Re: 光と闇の時空神   ( No.52 )
日時: 2010/09/11 21:22
名前: 天月 ID:
参照: いめーずぃはシオンタウン

65話 霊の町の小さな夜

「……薄気味悪ぃトコだな……」
「ごめん俺こーいうトコに長居できない」

双子が行き着いたのは、クウトの言うとおり「薄気味悪く」ユウトの様な人は「長居できない」場所であった
そこは“霊送りし町、イオマンテタウン”
霊送り…つまり、この町には霊が溜まっている
そのためユウトのような“霊能者”には堪える場所であった
それ以外にもこの町は何かが「おかし」かった


「……人が居ない。霧が立ち込めてる……」
「あぁ。霧邪魔だな……ホーク“霧払い”!」

クウトはホークを出し、立ち込める霧を振り払おうとした
だが、

「霧が……晴れない…!?」
「……どうなって………?」

そう、振り払っても振り払っても、霧は晴れない
まるで、霧が無数に生まれているかのように…

二人が戸惑っているとき、ふと少年の声がした

「この町の霧は永遠に晴れないよ。お兄ちゃんたち」

少年は、薄汚れたローブを着ており表情は見えなかった
2人はこの町の子供だろう、と大して警戒心を持たず、少年に聞いた

「この町の霧は霊そのもの。この町は成仏できない哀れな霊が住み着いた場所なんだよ
でも、最初は見えなかった霊が、増えすぎちゃってこうして霧となって見えちゃうんだ
だから、霧払いや吹き飛ばしを使っても、晴れないよ」
「晴らす方法は…成仏させることってワケか……」

うん、と少年は頷き、2人を自分の家へ案内した
どうやら少年の家は魔除けの効果があるらしい


          *

「そういえば、お兄ちゃんたちの名前は?」
「……ユウト。でこっちは兄貴のクウト」

本名を言ったら色々と大変になるだろうと、ユウトは名前だけを教えた

「よろしくな。……お前は?」
「僕? 僕は…小夜<サヨ>だよ」
「サヨかー女の子みたいな名前だなーサヨって小さい夜…良い名前じゃんか」
「……ありがとう」

そういい、サヨは着ていたローブを脱ぐ
ローブを脱いだサヨは、濁った白い髪に、翡翠色の瞳をしていた


「お兄ちゃんたち、お腹すいたでしょ? 一緒に食べようよ」
「よっしゃ!」
「ありがとう。サヨ」

サヨは笑って、2人をリビングに連れて行った


続く