捕獲 ( No.17 ) |
- 日時: 2010/10/27 22:42
- 名前: あずらび◆4fprnT0Yg.2 ID:
- 参照: http://noberu.dee.cc/noberu/gazoutoukou/src/file327.jpg
- 「新しいポケモンを捕まえてみない?」
ヒナタと別れ、再びアリスとの二人旅となったクウ達は、次の街のプラントシティにあるポケモンジムにて、ジムリーダーに勝ちバッジを手に入れるため、特訓をしようとしていた。 それはクウにとってもアリスにとっても、初めての旅で、初めてのジム戦には気合いが入らざるをえなかった。 ……しかし今の2人の手持ちは1匹だけだ。ジムリーダーはポケモンリーグ出場に欠かせないジムバッジを強いトレーナーに託すという、大事な役職だ。相当な実力があって間違いはないと判断はしていた。 そのジムリーダーに対して、ポケモン1匹はかなり無理があるだろう。それに初めてのジム戦は、なかなか慣れにくいものだと思った。 そこで、クウが提案したのが、「新しいポケモンを捕まえる」ということだった。 2人はネイチャタウンとプラントシティを結ぶ途中の道で、新しいポケモンを捕まえようということにしたのだ。
「よぉーし、ロコン、火の粉だよ!」 『コンッ!!』
アリスは、見つけた野生のピカチュウをゲットするために、攻撃をしていた。ポケモンを捕まえるためには、弱らせなければいけないのだということは、旅を出た3人とも知っていたのだから。 そしてロコンの火の粉を、野生のピカチュウは素早くかわす。そのピカチュウは、かなり素早いピカチュウであった。アリスは動揺するが、すぐに気を取り直した。 今度はピカチュウが攻撃態勢に入る。そして、頬の電気袋から、電気が音を立ててでてきている。アリスはすぐに技を図鑑でチェックした。電気ショックという技だ。
『ヂュー!!!』 「わわ、ろっ、ロコン、避けてー!!」 (いや、無茶にも程があるよ……)
心の中でクウがそう思っている間、ロコンには電気ショックが当たっていた。アリスはかなり慌てるが、そこまでロコンがダメージを受けていないことに気付くと、ほっ、とした。初ゲットのだから、アリスは緊張を通り越して動揺になってしまっているらしい。
『ピー!』 「よし、ロコン、ピカチュウの周りを火の粉で囲んで!」 『……ピ?』
何それ? とでも言いたげなピカチュウの表情。ロコンはアリスの指示通り、ピカチュウの周りを火で囲った。 ロコンの弱点とする防御の敵、物理技は少なくとも出せなくなり、更に電気ショックをうまくコントロールできないと、ロコンには技が当たらない。アリスはここまで考えたがどうかは分からないが。 燃え上る炎の中にピカチュウは取り残され、炎の中の火の粉がかすかにピカチュウに当たり、ダメージを与えている。これは、ゲットのチャンス以外の何物でもないと考え、すぐに背中に背負っているリュックを降ろした。 そして、すぐにボールを取り……出そうとするが、リュックの中の奥にしまいこんでしまったらしく、出すのにかなり時間がかかってしまった。逆に見ているクウがはらはらしていた。
「よ、よーし、な、投げるよーっ!!」 「あっ、アリス、ちょっと待」
アリスはきっちりとピカチュウに向かって宣言する。一方のピカチュウは炎の渦のような攻撃に惑わされているというのに、クウの言葉も聞かずに。 だがアリスはまだきちんとしたボールの投げ方を知らないのか、勢いよく、思い切りピカチュウに向けてボールを投げ、大きな音を立てて跳ねかえる。ちゃんとボールは開いたが、クウは思わず「!?」という顔になった。 そして、あとはボールに収まるのみ。ボールがカタカタと揺れていると、アリスは息を飲み込んだ。 ……そのボールは、やがて揺れるのをやめた。だが、ピカチュウはボールから出ては来ていない。……捕獲完了、ということだ。
「や……ったぁ……!?」
アリスはすぐに捕獲したボールに駆け寄り、手に取る。そして、開閉スイッチを押して、先ほど捕獲したピカチュウを繰り出した。 そのピカチュウは、とても元気がある。見た感じだと、オスのピカチュウだと思われる。クウは、アリスの初めての捕獲に、感動をしていた。
「すっ、すごいじゃない、アリス!!!」 「ありがとうっ、クウちゃん!」 「すごいすごい! よーし、私も負けないで、ポケモンをゲットするぞー!!!」
クウは空に向けて両腕をあげる。アリスのピカチュウは、アリスにすぐに懐いていて、とてもほほえましい様子であった。……どこからか狐の殺気が沸いてくるのだが。 そしてクウはひたすらとライトと共に草むらに入り込んだ。とにかくポケモンを探しに探したが、ほとんどが逃げられてしまったりとなり、なかなか捕獲ができなかった。 気がつけば夕方になっており、クウ達もかなり疲れ果てて、木の下に座りこんだ。一方アリスはクウの様子をずっと見ていたものだから、それがどれほどであったかがよく伝わってきている。流石は幼馴染だ。
