Re: 光と闇の時空神 75話うp ( No.91 ) |
- 日時: 2010/10/15 22:24
- 名前: 天月
- 76話 どんな言葉で飾っても
「……。そういえば、シルバー達は? 殺したなんてほざいたら私が許さないけど」 「心配はいらん。……復讐とは言ったが、我は殺しは嫌いだからな」
その優魔の言葉に、ユウナは少しだけ安堵する どんなに「復讐」という言葉で心を汚しても、「殺し」だけはしないという、祖父の言葉に
薄暗い廊下を歩いてるとき、カタカタとひとつのボールが揺れる。…ルナだった ルナの顔は心配そうにじぃ、と自分を見つめている
《ユウナ、大丈夫?》 (うん。大丈夫だよ。…きっとね)
そう云うと、ルナは少し心配そうに見ながら「じゃぁ、僕はそのときまで休んでるね」と云った
「優奈。……お前は今、幸せか?」 「………うん」 「我のように、穢れた感情を持ってはおらぬか?」 「……うん」 「我のように、自分の殻に閉じこもってないか?」 「…それは、微妙、かな」
なぜ、こんな質問をしてくるのか、ユウナには判らなかった けど祖父の声は本当に微かに震えていた
なんとなく、彼女は初めから判っていた
――この人は、後悔していると
いくら「復讐」という想いを持っていても 彼の中に「優しさ」という想いももって、その想いと想いがずっと葛藤していることに それでも「復讐」が勝ってることに そんな自分に哀れんでいることに
なんとなく、わかっていた
「……おじいちゃんは、幸せじゃなかったの?」 「………そうだな」 「穢れた、感情を持っちゃったの?」 「……そうだな」 「自分の殻に、閉じこもっちゃったの?」 「…そうだ、な」
それを聞いて、ユウナは全てを理解できた ―もう、この人に復讐するだけの想いは、怒りは、憎しみはないと―
そう思っているうちに、優魔は目的地に着いたようだった 薄い茶色の大扉。優魔はユウナに開けろと促すように横によける ユウナは素直に従い、その大扉を押す
暗さになれた目に扉の向こうの光は幾度か眩しかった 扉の先には
邸に入っていった5人が待っていた。否、立ち止まっていた どうやらこの扉は向こう側からしか開けられないらしい
ユウナは一瞬戸惑った いくら祖父にもう「戦う想いはない」としても ここで祖父の味方になれば、もう誰も手を差し伸べてくれないだろう それに自分の憶測を説明しても、もし「嘘」だとしたら、と今更考えた
それで、決めた
ユウナは祖父から一歩、また一歩とはなれ、彼らのほうへ向かう
「……1つ、訊いていい?」 「なんだ?」 「……おじいちゃんは、この結果に後悔してても、戦うの?」
まっすぐに、ユウナは祖父の目を見る 5人中2人だけその言葉に驚いていたが、残りの3人はなんとなくわかってる素振りだった
「我は―――――」
彼の言葉でこれから先の運命が決まる
続く
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