『Avenger The After』
第1話 『それから』

「いやぁ〜我ながら初夢から結婚初夜とは夢見すぎやったわ〜」
「しかも、めっちゃ可愛いPKMやってん!!」
「あ〜! 夢で終わってしもたのがホンマ勿体無い!!」

大護
「正月明けから、おめでたい奴だな…? 一応、裏の住人のお前が夢にそこまでノロけてどうする?」


とうに三が日も終わっており、今や学生も社会人も既にせかせかと働いている時期だ。
葛の野郎は、つい昨日まで大阪の実家で両親と一緒に過ごしてたみたいだが…


大護
「…親御さんはどうなんだ? 収入は安定してんのか?」


「まぁ、妹が働いて稼いどるからな…普通には生活しとるよ」


俺は葛にライターを突き出してタバコに火を点けてやる。
葛はそれを吸って軽く煙を吹いた。
まぁこいつの事だ、どうせ匿名で家に金送ってんだろ。
とはいえ、今はそんな話じゃない。
どうも今回はキナ臭い仕事になりそうだからな。
時刻は例によって深夜。
俺たちは割とよく利用している、人気の無い古びた寺の前で会合を行っていた。



「…正直、今回は止めといた方がええかもな」

大護
「PKM絡みか…それも死神、ね」


依頼が来たのは、まさかのアメリカ。
それも大統領補佐から直々にだ。
答えは後日にとは言ってあるが、ぶっちゃけ気乗りはしない。
もちろん報酬額は目も眩む金額だが、俺は金で仕事を決める訳じゃない。
これは、いわばただの暗殺依頼。
相当大物のPKMを始末してくれとのお達しだ。



「詳細は不明やが、予想はイベルタル」
「コードネームは『デス』やとさ…」

大護
「はっ、要は似た者同士か…で、そいつがアメリカ的には…いや、大統領補佐的には気に入らない、と」


「イベルタルは突然観測された風来坊や、当然定住もしてへんし、正義でも悪でもない」
「強いて言うなら、災害やな…」


俺はタバコを追加して、考える。
結局は私利私欲か…ざけやがって。


大護
「こりゃご破算だな…金額は相当だが、リスクに合わねぇ」
「何より、俺の心が動かねぇ…興味はあるがな」


「イベルタルが、か?」


俺は頷きはしなかったが当たりだ。
何となく、1度会ってみたい気はする。
とはいえ、海外を飛び回ってるなら会うのは困難だろうな。
ただ気のままに旅するヒットマンみたいな行動原理だそうだが…格好良いじゃねぇか♪



「まぁ、やらへんなら安心や」
「流石に神に喧嘩売るのは骨が折れる…」


「ほう、それではまるで骨は折れても負けはしないと聞こえますね?」


俺たちは驚く。
この時間にこんな寺を訪ねる馬鹿はいないと思ってたんだが…
いや、違うな…服見りゃこの寺の関係者なのは明白だ。
しかし、面倒な事になったな…もしかして、聞かれてたのか?
見た感じ良い女だが、気配を一切感じなかった。
タバコの明かりと月明かりだけで僅かに見えるその姿は、長身、白髪、巨乳の巫女っぽい女。
やれやれ、人間っぽくは見えるが、もしかしてポケモンじゃねぇだろうな?


大護
「…あんた、この寺の人間か?」


「はい、そうですが? 貴方たちは、度々ここで何か話をしてますよね?」


「勘弁してぇな『造』(なる)はん…大護が警戒しとる」


俺はポカンと口を開けて目を細めた。
タバコの灰が落ちそうになったが、俺はすかさず携帯灰皿にそれを捨てる。
この野郎…俺に内緒でコネ作ってやがったな?



