Re: ポケノベ2010夏企画 移転中につきコメント禁止 ( No.7 ) |
- 日時: 2010/09/06 22:49
- 名前: Rという名の作者
- 『旅立ちは潮風と共に』
くぁ、くぁ、というキャモメ達の声が聞こえる。鼻をくすぐる潮風は独特な匂いを放っている。……ずっと嗅いできたこの匂いとも、もうすぐお別れかと思うと、とたんに寂しいと思うのは何故だろうか? 朝日が眩しい島の港。連絡船に乗り込み荷物を下ろし、船の後ろへと出た。ずっと暮らしてきた島が一望でき、少しだけセンチメンタルな気分になった。 海はどこまでも続く。だからこの潮風は道中何度も嗅ぐ事になる。……だけどこの地この島の潮風は、もう暫くは嗅ぐ事は出来ない。 ……つい、うすら笑いを浮かべてしまう。何を言ってるんだ俺は。もう振り向かないと決めたじゃないか。
「ぶぃー、ぶいぶぅ」
俺の頭の上でペシペシと叩いてくるのは、これから相棒となるイーブイ。二日三日前に貰ったというだけの間柄ながら相性が良かったのかすぐに懐いてくれた。……まぁ頭の上にすぐ登りたがる癖を除けば、良いパートナーである。
「分かってるよイーブイ。お前のこれからの人生、良いものにしてやるから安心しろ」 「ぶ〜い〜?」
「ほんと〜?」という口調で鳴くイーブイに、俺は頭をワシャワシャとさせる事によって答えた。 どうも頭を撫でられるのは嫌いらしく、ブィィィっと唸られてしまった。まぁ後で美味いもん食わせてやればいいか。……いいのかそれで? まぁいいか。
その時、ブォォォォ……っと汽笛がなった。どうやらもうすぐ出港するらしい。 大きく息を吐き、肺に空気を一気に入れる。また嗅ぐ事が出来るか分からない島の空気を、出来るだけ吸い込みたかった。 また、ハァァァァァ、っと吐き出す。それだけで、何となくだけど気持ちが晴れ晴れとした。……大丈夫。 ふと上の方でもブゥゥゥゥゥゥ、とイーブイが息を吐き出したのが聞こえた。こいつ俺の真似しやがった……まぁいいか。
これから行くのは、イッシュ地方。何でもイーブイ種の新しい進化先が発見されたと噂されているらしい、とてもとても遠い地方だ。暫くは船旅三昧を味あわなければならないだろう。 でも、俺は行く。折角イーブイを手に入れたんだ、折角だからその新しい進化とやらを拝んでみたい。そして、イーブイも同じ気持ちらしい。 正直不安もある。遠い地方でたった一人、やっていけるのかと。だけど、旅立ちっていうのはこれぐらい壮大な方がいいと母も言ってくれた。
「……絶対、強くなって帰ってきてやる」 「ブィ!」
冒険の、旅立ち。これからどんな事がおきるのだろうか? それを知っているのは、多分セレビィかディアルガぐらいなんだろうなぁ。 そんな事を考えつつも、ゆっくりと離れていく島を、何とも言えない気持ちの中で俺は旅立っていったのだった。
〜後書き〜
Aコースにて、冒険への旅立ち。ちょっと短すぎるけど気にしないで!! 今回A少ないよぉ、皆もっと平等に書いてこうよ!!
ということで、次こそはBを書きたい。でわ!!
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