88話 形勢逆転 ( No.172 ) |
- 日時: 2011/02/06 14:51
- 名前: 天月 ID:HOT7uZXI
- 参照: 後半ネタ祭り。 兄さんはM尾さんというよりイカに近いと思う( 弟様?S良だ(
どさり、とレイドは音を立てて地面に倒れた クライが口を離しても、未だ電気は身体を巡っているらしく、痙攣を起こしていた ユウトはいつになく情けない顔でレイドをボールへと戻す 戻した際に、「ごめん」と呟いたのはクウトに知る由も無い。それほど小さな声だったのだから
「行って、フライ」
ユウトが次に出したのはフライゴンのフライ 恐らく早々に相手をなぎ倒すつもりだろう。フライゴンは地面タイプももっている、電気に地面は効果抜群だ それを知っているからこそ、クウトとクライは警戒するように、目を鋭くさせた それに更に追い討ちをかけるように、
「フライ、“砂嵐”」 「っ!?」
緑色の翼が力強く羽ばたく と同時にフィールド中に砂の嵐が巻き起こり、周りが見えにくくなった 前が見えなければ、敵の動きもわかるまい。そういう思惑なのだろう そして、たたみかけるように
「“地震”」
冷たく、そう言い放った途端、フィールドが左右にグラグラと揺れ始めた 地面に足の着いていないフライはともかく、クウトとクライは突然の揺れに反応できず、体制を崩す。ちらり、と砂嵐が舞う中ユウトを見てみれば、まるでそこだけ揺れていないかのように(実際は揺れている)、体制をまったく崩していない
(あのバランスお化け!バランス良し男!)
脅威のバランスの良さにクウトは思わず心の中でつっこむ。元々あの弟に現実は通用しないのだが 揺れがだんだんと穏やかになっていき、クウトもようやっと足に力を入れずとも立てるようになってきた。同時に砂嵐も治まって行く けれどあのドSの化身は追撃を赦してはくれない(どこぞの誰かさんが憑依しているようだったと後にユウナは語る) 目の中に砂が入らないように閉じていた目を開けると、そこにフライの姿は無い あー…、と、クウトはユウトが何をしたか瞬時に理解した クライは先ほどの地震でもう体力が無い。そして奴(フライ)は砂漠の精霊だ。地面タイプだ。そしてフィールドのどこにも姿が見当たらないとすれば……
(下、だよなぁ……) ぼこり、とクライの足の下の地面が盛り上がる。案の定というべきか、クウトの予想はモロ当たりだった 指示しようにも避ける隙は与えてくれないのは百も承知。ならば、唯一できる行動は、
「戻れ、クライ!!」
フライがクライの足元から出てくる寸前に、クウトはクライをボールの中に戻す これは「負け」ではなく、ただの「交代」。これなら、クライのHPを0にしなくても済んだ
「………ほんっと、兄貴ってお人好しだよね。負けるのは目に見えてたのに、助けるなんてさ」 「その俺のお人好しに救われたのは、どこのどいつだっけ」 「うっさい、黙れ」
からかうように言えば、ドスのきいた良い罵倒が返ってくる はぐらかしてもバレバレだ。そんなお人好しに救われたのは、他でもないユウトなのだということが そんな様子に苦笑しながら、クウトは次のポケモンを出す
「いけっ、ラス!!」
次は負けられない。兄の威厳のためにも
続く
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