「ふふふ、初めまして石蕗 大護君」
「私は、造…姓は、まだ内緒です♪」


彼女はそう言って微笑する。
何か、偉く達観した感じの奴だな…見た感じ若そうなのに。



「造はんは、もう何年もこの寺を守ってるんや」
「何でも、過去に男作って逃げられたらしい…」


「それは適切ではありませんね、正確には旅立ったのです」

大護
「あんた、歳いくつだ? もしかして結構いってんのか?」


「おやおや、女性に歳を尋ねるのはタブーですよ?」


そう言って人差し指を口元に当て、妖しく笑う。
くっそ〜何かあるなこりゃ…?
まぁ、葛が気許してんなら問題は無いだろうが…


大護
「とりあえず、関係者のひとりって事で良いのか?」


「どうぞお好きに、私はここで何を見聞きしても他言はしませんよ」
「これでも口は固いので…」


「助かりますわ…また、手数料は後程払います」


んだよ…ちゃんと口止め料払ってんのな。
なら、気にするこたねぇ、俺はとりあえずもう1本タバコを…


大護
「ちっ、もう無ぇか…」


「相変わらずヘビースモーカーやな…それで何であんな動けるんや?」

大護
「鍛え方が違うんだよ…俺の肺活量はタバコ吸ってても10分以上は海で潜水出来るぜ?」


「それは凄い…人間でその記録は大したものでしょう」


そうかね? 世界記録はドイツ人で22分だそうだ。
俺なんざその半分だし、流石に喫煙者の限界って所か…



「例え1分潜るのですら、その数は全人類の成人男性で、およそ1割にも満たないと言われています」
「その10倍をこなすのですから、それは十分に誇れる記録でしょう」


「むしろ、人間離れしとるわ! こいつ素潜りで100mは潜るんやで!?」

大護
「大した事ねぇよ、世界記録は122mだぞ?」


「世界記録と比べるなっちゅうねん!?」


ズビシィ!と鋭いチョップが俺の胸に刺さる。
関西人らしいツッコミだな…造さんクスクス笑ってんぞ。



「仲が良いのですね?」


「まぁ、腐れ縁やしな…」

大護
「逆に貴重だよ…俺にはお前かルザミィしか親友と呼べる人間はいないからな」


まぁ、その分やけにポケモンに好かれちまってるが…
俺も奇妙な縁を繋げてるもんだよな…どいつもこいつも前科有りだが。
…いや、紫音ちゃんはノーカンか。
一応、犯罪っちゃ犯罪なんだが、ヘルス位ノーカンで良いだろ。(良くねぇよ!!)



「…結局、ルザミィは連絡着かずか?」

大護
「ああ…でもまぁ、どっかで元気にやってんだろ」
「その内、ひょっこり顔見せるんじゃねぇのか?」


俺たちはここにいない親友を思った。
あれから、一切連絡は無い。
今頃は、また何処かでスパイでもやってんのかね?



………………………



ルザミィ
(…これで依頼は終了、ロシアの仕事も一段落ね)


私は依頼の達成を報告し、金の入金を確認した。
そして、私はそのまま鉄道を使ってモスクワへ向かう予定だ。
結局、リーリエには会わなかったわね。
気を遣われたのかしら?って、そんな馬鹿な事無いわよね…
お互いに仕事なら容赦する間柄じゃないし、今回はリスクを見て自ら退いたと見るのが妥当ね。


ルザミィ
「…それで、話って何かしら?」


「…お前は何を知っている?」


あまりに唐突な質問。
今私の目の前にいるのは、防寒着に身を包んだ赤黒の髪をした女。
同様の色彩を放つ翼の様な両腕を持ち、その姿はある意味神…とでも言えば良いのかしら?
ともかく、このPKMは規格外中の規格外のひとり。
戦闘能力で言えば、ピースちゃんですら凌ぐであろう伝説のポケモン。
そんな神にも等しいポケモンが、何故私に質問をするのか…
それとも、私の記憶の事に気付いている…?


ルザミィ
「…疑問って顔ね、イベルタル?」
「でも、私には貴女以上の情報は持ち合わせていないわ…」

イベルタル
「突如…神の世界は終わりを告げた、それは何故だ?」
「私はお前が何か知っていると踏んでいる…何故だ?」


そんな事私に言われても困る…けれど、何となく予想は出来た。
これも、リアが導いた結末なのね…神たるポケモンにまで彼女は爪痕を残した。
あれから世界各地でPKMの顕現は収まりつつある。
それに神が絡んでいるのは間違いない…か。
でも、誰もリアの事は覚えていない。
例え神ですらその存在を知覚出来ない…もはや、リアは超越者ね。
結果的に私だけが覚えている羽目になったけど、それも自分に課せられた咎なのだと私は思ってる。
そしてこのイベルタルは、ただ自分の存在に意味を見出だせないのね。


