Re: 光と闇の時空神   ( No.69 )
日時: 2010/09/28 20:00
名前: 天月 ID:
参照: やばい、シーちゃん空気(

70話 萃まる

翡翠と別れ、街を出、2人は当てもなく歩いていた
ただ1つ違うのは、「リーダー」のことを考えながら歩いていた。ということだった


「人に失望って言ったって、絶望じゃないだけマシだと思わねーか? ユウト」
「うん。俺もそう思う……だから、早く会わないとね
だな。……でも、何処にいるんだろうな……」

んー…と2人は首を傾げる。そんな時、前のほうから声がした
芯の通る、綺麗な声

「「…ユウナとシルバー?」」

2人の前には、手を振ってるユウナ。横にはシルバーがいた

「久しぶり、2人とも♪」
「……久しぶり」

随分対照的な挨拶だ。と思いながら2人も「久しぶり」と返した
ユウナは双子の向こうをみて、あっ。と声を出した

「そういえば、2人とも、あのイオマンテの方から来たよね?」
「ん? あぁ。…色々あったけど、目的できたよな。兄貴」
「そうだな。翡翠……アイツ何て言ってたっけ……。ユウマだっけか」

その名前に、ユウナは微かに肩を上げ、顔を強張らせた
シルバーはその反応に疑問を覚え、問う
ユウナは一瞬、はぐらかそうと思っていた。でも、“変わるため”に
言った

「……優真……は、多分…私の、祖父だと……思う」
「――――マジで?」

うん…。と苦い顔でユウナは頷く
翡翠は、悪だった。そして、そのリーダーが、彼女の祖父だと言うのだ
……真実を言おうか、2人は迷う

「私は、真実はいつでも受け入れる覚悟はできてるから、大丈夫だよ」

心境を悟られたかのように、ユウナはニコッ、と笑った
ユウトとクウトはしばらく戸惑っていたが、言う決心がついたのか、話した

     ―優真は、君のおじいさんは、悪の人間なんだ―

ユウナの反応は、たしかに驚いていたが、すぐにいつもの調子に戻ったようだ
それから、「そっか……」と、顔を背けながら、翳りのある表情で言った
たしかに、彼女は真実を受け入れただろう。だが、家族が、ましてや「神の代理」が悪の道にいた。ということはやはり哀しかったのだろう


「それで、おじいちゃんを助けようと、したんだね?」
「あぁ。……でも、どこにいるのか「ブレイク団の本拠地、じゃないでしょうか?」

後ろから、双子にとっては聞きなれた声がした。振り返ると、そこには……

シアンがいた
一応“幼馴染”である双子はともかく、ユウナは目を見開き、シルバーは頭に「?」を作っていた

「初めまして、優奈さん。私は海魅詩亜、と申します」
「海魅……あぁ!! 思い出した! シアンちゃんだね?」
「はい。あえて光栄…いえ、よろしくおねがいしますね、優奈さん」
「よろしく! あと、私の事は呼び捨てでいいからね!」
「……はい!」

初対面にも関わらず、やはり「同種」なのかユウナとシアンはすぐに打ち明けた
シルバーにも自己紹介をさえ、先ほどの言葉の真意を問うた

「宝来優真…いえ、“宝来優魔”は、この地方で悪事を働いているブレイク団の首領、と噂を聞きました。…小さな願星に」
「セイちゃんに?」「「セイナに?」」

ユウナ、そして双子の言葉が重なる。シアンは、はい。と頷き話を続けた

「そして…ブレイク団の本拠地は………“旧・宝来邸”です」
「旧、宝来邸……? って、“宝来家(私の家)”は元はそこが“宝来家だった”ってこと?」
「えぇ、そのようですよ。…最も、優真さんが子供のときにアノ場所に越したそうです」
「……そこは、どこなの?」
「そこは――――――」


続く