Re: ポケノベ2010夏企画 移転中につきコメント禁止 ( No.12 ) |
- 日時: 2010/09/06 22:51
- 名前: ちぎっては投げちぎって鼻毛
- Bコース「身も震えるほど」
「わざわざ連れ出してくるんだから面白い話しないと承知しないわよ」 「大丈夫だって。今日は面白いホラーの話を用意したから」 「あんたの釣りの話は聞き飽きた」 「それは鯔(ぼら)。あと俺が釣ってるのはブラックバス」 「赤バスでも市バスでもなんでもいいからちゃっちゃと初めてよね」 「はいはい。十六年前にあった話なんだけど」 「あたしらが二歳くらいね」 「ちょうどこのお祭りのときに自殺した女の子がいるんだ」 「それで終わり?」 「始まってもないない。その女の子は小学二年生で」 「小二といえばあんた小学校で金魚の入った水槽落として割って金魚殺してたよね」 「いちいち茶々入れんなって。しかもそれやったの俺じゃないし」 「そうだっけ? それで金魚がなんて?」 「金魚じゃなくて自殺した女の子! その女の子、両親にも友達にも恵まれていたんだけど」 「それで?」 「夏休みに入ってすぐに女の子のお父さんとお母さんが喧嘩して離婚しちゃったんだ」 「離婚した原因は?」 「喧嘩だっていったじゃん!」 「お墓に花を供えるのは?」 「献花。って同音異義語じゃん。さっきから会話の腰折りすぎ。そんで離婚した両親なんだけど、お母さんが親権取ったの」 「真剣に」 「それは知らんけど。その女の子の家はお父さんが実業家でお金持ちだったんだけど、母方に引き取られたから暮らしがきつくなってお母さんも働き出したんだ」 「パートなら宝くじ売り場オススメ」 「だから知らないって。そんでまだ小二の女の子は急に父親がいなくなり、母親も仕事でいないし帰ってきてもやさぐれて女の子の相手してくれなくなって、しかも最悪暴力を振るうことがあったんだ」 「ねぇ、あっこの縁日の屋台のたこ焼きおごってよ!」 「聞いてるの? まあ俺が連れ出したからそれくらいはいいけど。……はい」 「ありがと」 「……それで、家の中で一人ぼっちになった女の子だけど」 「便所飯を始めることにしました」 「ちげーよ! 茶かしすぎだよさっきから! 家の中では一人ぼっちな上に母に殴られて辛くなったけど友達と遊べばそうじゃなくなると思って、遊ぶことにしました」 「あふっ、このたこ焼きはふっ!」 「はい水。……そしてその遊ぶ日がこのお祭りの日。友達数人と一緒に来た女の子だけど、周りの友達はいつもと違う女の子に対し怪訝な目を向けたんだ。なんでと思う?」 「たこ焼きのソースが少なかったから」 「自分の話じゃん。女の子関係なさすぎ」 「便所飯」 「ちがーう! 答えはお金がないこと。……実は友達のお母さん達が、ずっとその友達らに向かって女の子の家はお金持ちだからなんでもおごってもらいなさいとかいうことを吹き込んでいたらしくて、それでいつも女の子におごらせていたんだけども女の子の両親はもう離婚して貧乏になったから当然おごってもらえなくなる」 「便所飯を」 「何をおごってるんだよ……。っていうかそのネタしつこい」 「じゃあ」 「言わなくていいから」 「要するに友達は女の子を金づるにしてたんでしょ」 「そうそう。そんで何もおごってくれない女の子に対して周りの友達は『あんたなんかいらない』的なこと言って女の子から離れていったんだ」 「……」 「母にもひどい目にあわされ、友達にも離れられて絶望した女の子は、泣きながら川に見投げしたらしい。それからこの祭りで幸せそうな人を見ると羨ましさ余って『私も混ぜて』と声をかけるらしい」 「私も混ぜて……」 「ぬわっ! なんだお前かびっくりしたぁ」 「ビビり過ぎ。その話もどうせ昨日寝る前にでも作ったんでしょ。なのに驚くとかほんとバカね」 「……」 「あたしを祭りに連れ出す口実なら普通に祭り行こうって誘ってくれればいいのに何が『面白い話あるから聞いてくれ』、よ。バカ。ん!」 「?」 「このたこ焼き一個はあげるわ」 「払ったのは俺なんだけど……。あぁ確かにこれソース少ないね」 「あらかじめ祭りに行こうって言ってくれたなら浴衣くらい出してもよかったのに……。それに話もおもしろくないし」 「なんかごめん」 「ごめん? ごめんで済むと思ってるの?」 「え」 「こうなったら出店の食べ物コンプリートしてやる。もちろんあんたが支払うのよ」 「そんな無茶な。そんなんじゃじさ―――」 「お金出さないから自殺するとか芸のないこと言わないよね」 「うっ……」 「ほら、行くわよ」 「鯔?」 「それはもういい!」
話的にはこれから祭りが続く感じにしたけどギャグの方ではオチついちゃいました
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