ルザミィ
「…貴女、どうしたいの?」

イベルタル
「…解らない、私にはそれを決める意志が無い」
「何をするにも命令の元に行ってきた」
「だが、もう誰も命令する者はいない…」

ルザミィ
「虚無ね、貴女の心は」
「自分の遺志すら感じられず、ただの機械の様に淡々と仕事をこなす」
「そんな、生き方つまらなくない?」


イベルタルは無言のまま佇む。
その姿にはすっかり雪が積もり、翼に溜まった雪がドサリと落ちた。
私はため息をひとつ吐き、腕時計で時間を確認する。
そろそろ出発ね…


ルザミィ
「貴女がどうしたいのかは知らないけど、お姉さんからのアドバイスをあげるわ♪」
「どれだけ時間をかけても良いから、笑える様になりなさい…」
「それから世界でも周って、下等な人間を観察する事」
「後は、自分で考えてみなさい…」


そう言って私は歩き始める。
無言のまま立ち尽くすイベルタルの横を私は通り過ぎ、そのまま無言で立ち去った。
この時の私はまだ知らない…後に彼女が、世界中でも恐れられる死神になっている事など。



………………………




「…まぁ、俺の見解ではそういう予測や」

大護
「…あの事件からすぐの話か」
「で、他にもそんな神だか何だかの連中が世界に紛れてるってか?」
「馬鹿馬鹿しい…と言いたいが、そうとも言えねぇから困りもんだよな」


葛から聞かされたのは、あの事件の後に突如降臨した伝説のポケモン共の事。
観測上、10人位はいたらしいが、そのどれもが神と呼ぶに相応しい位の馬鹿げた奴ららしい。
とはいえ、今日まで特に目立った事件も無く、基本的には大人しく生きてる様だが。
その、デスって言うイベルタルを除いては…



「いくら超人の貴方でも、神は怖いですか?」


そりゃ人間なら怖いだろうさ。
逆立ちしたって人間は神には勝てないだろうからな。
だが、そんなもんは俺には関係無い。


大護
「神なんてのは、人が勝手に祭り上げた存在だろうが」
「そんなもんがあるから、そいつらは崇められて勝手に頼られちまう」
「PKMである限り、俺にとっちゃそいつらは人間でしかねぇ」


俺はそう言ってタバコを吸おうとする…が、無いのを忘れていたのですぐに頭を掻く。
すると、造さんは突然クスクス笑い始めた。
何だよ…笑わなくたって良いだろうに。
俺は少し恥ずかしくなり、造さんから顔を背けた。



「ふふ…本当に面白い人ですね、大護君は」
「そうですか、神でもPKMである限りは、人間…ですか」


「あんま真に受けなや? コイツ、たまに変な事真面目に言うさかい」

大護
「余計なお世話だ…ちっ、タバコも切れたし俺ぁ帰る」
「とりあえず先方には断りの連絡を入れといてくれ…」


俺はそう言って手を振り、そこから立ち去った。
くっそ…変で悪かったな。
俺は神格化とかそういう目で見たかねぇんだよ。
特に、カネは敏感みたいだからな…あいつ、どっかの土地神だったって話だし。
それに嫌気が差して連合で悪さしてたってんだから、笑えねぇ話だ。
だが、もう大丈夫だろう…カネの事は俺が責任持って面倒見る。
もしあいつが暴走するなら、そん時は俺が命張ってでも止めてやらぁ。



………………………




「ははっ、大護の奴照れとるわ♪」


「ふふ、彼は不器用なのですね」


造はんはクスリ…と頬笑む。
俺でも一瞬ドキリとするわ。
この人に関しては、正直な所俺でもよう解らん。
少なくとも、俺がこの街に来る前からここにおるみたいやが、過去の事は一切不明。
近所からも情報は得られへんし、ここまで謎の美女は初めてや。
大護も流石に疑ってたみたいやが、俺でもPKMかと思わんでもない。
それ位神秘的な人や…悪い人には思えんしな。
俺らの会合も好意的に見てくれてるし、料金も良心的に見てくれてる。
何気に助かるんよな…ここは色々落ち着いて話せるし。



「さ〜て、俺も帰って先方に連絡入れる言い訳考えとこ…」
「仕事も始まるし、また社畜共からかうか…」


「それでは、私も戸締まりを確認して休みます」


俺は軽く会釈して造はんと別れる。
さーて、帰ってちゃちゃっと仕事や…



………………………



ピース
「…ZZZ」

大護
「ったく、こたつで寝るなっての…風邪ひくぞ」


俺はこたつのテーブルに突っ伏して眠っているピースの背中に上着をかけてやった。
ついでにこたつの温度を下げておく、まぁ寒くはねぇだろ。
蛭子たちは部屋か、さて俺もシャワー浴びて寝るかな。


