準決勝への道のり 至上命令! ( No.32 )
日時: 2010/09/07 00:19
名前: でりでり ID:
参照: http://www.geocities.jp/derideri1215/

 開始のブザーが鳴り勝負が始まる。
 準々決勝第三試合。相手は田嶋玲子、俺よりも年齢が高いようだ。この準々決勝には中学生以下は一人も残っていない。やはりカードは財力とプレイングが大きく物を言うためであろう、年齢の低いものから抜けていく。
 ふたを開けるとこうなるのは大会をする前から分かっていた。
「私のターン。ドロー!」
 今回の先攻は相手からだ。相手のバトル場にはラプラス。俺のバトル場にはフカマル。互いにベンチにはまだポケモンがいない。
「シェイミをベンチに出し、ラプラスに水エネルギーをつけて、はこびこむ! 山札から『ポケモンのどうぐ』、『サポーター』、『基本エネルギー』を手札に加えるわ。草エネルギーとミズキの検索、しあわせタマゴを手札に加えてターンエンド!」
 まずは堅実に準備から入ってきたようだ。
「俺のターン、ドロー!」
 手札が進化系のカードばかりで動くに動けない。
「フカマルにコールエネルギーをつける。そしてこの瞬間にコールエネルギーの効果が発動! 自分の山札からたねポケモンを二匹までベンチに出す! タツベイを二匹を山札からベンチに出させてもらう」
 ベンチエリアに隣同士でタツベイが並ぶ。
「コールエネルギーの効果を発動した場合、自分の番は終わる。ターンエンドだ」
「私のターン、手札のサポーターカードを発動。ミズキの検索!」
 先ほどの番に手札に加えたカードをすぐさま発動か。ミズキの検索は自分の手札を一枚戻す代わりに山札から好きなポケモンを手札に加えれるカード。何を引いてくるか。
「手札を一枚戻して、私はエンペルトを手札に加えるわ! そして不思議なアメ発動! ポッチャマをエンペルトに進化させる!」
 光の帯がポッチャマを包むとポッチャマはシルエット状態のまま姿を変えていく。見慣れたエンペルトのフォルムを形成すると、跡形残らず光の帯はスッと消えていった。
「エンペルトに水エネルギーをつけてラプラスのはこびこむを使うわ! 再び草エネルギーとしあわせタマゴ、ミズキの検索を手札に加えてターンエンドよ」
 また同じカードをサーチ……。相手の手札はもうすでに八枚ある。そろそろ次のターンから一気に攻撃をしかけてくるだろう。
「俺のターンだ! 俺はベンチのタツベイを二匹ともコモルーに進化させる。そしてフカマルに炎エネルギーをつけてこちらも不思議なアメだ!」
 ポッチャマと同じエフェクトがフカマルにも起きる。先ほどの小さなフカマルから大きなガブリアスに変わる瞬間は圧巻である。
「そして手札のサポーター、デンジの哲学を発動。手札が六枚になるまで山札からカードをドローする。今の俺の手札は一枚。よって五枚ドロー!」
 ボーマンダ、ガバイト、炎エネルギー二枚、水エネルギー一枚。あまり好い引きとは言えまい。
「ガブリアスで攻撃。ガードクロー! このワザは相手に40ダメージを与えるとともに、次のターンに受けるダメージを20軽減する!」
 ガブリアスの翼がラプラスの首めがけて襲いかかる。ドーンという派手な音で視覚にわずかにイマジネーションを与える。これでラプラスの残りHPは40。次のターンには撃破できるだろう。
「私のターン! もう一度ミズキの検索を発動! 続いてゴージャスボールも発動するわ」
 ゴージャスボールは山札から好きなポケモンを一枚手札に加える優秀なカード。ミズキの検索も同じサーチカードなのでこのターンで手札に任意のポケモンが二匹加わることになる。
「エンペルトに水エネルギーをつけ、ベンチにチコリータを出すわ。ラプラスの水エネルギーをトラッシュしてエンペルトを新たにバトル場に!」
 ラプラスとエンペルトはそれぞれ自分の足で入れ替える。ここで下手に犠牲を出すより即座に攻勢に移るのは非常に上手い。
「エンペルトをレベルアップさせるわ! そしてエンペルトLV.Xのポケパワーを発動。しじょうめいれい!」
 ポケパワー宣言とともにエンペルトが右の翼で俺を指す。と同時に、青いレーザー光線のようなものが二本俺の手札に突き刺さる。
「しじょうめいれは自分の番に一回使える。相手の手札を表を見ずに二枚選んでそのカードを相手の番の終わりまで手札として扱わずバトル場の横に置いてもらうわ!」