「うぐぐ……見つからないよ……」 「クウちゃんクウちゃん、そこまで慌てなくてもね、まだ次の街についてないし、明日朝一に起きて探しても大丈夫だよ?」
何事もゆっくりだよ! と、基本マイペースなアリスがいうが、クウは更に気を落として、逆にアリスが慌てる。 もちろん、アリスのせいでもないし、誰のせいでもない。でてこないポケモンが悪いとかそういう問題ですらない。だが、あまりにも疲れて、アリスの声すら聞き取れないほどの状態だ。 本当は諦めたくない……ところだったが、今なら寝れるし朝一で起きれそうだなー、とクウも考えていた頃、アリスが少し遠く離れた場所で木の実を探してくると言って、どこかに去った。 ライトを膝の上に乗せ、木の下でぼーっと空を見つめていると、そのまま1人と1匹は夕方にも関わらず、本当に寝てしまったのだ。
「……ん、あれ……?」
クウは目を見開いて、右手で目をこすった。同時に、ライトも起きた。辺りを見渡すと、既にもう夜で、真っ暗。上を見ると、夜空の星が煌びやかに輝いていた。 ポケギアで、時間を確認すると、クウは驚いた。時刻は午前0時を回っていたのだ。あまりにも早く寝すぎたせいか、真夜中に起きてしまったのだ。
「やっちゃったなぁ……」
隣には、アリスとロコンとピカチュウが川の字になって寝ていた。そのアリスの表情は、良い夢を見ているのか、ものすごい笑顔だった。 そして、よく近くを見ると、カゴが置いてあり、にハンカチがかぶさっている。それを取ると、たくさんの木の実が入っていた。アリスが取ってきてくれた木の実だ。 クウは「ありがとう」と小さくつぶやくと、その木の実を手に取り、口に含もう――――と、したその瞬間だった。
「……え、えっ!?」 『ブイ!?』
クウは突然のことに驚く。何があったかというと、突然手にしていた木の実が宙に浮いたのだ。 浮いた、というか、木の実の周りに何か念を取り巻くようなものが見えた。正しく言えば、木の実を“操られている”ようだった。 すぐにクウは辺りを見渡す。手に持っていた木の実、“モモンのみ”の移動する場所を目で追うと、犯人が分かった。……いや、人ではなく、“ポケモン”であったのだが。
「こ、このポケモンは……?」
体が白くて、頭の部分は黄緑色、そして頭に赤色の角のようなものがあるポケモン。クウは図鑑を取り出して、確認した。 名前は、ラルトス。気持ちポケモンというらしく、頭にある赤い角は、人の気持ちを感じ取ることができるという、非常に優れたポケモンである。 そのラルトスが、念を使ってクウの手からモモンのみを取ったのだ。その念を使う限り、エスパータイプということはすぐに分かった。
「あー、えーっと、ラルトスっていうのかな? その木の実、返してほしいんだけど……」 『ラルゥ?』
何のこと、とでもいうかのようにラルトスは笑いながらクウに言う。クウの怒りバラ―メーターが少し上がった。 するとラルトスは、今度は先ほど木の実を取ったカゴの中の木の実を、念力でたくさん取り上げてしまった。アリス達は寝ていて気付いていない。クウの怒りが更に上がった。
「ねーねーラルトスちゃーん、その木の実とって何に使うのかなぁ?」 『ラル、ラル!』
ラルトスは勝ち誇ったかのようにクウに笑みを見せた。そして、クウの怒りバラメーターが限界を越えたかと思うと、とたんに小さな笑い声を出した。
「っふふふふふふ……よーし、分かった、分かったぞぉ。ラルトスちゃんはそこまでライトに倒されたいということがねぇー! ライト、突進!」 『ブイ!!』
木の実を盗られた腹いせに、クウはライトに指示を出す。そう、クウは、このいたずらラルトスの捕獲を確定させた。 ライトの突進はラルトスに命中し、ラルトスはダメージを受ける。そしてすぐにクウはモンスターボールを出して、ラルトスに向かって投げた。
(入れ……!!!)
ポケモンの捕獲に、クウは心の底から念を入れていた。ごくりと音をして息を飲み込む。アリスと同じような状況だ。 そして、結果は――――。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― あとがき
参照は挿絵です。すごい見えづらいですが;; 場面は一応、アリスがピカチュウの捕獲の際に投げたボールのあれです。 アリスの(ボールの) スカイアッパー!▼ そして適当な駄絵で申し訳ありませぬ……orz
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