カネ
「あら、お帰りなさい」

大護
「おう…って、うお…セクシ〜♪」


カネは風呂上がりの様で、バスタオル1枚のセクシースタイルだった。
改めて爆乳に細いウエストだよな…
身長はそこそこあるが、あれだとブラ探すのもそれなりに苦労しそうだ。


カネ
「ふふ、何なら今からベッドまでご一緒する?」

大護
「そうしたい所だが、視姦だけで我慢しておく」
「俺もシャワー浴びて寝るし、体冷やすんじゃねぇぞ?」


俺はそう言ってニヤニヤしながらカネの体をたっぷりと流し見た。
それを見てカネはふぅ…とため息を吐き、少し呆れた顔をする。


カネ
「もう、こんな良い女が誘ってるのに…」

大護
「悪いな…正直、まだトラウマが完全に消えてねぇんだ」
「いや、もう大丈夫とは思ってても、どこかで俺自身が拒否反応を起こしてんのかもしんねぇ…」


あれから、別に吐き気とかは感じない。
だが、俺はその一線にビビっちまってる。
お陰で未だに自慰も出来ちゃいない…股間が反応しない訳じゃねぇんだがな。


カネ
「そう、だったの…ご免なさい、気付いてあげられなくて」

大護
「気にすんな…こんなもんはじきに何とかなるさ」
「あんまり先送りにすると、お姫様が暴走しちまうからな…」


俺は気持ち良さそうに涎を垂らして寝ているピースを見て笑う。
どうせ何か食ってる夢でも見てんだろうな…


ピース
「…と、し……ZZZ」

大護
「…? 何だ、寝言か?」

カネ
「みたいね、ふふ…お姫様、か」
「これは負けられないわね…」


カネはゆらりと浮遊しながら部屋に戻った。
負けられない…ねぇ。
やれやれ、モテる男は辛いねぇ〜
俺はそんな事を考えながらニヤニヤ笑った。
そうだ、今はこんな生活で良い。
皆、それなりに楽しそうに生きてる…やっぱ、平和が1番なんだろうな。
だが、俺はそれでも戦う道を選んだ。
俺の力を必要としてくれる者はまだいる。
俺に出来るのは、そんな裏稼業だけだ。


大護
「悪ぃなピース…愛してはやれるが、多分俺はろくでなしのままだ」
「だが、それでもお前は付いて来てくれるよな?」


俺はピースの頭を優しく撫でて髪を整えてやる。
今度美容室にでも連れてってやるか?
『自己再生』出来るとはいえ、髪質はあまり良くなさそうだしな。
栄養は多すぎる位取ってるはずだが…全部胸と尻に行ってそうだ。
俺はそう思うとつい、背後からピースの両胸を鷲掴みしてしまった。
うむ、あれからまた成長した様だ…どれどれ乳首は、と。


ピース
「ZZZ…! エッチなのはいけないと思います〜!!」


バチバチバチィ!


大護
「でぇっ!?」


俺はピースの体から放たれた電撃で思いっきり感電し、そのままピースの背中に突っ伏して気絶した。
ふ、不覚…下手に色気出すんじゃなかった。



………………………



蛭子
「おはようございます…って、何ですかこの光景は?」

細歩
『おは〜よ〜…ZZZ』


私たちは表の仕事がある為、基本早起きをする。
時間は8時で、私は特に問題無いですが。


蛭子
「寝るなっ」

細歩
『うにゅ…』


細歩はご覧の通り朝が弱い。
ぶっちゃけ、起きてる様で寝てますからねコイツは…
まぁ、仕事になれば覚醒するでしょうし、特に問題は無いので良いのですが。


蛭子
「やれやれ、ラブラブなこって…」

細歩
『ZZZ…バタ〜』


こたつに足を突っ込んでピースはグータラ。
そして、その背中に覆い被さって寝てる大護の姿。
昨日は会合で遅くなるとは言ってましたけど、まさか帰ってそのままこうとは…


蛭子
「って、どうやったらこんな奇っ怪な寝相になるんですかね?」
「それから細歩! 寝ながらバター塗るの止めなさい!!」
「思いっきり分量オーバーしとるでしょうが!?」

