Re: 光と闇の時空神 ( No.58 ) |
- 日時: 2010/09/16 23:04
- 名前: 天月 ID:
- 参照: 勘のよさが裏目に出ちまったぜ…
- 66話 蒼き瞳の小さな疑い
サヨは、俺たちにすぐ懐いた でも、俺たちの「苗字」には何も触れない 疑問に思ってないのか、“初めから知っていた”のか……
「ユウトさん?」 「……あぁ、ごめんな。どうしたんだ?」 「今、すごく怖い顔してましたよ?」
考えてる時、しかめ面してたのか…… 「悪い」とサヨの頭をなでながら謝る。サヨは「いいよ」と笑って答えた だが、
「……ユウトさんは、まさか僕の事疑ってないもんね?」
サヨは、今まで見せたことのないような…… ひどく、歪んだ笑みを見せた。その笑みを見てると、心を見透かされそうで…… 恐い。と直に思った 「あ、あぁ」と歯切れの悪い返事をすると、一瞬だけ疑いの瞳を見せた後サヨは普通の笑みに戻った
―この時、俺が気付いてさえ居れば……あんなことにはならなかったはずなのに……
ふと、サヨと歩いてるときに気付く “アイツ”が居ない。というか……気配すら感じない 双子だからなのかは判らないが、俺とアイツは、お互いの気配を感じとれる 同じ建物の中に居るはずなのに感じ取れないって……どういうことだよ
「な、なぁ……サヨ」
微かに上ずってしまった声で問う 額に、嫌な汗が伝って気持ち悪い…… こんな事、俺は望んでいない
「何?」 「あのさ………兄貴……兄さんは?」 「クウトさん……? さぁ……一緒に探しますか?」
サヨは、ほんの少し口角を上に上げて言う ……絶対に、何か知ってるだろ……!!!
「言え。お前……兄さんに何をした?」 「な、何言ってるの? 僕が……ころ、……消したとでも言いたいの?」
ダン、と俺はサヨの襟を締め上げて、言う
「お前以外の誰が居るんだよ。俺が兄さんを消すわけがない それに、兄さんの気配がないのもおかしい ……この町をよーく知ってるお前以外に、誰を疑うんだよ」
ひっ、とサヨは情けない声を出す。それくらい 今の俺は恐いのだろう。と思った サヨは震える声で反論する
「ユウト、さんも……判ってるでしょ? この町は……霊が多いって。気配かどうか、は…わからないけど…… 霊の、影響じゃ……」 「違うな」
間一髪、と否定して続けた
「この家は…お前の家は魔除けの効果があるってお前が言った なのに霊の影響を受けるなんて……矛盾してる 今ならこれ以上怒らないから。言って。兄さんをどこに隠した?」
これ以上怒るとどうなるんだろう、と考えてる時 サヨが、笑った
次の瞬間、俺の身体が軽くなって、意識が遠のいていった 薄れていく意識の中ではっきり見えたのは……
この世の者とは思えない歪な笑みを浮かべた、サヨだった…………
続く
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