再会 ( No.52 ) |
- 日時: 2010/09/07 22:25
- 名前: でりでり
- 参照: http://www.geocities.jp/derideri1215/
- 「誰?」
首の辺りまでボサボサに伸びた髪と茶色の暖かそうなダウン、そして青色のジーンズ。デジャヴがまるで起きない。顔もこれといって目立つほくろとかもないようだし、本当に誰かわからん。 「俺だよ俺、石川薫だ」 「ああああああ! お前か!」 聞き覚えがあると声と思えば風見杯決勝トーナメント二回戦で戦った石川薫だ。こいつ、一人称が「俺」だけど女なんだよな。 ……にしても雰囲気がだいぶ違うように思える。 前回はボサボサは同じだがもっと短髪で、風見杯はまだ十二月くらいなのに半袖半ズボンと季節違いも甚だしい格好をしていたのだが、今回はちゃんと季節をわきまえている。えらくなった。 「って近所なのか?」 風見杯は一応大会だ。ちょっと遠場でも無理してくる人が多いのだがこんなカード屋に来ると言う事は近所だろう。念のために聞いてみる。 「うん。ここまで電車で二駅だ」 「電車ってこの辺じゃJRか。でもJRからまた歩かなきゃならないじゃん?」 「化石掘りには足が全てだ」 「なるほどね……」 やはりこいつには常識のネジが飛んでる。 「その制服……。翔は平見高校なのか?」 「そうだぜ」 「実は俺も二カ月したらそこに通うことになるんだぜ!」 「へえ。……ってえええ!?」 「で、今日は制服採寸の帰りだ」 「なるほど。だから体育館使えなかったんだな」 ここまで喋って立ちっぱなしだったということに気づく。石川の目の前の席に着いた。 制服採寸といや、そういえばこいつ女だから一応スカートか。全然想像できんというのはある意味すごい。 「折角だしやろうぜ」 と、石川がデッキを取り出す。枚数的にハーフだな? 「よし受けよう」 鞄からデッキケースを取り出して応手する。 「先攻は翔からだ」 「よし。俺の先発はヒトカゲだ。お前はトリデプスGLか、相変わらずカセキだな」 「化石は俺のライフスタイルだからな」 ライフスタイルねえ。それにしてもやっぱり笑うとちょっと可愛いな。傍に思いつつヒトカゲに炎エネルギーをつける。 「ヒトカゲの助けを呼ぶでデッキからヒノアラシを手札に加えるぜ」 「よし、俺のターンだな。って勝負やってるけど連れが来たら帰らなくちゃいけないんだよな」 とかいいつつしっかりベンチにたての化石を置き、それに鋼エネルギーを乗せる。 「翔のターンだ」 「連れ?」 「ああ。俺の友達で一緒に平見高校行くことになってるヤツだ。下でカード見てると思うぜ」 ヒトカゲをリザードに進化させ、ヒノアラシをベンチにだす。続いて炎エネルギーをリザードに乗せて手札のゴージャスボールを石川に見せる。石川が頷いたのでデッキからヒトカゲを選び出す。 「へえ。名前は?」 デッキをシャッフルし直しヒトカゲをベンチに出した。 「よし、たたきつけるだ」 テーブルの端のコインを取ってトスする。 「向井ってやつだ。こないだの風見杯にも出てたんだぜ」 「向井……? どっかで聞いたことあるような……。表裏だから30ダメージ。そんでもって弱点で二倍になって60ダメージだな」 たたきつけるはコインを二回投げ、オモテの数かける30ダメージのワザだ。そしてトリデプスGLは弱点が炎なので、二倍である60ダメージをくらうことになる。これで80から20まで一気に消耗、次のターンは倒せるだろう。 「あああ! そうだ、向井ってどこかで聞いたと思ったら風見杯で姉さんと戦ったヤツか!」 石川は鋼エネルギーをたての化石につけ、化石にタテトプスを重ねて進化させる。そしてママのきづかいを俺に見せる。ママのきづかいは山札からカードを二枚引くカードだ。石川はその通り二枚山札から引く。 「あの人お姉さんなのか! 翔と同じ名字だったからもしかしたらと思ったらそうだったんだな。ターンエンドだ」 「そういやお前には兄弟姉妹いるのか?」 