細歩
『塩辛くて美味し〜…』


細歩は焼いてもいない生のトーストにこれでもかとバターを乗せていた。
塗ってるんじゃない、あれは乗せていると言う方が適切です!
更に、ゲル体にそれを押し付けてるから食えてない!
完全に夢の中でトースト食ってますね…


蛭子
「…はぁ、『マジックガード』のせいで毒も効かないし」
「これさえ無けりゃ出来の良い女なんですけどねホント!」


私は愚痴りながらも頭の脚で細歩の脳天をどつく。
ブニョン…とゲルに弾かれるが、細歩は反応して目を擦った。


細歩
『にゅ…?』

蛭子
「いい加減起きてください! 後、トーストを見なさい!!」


私はそう言って自分のトーストをオーブンに入れて焼き始めた。
全く、ホントに手間かかるんですから…


蛭子
「後、アンタ等も邪魔だからさっさと起きなさい!!」

大護
「ぶっ!?」
ピース
「べっ!?」


私は脚2本で同時に大護たちをどつく。
突然の衝撃にふたりは目を回しながら頭を擦っていた。


大護
「てて…何だぁ? って、この状況は何だ?」

ピース
「うぅ…乱暴は止めましょうよ蛭子さん〜すり潰しますよ?」

蛭子
「穏やかな口調で物騒な事を言うな!!」
「全く、グータラばっかしてると、その内大護に見捨てられますよ?」

ピース
「ふ〜んだ、だったらダイゴの奥方として、ちゃんとお掃除洗濯やっちゃいますもんね〜♪」


そう言ってピースは部屋に戻って行った。
はぁ…まぁ、家事を手伝ってくれるだけでも助かるのですが。
何でポリゴンZの癖にあんな要領悪いのか。
ポリゴンって、あらかじめ最低限のスキルはプログラムされてるんじゃないんですかね?
それとも…


蛭子
「…全部、胸と尻にスキルが持っていかれてるのですか?」


ぶっちゃけ、スタイルは抜群ですからね。
胸の大きさならカネの方が上ですが、尻はピースの方が上でしょう。
まぁ、バランス取ったら私の方が黄金比だと思いますけどね♪
ちなみに、今まで公表はしてなかったですが、私は身長153cm、3サイズは上から83・52・82です。
まぁ、体重だけは秘密って事で…ちなみにこれでもEカップですよ?
十分巨乳に部類されてますね!


大護
「あ〜頭痛ぇ…昨日の記憶が全く無ぇぞ」

蛭子
「だったら、風呂にでも入って体を洗うんですね…」
「臭いはしませんが、菌はいつ繁殖してるか解らないんですから」


私はそう言って焼けたトーストを取り出して皿に乗せる。
そして、テーブルの前に正座して私はイチゴジャムを適量塗った。


大護
「…そうするか、着替え取ってこねぇと」


大護も部屋に戻って行った。
やれやれですね…ただでさえ曲者だらけの性格が揃ったこのメンバー。
マトモな性格の奴なんかひとりもいない…こんなんで仲良く暮らせるんだから、世の中不思議ですよね?


蛭子
(…考えた事も無かったですよ。自分にマトモな居場所があるなんて)


私は初めてこの世界に着いた時、何の記憶も無かった。
ただ、最初に人間に発見された時、そいつは私の異様な姿に嫌悪を示した。
私はそれが気に入らなかったので、毒を撃ち込んでそいつを殺しました。
後はお腹が空いてたのでそのままバクリ。
その後は人間に追われる日々が続きました。
幸か不幸か、私の戦闘力は類い稀な物だった様で、気が付けば私を評価する者も現れた。
私はそのまま、連合の幹部となり、やがて……


蛭子
(やがて…あれ? 私、誰に連合に連れて行かれたんでしたっけ?)


私は何故か記憶が曖昧だった。
そんなに昔の事でも無いのに、何故か虫食いの様に記憶が途切れてる。
とはいえ、今更どうでも良い事なので私は忘れる事にしました。
経緯はどうあれ、今の私はここで生きている…もう、追われる心配も無いですし、理解してくれる者もいる。
とりあえず、それで良しとしましょう。
さぁ、時間も迫ってますし、仕事の準備をして今日も働きますかね…










『突然始まるポケモン娘と歴史改変する物語』

スピンオフストーリー 『Avenger The After』


第1話 『それから』


To be continued…

Yuki ( 2019/07/21(日) 00:17 )