 手札封じ。ボーマンダと炎エネルギーが持って行かれた。次のターン即座に進化しようと思っていたが封じられてしまう。
「エンペルトLV.Xで攻撃。氷の刃!」
 エンペルトは地面スレスレを凄まじい速度で滑ると、バトル場のガブリアスではなくベンチのコモルーに右の翼を振り下ろす。
「ベンチポケモンに攻撃する技か!」
「そうよ。そこのコモルー一匹は40ダメージを受けて残りHPもちょうど40。次の攻撃が通ればそのコモルーは気絶ね」
 ここに来てしじょうめいれいがジワジワ効いてくる。もし、次のターンになんらかでボーマンダを手札に加えることができれば最大HPが変わるためすぐには気絶しなくなる。しかしボーマンダが引けなければ次のターンにエンペルトの攻撃でやられてしまう。
「俺のターン!」
 引いたカードはゴージャスボール! 山札からボーマンダを選択すればコモルーが次のターンに気絶することはなくなる!
「ゴージャスボールを発動だ!」
 相手は眉をひそめる。誰だって同じアクションを起こすだろう。
「山札から……」
 残り十枚になった山札を探すが、そこにはボーマンダの姿がない。確かにこのデッキにはボーマンダが二枚あるはずだ。しかし一体どこに……。
 山札と手札、トラッシュになければもう残っているのは一つだけだ。
「サイドか!」
 声が聞こえたらしく、相手はひそめた眉を元に戻し、今度は余裕の笑みへ変わる。
「くそっ、フカマルを手札に加える! ガブリアスに水エネルギーをつけて攻撃だ。スピードインパクト!」
 ガブリアスが頭からエンペルトLV.Xに突撃していく。会場に衝撃音が響きわたる。
「スピードインパクトは120ダメージだが、相手のエネルギーの数かける20ダメージ分のダメージが軽減される。エンペルトLV.Xには水エネルギーが二枚ついているので80ダメージ!」
 最悪の状況はしのいだ。もしコモルーが倒されても次のターンでエンペルトLV.Xは倒せる。エンペルトLV.Xの残りHPは60なので次のターンにエネルギーをつけられてもキッチリ60ダメージだ。
 そしてしじょうめいれいでハブられたボーマンダと炎エネルギーが再び手札に戻ってくる。
「私のターン。草エネルギーをシェイミにつけるわ」
 いい切り替えだ。無理をせずに次のポケモンを育てる。さすがここまで勝ち進んだことはある。
「チコリータをベイリーフに進化! そして手札から、レベルMAXを発動!」
「レベルMAXだと……?」
「コイントスをしてオモテなら自分の山札からLV.Xのポケモンを一枚選べ、自分のポケモンに重ねることができるわ。コイントス!」
 相手のベンチはシェイミとラプラスとベイリーフだ。LV.Xがあるカードはシェイミ。シェイミのレベルアップを狙っているのだろう。
 通常レベルアップはバトル場でしか行えないのだが、このカードの効果でベンチでもレベルアップすることができる。
「オモテね。シェイミをレベルアップさせる!」
 シェイミLV.X。中々厄介なポケモンがやってきた。手札を持つ左手に手汗が滲む。


翔「今日のキーカードはエンペルトLV.X!
  しじょうめいれいで相手を押えろ!
  ハイドロインパクトで大ダメージだ!

エンペルトLV.X HP140 水 (DP1)
ポケパワー しじょうめいれい
 自分の番に1回使える。相手の手札を、オモテを見ないで2枚まで選ぶ。選んだカードは、ウラのまま相手のバトル場の横におき、手札としてあつかわれない。次の相手の番の終わりに、それらのカードを相手の手札にもどす。このパワーは、このポケモンが特殊状態なら使えない。
水水水 ハイドロインパクト
 相手のポケモン1匹に80ダメージ。次の自分の番、自分はワザを使えない。
─このカードは、バトル場のエンペルトに重ねてレベルアップさせる。レベルアップ前のワザ・ポケパワーも使うことができ、ポケボディーもはたらく。─
弱点 水+30 抵抗力 にげる エネルギー2


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シルバーウィークの間にもう一話ぐらい更新したい……!

奥村雫の使用デッキ
「エネジックアクア」
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