Re: わたしとあなた ( No.42 ) |
- 日時: 2010/09/06 23:48
- 名前: 桜庭
5月22日 自分のポケギアにはデジタル文字で、そう書かれていた
「はあ……」
そのポケギアの持ち主、ゴールドは盛大なため息をつく 明日は想いを寄せる人…………マイの誕生日である 時刻は太陽が南中で良い子が遊んでいる時刻であって何の問題も無い しかしゴールドにとっては最近の悩み事だ マイが、ジョウト地方カントー地方ホウエン地方、そしてシンオウ地方のジムを制覇した それは自分の事のように嬉しい事である
しかし、マイが最強になった今。全く相手をしてくれないのだ マイだって昔のように走り回ったり、お昼寝したりしたい なのに、全地方からテレビ出演などでそんな暇はないのだ
「きっとマイのやつ色んな地方で祝われるんだろうなあ……」
自分の部屋にある一角の窓の外を見つめる、外には子供たちが遊んでいたり、ポケモンたちが決闘したり色鮮やだった
「はあ」
本日何回目かのため息 辛いのか悔しいのかタダの醜い嫉妬なのか多分全て当てはまるなあ。とゴールドは思った
「去年まではマイがはしゃいでたっけなあ」
懐かしむかのように目を細める 脳内はきっと花畑状態だろう
「テレビ、つけっかな」
何もすることがない時に誰もが一度は経験しただろう テレビをつけて騒がしくすることを
「あ、マイだ……」
テレビには会いたがっていたマイがいた 目の前にいるのに、届かない 画面を突き破りマイに元に行きたかった
『リューくん! 流星群!!』
画面越しのマイが指示するマイのカイリュー否リューくんはメンバーの中でも攻撃、防御、スピードが良く勝てる相手がいないだろうとオーキド博士が言っていた
「いいぞ、マイ! その調子だ!」
聞こえるはず無いのに応援するなんだか切なくてテレビを消そうとした時 『ここから先の試合、棄権します』
確かにマイが言ったリモコンの電源ボタンから手を退ける何故いきなり棄権? そんな疑問からの行動だった 『わたしは明日、会いたくて仕方ない人に会いに行きます』 自分じゃない。そう思ったのにゴールドは画面を凝視するマイがまた話出した、まるでゴールドの落ち着く時間を待っていたかのように
『その人は、わたしの人生を変えてくれた人です』「……」 『今から、行くから。ゴールド……』
最後の言葉は口パクで一部の人にしか分からないと思うが、その一部にゴールドは入っていて天にも登りそうだった
「マイのやつ……やってくれるじゃねぇの」
テレビ越しからマイがカイリューに乗りジョウト地方に向かうのを確認すると 今度はしっかりと電源を消し、マイは今どこだろうと想像する
もうジョウト地方には来ただろうか いや、さっきの試合場所から行くとシンオウだな。と推理する
あ、今は。また推理しようとした時にポケギアに電話が 相手を確認するとディスプレイには『マイ』の名前が 嬉しさのあまり手が震える
『ゴールド、さっきの試合見てた?』 「ああ、お前なかなかやるな」
マイの表情は見えないが声の高さと速さから行くと笑っているだろうそれに、電話越しから風を切る音がしたまだカイリューに乗っているのだろう
『わたし結構頑張ったんだよ、あんな大勢の前で恥ずかしかったんだから!』 「はいはい。わかったよ」
マイが恥ずかしがり屋なのは知ってるその性格は前から変わってない、ゴールドの宝だったりする
『今笑ってるでしょ?』 「ん? そうですかね?」 マイの声が電話越しじゃなくなる直ぐ、そこにいる
「やふー、ゴールド」 「よ、チャンピオンさま」
ゴールドが茶化すとマイが窓から来る気なのか呼んだそしてカイリューの背中から飛び降りながら器用にボールにおさめるそれと共にゴールドの胸の中へとダイブする
「ただいま!」 「おかえり」
精一杯の笑顔をゴールドの胸から伝える嬉しさからか抱きしめ頭をくしゃくしゃにする
「明日は、みんなに祝ってもらおうぜ」 「うんっ今日はゴールドと遊ぶの!」
時刻は太陽が沈み青白い光を放つ月が出ている マイはあのあとウツギ宅(マイホーム)に行き、今日はゴールドの家に泊まるね。と告げて来た
まあ、もちろん感動の再会はしたのだが余りにもウツギが大変な事になったので描写はやめておこう
「あと、少しで誕生日だ〜」 「オレが一番におめでとうって言うんだからな」
わかってるよ。とマイが苦笑いだが、23日になりマイのポケギアにメールの着信音が鳴り止まなかったのは言うまでもない
◆◆◆
そして、マイ誕生日当日ゴールドの家の前にレッドを始めとする仲間たちがいた
ゴールドは帰そうとしたがマイが悲しむといけないのでしぶしぶと言った感じで家に入れた それに誕生日前夜に皆に祝ってもらおうぜ、と言ったからである
「マ〜イ! お前強くなったなあ」
レッドが男子にするみたいにマイを後ろから抱きしめて頭をグリグリとする本当に痛いのかマイが涙目になるとゴールドががばりとレッドとマイを引き離す
「先輩……どうして来たんでスか!」
ゴールドがレッドに声を掛ける 因みに勝手に"先輩"と呼んでいるので深い意味はない 小さくゴールドが言って来たのでレッドも空気を読んでゴールドだけに聞こえるように言った
「テレビでさマイが、会いたい人はお前だって口パクで言ったからさ」 「先輩も気付いたんスね」
どうやらレッドたちもマイの口パクが分かった一部に入っていたらしい