俺はリザードをリザードンに進化させて炎エネルギーをつけ、サポーターのハンサムの捜査を発動する。俺は石川の手札を見せてもらい、自分の手札を戻して五枚までカードを引く。 「いないぜ」 「そうなのか。炎の翼で攻撃。ポケボディーの火炎の陣の効果で、俺のベンチに炎タイプのポケモンが二匹いるからワザの威力は20アップだ。30に20足してそれを二倍、100ダメージだ」 「やるな! 兄弟ってどんな感じだ?」 石川がトリデプスGLをトラッシュし、ベンチのタテトプスを場に出す。俺はサイドを一枚引いた。 「そーだなぁ。まあ家によってマチマチじゃないか?」 石川がタテトプスを進化させ、鋼エネルギーをつける。そして達人の帯をつけた。むう。 「まあそうだけど、翔のところはどうだ、って聞いてるんだ」 「俺のとこは姉さんが俺を助けてくれてるって感じかな。喧嘩なんて小学校出て以来したことないからな」 トリデプスは鉄壁というワザをもつ。このワザは30ダメージだが、コイントスをして表なら次の番ワザによるダメージや効果を受けない。 達人の帯の効果でトリデプスはHPとワザの威力が20増えるので、鉄壁を食らうとリザードンは残りHPが90になり、次の俺の番はダメージが与えれないので何もできない。そして次の石川の番にまたエネルギーを一つつけられるとアイアインタックルを食らうと80ダメージ。達人の帯でさらに20ダメージ加算され100ダメージをリザードンが食らうことになり、リザードンが気絶してしまう。 「なるほどね。鉄壁攻撃。トスは……表」 「うわっ」 「ラッキーだぜ」 しかし鉄壁を破る方法はいくらでもある。 「俺のターン。ワープポイントだ! 互いのバトルポケモンを入れ替える。お前のベンチにはポケモンがいないからそのままだが、俺はベンチのヒトカゲをリザードンと入れ替える」 「なっ」 「ヒノアラシをマグマラシに進化させ、リザードに炎エネルギーをつけてターンエンドだ」 「くそっ。手札の鋼エネルギーをトリデプスにつけて……」 詰んだな。俺の手札にはリザードンがある。次の番に進化させればリザードのHPは更に140まで上昇する。 石川がこの状況を打開するには鉄壁で三回連続コイントスを成功させなければならない。 「あーもう、何考えてもダメだぁ! 降参だ降参!」 「よし、これで二連勝って感じか。高校で会ったらまた相手になってやるよ」 「その前にPCCがあるだろ、そこで勝負だ」 階段を上る複数の足音が聞こえる。恭介達か? 「石川もPCC出るのか。でも戦えるかどうかは分からないぞ」 「きっと戦うことになるさ」 石川は今度はニヤリと笑うと荷物を片付け階段に向かう。 「それじゃあまたな」 階段から現れた足音の主は知らない大人二人と向井だった。向井はこちらに一礼すると石川と共に帰って行く。 「……。PCC、ちょっと楽しみになったな」 一人でカードを広げ、硬いパイプ椅子にもたれて誰に向けてでもなく呟く。今度は聞き覚えのある声が階下から聞こえてきたので自分も荷物をまとめることにする。 下からガヤガヤ声を立てながら興奮してやってきた恭介と蜂谷を叱りながら俺達は家路に着くことにした。
薫「今日のキーカードはトリデプスだ! 鉄壁で守りつつ、アイアンタックルで攻撃! ポケボディーもなかなか優秀な俺のカードだ!
トリデプスLv.56 HP130 鋼 (DPt1) ポケボディー きんぞくしつ このポケモンに「ポケモンのどうぐ」がついているなら、ポケモンチェックのたび、このポケモンのダメージカウンターを1個とる。 鋼鋼無 てっぺき 30 コインを1回投げオモテなら、次の相手の番、自分はワザのダメージや効果を受けない。 鋼鋼無 アイアンタックル 80 自分にも30ダメージ。 弱点 炎+30 抵抗力 超−20 にげる 4
─── 分かると思いますが翔のリザードンはDPt4のリザードンです。
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