいる手を強く握る

「あら?」
「え〜!」

アヤと横を通りすぎてしまい、マイが笑顔のまま絶望と化してしまう
と、思ったのに

「ひゃわう!」

過ぎて行ったと思われたラプラスがマイのフードを掴み三人を持ち上げるようにスイスイと水面に上がっていく

「リンクが終わったのか……」
「でも息は出来るね」

コウが空いている手で口元に手をあてる
一人で納得しているもよう

――っぷは
三人が水面に出てきて、ラプラスは満足そうにしていた
アヤがマイと手を離し何があったのかしらと、考えている時に
耳打ちをコウがしてきた

「マイ、あとはオレに任せてゴールドさんとエンジュにでも行け」
「え?」
「約束しただろ、オレは約束だけは破らない」

不思議そうな顔でラプラスがマイを見つめている
話を終えたマイが視線を合わせてやると、楽しそうな声を上げて背中に乗っけた

「じゃあな」
「ばいばい」

湖のほぼ真ん中に出てきた三人
今回もアヤはマイが途中でいなくなった事に気づかなくてコウになにか言っていた

「ラプラスっていうんだよね。アヤノにバレると面倒だから水ん中進んでって!」

ゲットもしていないポケモン、そして会って間もないのに
言うことを聞いてしまうラプラス、きっと卵の時からマイに撫でられていたからだろうか
(マイは全く気づいていない)






「っぷはー! あ、ゴールド!」

再び水面から顔を出すとゴールドの背中が見えた
なぜ不思議に思わないのだろう、それが不思議だとリューは思う

「マイ!? それにアルファ!?」
「あるふぁ?」
「ああ、オレのポケモン。さっき生まれてよ」

もの凄く久しぶりに会ったと思ったのは、出会ってから
いつも一緒にいたからであって

「ゴールド!」
「心配させんなよ、ばか!」

よいしょ、と策を超えて超えると、そのままの勢いでゴールドの胸の中にダイブする
口調の割りに笑っている

「ゴールド、今すぐエンジュに戻って試合するよ!」
「ああ、わかってるって!」

新しい仲間のアルファをボールに納めながら歩き出す
後ろを振り向くとコウとアヤがようやく陸に上がっている姿が見えた

心の中で、ありがとう。と言う
この二人には、またどこかで会うかもね。と歩きながらいうマイの顔はいつもと違う顔立ちで少し大人びていた

(お前さ、服濡れてないんだな)
(うん、案外ぬれないもんだよ)
(案外って……まあ、いっか)
メンテ
Re: わたしとあなた ( No.39 )
日時: 2010/09/06 23:42
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file316.png

第9章 なかま
第138話 >>18
第139話 >>19
第140話 >>20
第141話 >>21
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第157話 >>37
第158話 >>38

メンテ
Re: わたしとあなた ( No.40 )
日時: 2010/09/06 23:43
名前: 桜庭
参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file316.png

第159話 ポジションチェンジ

エンジュシティ、ポケモンセンター
日は暮れて、真ん丸いお月さんが顔を出していた

月から放たれる光を浴びながらマイはゴールドにこう言った


「いつの間にか進化しちゃって……」


窓枠に手を置き、いざとなったら窓から逃げる気でいるのか逃げ腰で言う
両手の人差し指をくっつけたり、離したりしながらだから、ゴールドはギッタンバッンしていた椅子から降りて指を止める

「怒ってねーよ」
「でも、ゴールドの相棒さんでしょ」

身長的な問題から上目遣いになる
マイに視線を取られてしまって、外そうにも外せない状況だ


「オレはな……」
「うん」

洞窟とは違う金<きん>の瞳、求めていた金の瞳に黙るしか出来ないマイ

「マイが無事でいれば、いいから」


両手を包み込む見ながらいうゴールド
立場が逆転してしまった

きょとーん、としてしまうのは仕方ないことだと思う
普段ツンツンとしているのだから、急なデレについていけてないのだろう

「ゴールド? まだ熱あるんじゃないの……」
「っ――ねぇよ! もう寝るぞ」

スルリと囲まれていた両手を抜け、前髪を上げならが触る
いつもと同じ、体温で

今度はゴールドが一本取られた
昔のことを考えてみればマイからのタッチなんて考えもつかなかったから


「明日はジム戦だね」
「ああ、しっかりやって来いよな」
「うん!」

ベットに寝転がりながら二人が言葉を放つ
以前と何ひとつ変わってない、いつもどおりの光景が嬉しかった

「あ」
「ん? どうした」
「ラプラスのアルファ、ちょーだい」


ひとつ、変わっていた
マイが――大胆な言葉をいうようになっていた


――オレに似たんだよな、うん。仕方ない


(いいぜ、マイの方に懐いてるみてぇだし……ほらよ)
(わーい、ラッキー)
(よかったな。ほら、もう寝るぞ)
(はーい、おやすみー)
(おやすみな)
メンテ

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