「マ〜イ? あんな全国に友達出来たんでしょ、じゃあ彼氏の一人や二人……」 「よせ、困ってるぞ」 「あら? そうかしら」
先輩後輩コンビが話しているのを良い事にブルーがマイの苦手とする"ガールズトーク"を始めようとした…………が、グリーンのストップにより阻止された
「マイちゃん、私達に挨拶してないわよ?」
クリスタルことクリスがマイの肩を軽く叩きこちらを向かせた目線には、クリスだけではなくシルバーもいた
「おかえり、マイ」 「ただいま! クリスさん、シルバーさん」
シルバーなりの笑った顔でのお出迎えそしてクリスも最高の笑顔でのお出迎え
「マイさん、遅くなりましたが全国制覇おめでとうございます」 「イエローさん、ありがとうございます」
丁寧な口調で声を出して来たのはマイと能力が似ているイエローだった そして一通り仲間たちに挨拶を済ませるとゴールドが、家の中に入れてくれた
「すごーい」 「どうだ? オレの相棒たちのセンスはよォ」
自分がやったわけでもないのに胸を張り自慢げに話すゴールド 流石と言うかなんというか……ゴールド譲りの抜群のセンスで飾られた部屋に早変わりしていた
「ここってリビングだよね? 昨日の」
マイがゴールドに言うと、もちろんさ。と言った 何を思ったかブルーが言う
「もしかして昨日はゴールド、あんたの所にマイがいたの?」 「そうっスけど、昨日は色々相棒たちと遊んだもんな」 「ふーん、そう。何もなかったと」
ゴールドがギロりとブルーを睨む、冗談よ冗談。とマイペースに言う
「なあなあ、シルバーにイエロー!」
レッドが騒がしく呼ぶ二人がほぼ同時に振り返るそして人差し指で二人が持っているバスケットを指さす
「「……」」
呼ばれ二人が目を合わせるだいたいレッドが何を言いたいのかわかったようで、苦笑いする
「お前はマイを祝う気はないのか……」 「ははっ冗談だよ」 「……全く」
グリーンが呆れたように頭に手を当て呆れた顔をする その頃、ライバル二人はというと…………
「コウ! マイがゴールドさんの家に居ると言う情報……本当でしょうね」 「ああ、もちろんだ。お前もマイの口パク、わかっただろう」
えぇ。と頷きながら自分をマイの下まで運んでくれているギャラドスにスピードを上げるように言う アヤのギャラドスは水.飛行で攻撃力もあり頼りになる
コウはと言うとシンオウ地方で捕獲した、新たな家族のムクホークの脚に掴まっている 下手をしたら落ちてしまいそうだが家族同然のムクホークにミスは無い
「あれが、ゴールドさんの家……」 「大きいわね、ゆとりがまる見えだわ」 「確かに……な」
コウの言葉と共に二人とも地面に降りるすると、どこからともなく心地好い風が二人を歓迎してくれた
「……押すぞ」 「えぇ」
強張る声と震える手でイタリア風のインターホンを押すと、これまた透き通るような音色で音が鳴った しばらく待つと奥から騒がしい声が、その内容は「今インターホン鳴った?」とか「気のせいよ」と云ったもの
「あ、コウちゃん! それに、アヤノ!?」
今インターホン鳴った派のマイがドアを開け、声を上げて喜んだ まさか、この二人が来てくれるなんて思わなかったんだろう
「ツンデレコンビが何のようで」 「ツンデレ言うな! い、祝いに来てやったんだよ」 「勘違いしないでよ、あんたを産んだ両親に感謝しに「あーはいはい。中にどうぞ」
明らかに態度の違うマイにツンデレコンビ 見兼ねたゴールドお兄さんが仲裁のように入って来た
「お邪魔します」
律儀に会釈しながら入って来たその二人をマイは口を尖らせる、どうやらマイはこの二人の前だと素直になれないらしい いや、けしてツンデレではないと言いきろう二人がいなければ、色々二人に関しての話題をするからだ
「マイ、あたしプレゼント買って来たの、いくらで買う?」 「えぇ!? お金取るの!?」
ブルーの冗談を真面目に受け止めるマイ 相変わらずね、ブルーが笑いながらCDを手渡すと、耳元で 「ソラって人からのビデオテープよ」 悪戯っ子のような笑みに不審を覚えたがそこまで悪人ではないか。と再確認をする
「オレもあるぜ」
とレッドもマイに渡す それに続いてグリーンやシルバー、その場にいた全てのメンバーがマイに渡す 大好きな仲間からのプレゼントを大事そうに抱え最高の笑顔で『ありがとう』と言う照れ臭そうにマイが言うので何人かも顔を染める
そんなこんなで、あっという間に誕生日会は終わる 後片付けをゴールドと相棒、そして何故かマイも手伝い、すっきりと綺麗になった部屋でゴールドが一つの案を出した
「なあ、写真撮ろうぜ」 「……。うんっ」
突然の事に驚きながらもハニカム笑顔で賛成
「入ってる?」 「わかんねぇ。多分写ってんだろ、撮るぜ」
はい、チーズ。お決まりの言葉と共に写真撮影 二人仲良く、くっついて ゴールドはマイに寄り掛かりながらピースして、反対にマイは遠慮気味に この写真が、マイの部屋から離される事はないだろう
人知れず、ブルーから渡されたCDが付けられる 画面に写っているのは、ソラだった
『マイ、元気か?』
恥ずかしそうながら笑顔を見せながら言葉を告げる
『ゴールドと幸せになれよ』
そこで、映像は途切れた――――――――
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