番外編.なんかおかしい ( No.282 ) |
- 日時: 2011/01/17 20:15
- 名前: 桜庭 ID:4j3sdddc
あおいおねえちゃんのいうこときいちゃだめよ
「口説いてみたら?」 「ふえ?」
マサラタウンにあるオーキド研究所に、ブルーの楽しそうな声色が聞こえ、マイの困惑を含めた声も聞こえた。
「え、えと……」 「だーかーらッゴールドに見てほしいんでしょ?」 「は、はい……」
ブルーは座っている背丈の高い椅子から勢いよく立ち上がると床で(なぜか)正座しているマイの手首を掴んで、そのままドアに向かって走り出した。
「ぶ、ブルーさん!?」 「まずは練習が必要よね? だから、まずはグリーンから口説いてみなさい?」 「ええ!? レベル高くないっすか!?」
ドアを開け、振り向きながらそうゆうと不敵な笑みを浮かべ電話をする。 掴んだ、手首を離し「ちょっとそこにいなさい?」と言うと、マイからは聞こえない位置まで移動し話しをしている。 マイはグリーンにでも電話してるんじゃないのかな、と思っていた。 まあ、その通りなのだが……
「グリーン? あ、レッドもいるの! だったら調度いいわね、今すぐ研究所まで来なさいよ!」 『は?』 「いいから! あとね、マイがいった言葉には絶対に反応しなさいよ! 大げさでもいいから! わかったわね!」
半場無理矢理、と言った感じか、電話を切ると研究所前で二人が来るのを待っていた。 その頃、ゴールドはというと……
「なあ、クリス。お前はどう思う?」 「私? そうねぇ……ゴールドは、好きなんでしょ? 私は――」
こちらもマサラタウン。場所はトキワシティでトキワジム。
「お前ら、何しに来たんだよ」 「グリーン先輩は黙ってくださいよ! オレ真剣なんスからッ」
あきれた顔でグリーンが視線を外す。視線を外したその先には、トイレに行ったまま帰ってこないレッドがいるはずのお手入れ。
(というかゴールドも鈍感よね、私のことなんてどうでもいいみたい) 「なークリス〜! お前だけなんだってばよー」
立ったまま話しているのが疲れたゴールドがあぐらで座り込み、クリスを見上げるような形になっている。 はあ、とクリスがため息。クリスが文句を言いかけたときに、グリーンに一本の電話が
「ブルーか……」 「グリーン! お待たせーって電話してるのか?」 『グリーン? あ、レッドもいるの! だったら調度いいわね、今すぐ研究所まで来なさいよ!』
そして、現在にいたるわけなのだが……
(どうしてゴールドやクリスまでいるのかしら〜!!) 「あ、あのブルーさん? 顔が怖いんですけ……ナンデモアリマセン」
この場(研究所前)にいるのは、ブルーの計算では自分を含めて4人のはずだったのに、なぜかプラス2で6人。 これでは計算外だ。それに、口説きを成功させないといけない本人までお出ましではないか。
「こうなったら、ぶっつけ本番ね! マイ、行きなさい!」 「ええッ!? 無理ですって……っひゃ!」
ブルーの後ろに隠れるようにいたマイが、背中を急に押されて、むぎゅっ! と効果音がしそうなくらいにぶつかった。
「ご、ごめなさ……ご、ゴールド」 「あ、ああ……えっと――よくあるこった、気にすんな」
なんだか気まずい二人ね、とブルーは一人思う。 ちらっと隣を見るとレッドが空気を読まなそうな顔で何かいいそうね、とハラハラし始めた時……
「マイは相変わらずドジだよなぁ! この前もシロガネ山で――んぐっ」 「すとっぷ! すとーぷっ!」
あっはは! と愉快そうな笑いと共に、予感が的中してしまった。 それもいけない方向に。 マイがゴールドからすばやく離れると、精一杯のジャンプで口元を抑えて、そのまましばらくいると、レッドが「んーんー!」とし始めたので離してやった。
「ご、ごめん。つい」 「ついじゃねーよ!」
後頭部をさするように謝るが、マイにとっては致命的な何かがあるらしく先輩に向かって"つい"タメ口をきいてしまった。本人たちは気づいていないようだが。
「ま、マイ?」 「ゴールド……あ、あのね! これには深い、ふかーいわけが!」
マイの白い頬に、一滴の汗が。 黒いオーラ全開のゴールドが迫っていく中、マイが必死になるが意味がないらしく、マシンガンが――――放たれた。
「あのなァ! オレはなマイに何かあると心配だから、絶対にシロガネ山に行くなって何回も何回も言ってやったよな! オレがもうちーっと強くなったら連れてってやるから待ってろよ! とかも言ってやったよな! 何よりも! オレ以外の男と!? 一緒に!? ふざけんなよ! いつ!? いつだ! あの日か! オレがいなかった日にか! ああ!?」 「…………あ、う」
ハアハアッと息を肩を上下させるゴールドに、マイは呆然と突っ立っているだけだった。 それよりも、ゴールドの後半の言葉にマイを除いた全員が首をかしげた。
「ゴールド、お前……」 「なんスか!?」 「いや、束縛してるっていうんじゃないのか」
見かねてグリーンが一歩前に出てきて、マイを下がらせる。 カッチコッチ。という表現がピッタリくる。しかし、ブルーが耳元でこうささやいた。
「今よ、マイ。口説いてやんなさい」 「い、いまっすか……あうあう」
また背を押されて、もじもじと指を絡ませて、マイはまだ息が荒いゴールドを見る。 なぜかクリスは、そんなマイに、先ほどとは打って変わって応援したい気持ちになったいた。
「なにかオレに言うことは?」 (おれさまかよー……なんていえばいいの? 口説きってなに?) 「早くいわねーと、お前家にかえさねーぞ」 「え!? そ、それは困る! あ、あのね! えっと、その……」
覚悟を決め、一息はくと、瞳を真っ直ぐと直視。 そして――
「ゴールドって太陽みたいだよね」
「え……?」
しどろもどろすることなくマイが、ズバッと言い切った。 もちろん、顔がりんごのように赤く染まる。どっちも? いいや、周りにいた、ブルーも含め全員が真っ赤になる。
「ぶっブルーさぁぁぁああああんっ」 「さ、最高よ。マイ……」 「顔が笑ってますー!!」
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