とりあえず、彼女いない歴17年の俺がポケモン女たちと日常を過ごす現実。やっぱり後悔はしていない













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序章 『魔更 聖、17歳への道』
第2話

「うわ…外から見ても結構壊れてるんだな」


俺たちは城の入り口前で立ち止まり、改めて外観を見た。
当時の戦いの凄まじさが解る損壊具合だ。
1階の外壁は、予想するに浮狼さんの『ソーラーブレード』や女胤の『ソーラービーム』で壊されまくってる…
2階も櫻桃さんの『大爆発』でかなり吹っ飛んでるんだろうなぁ。
3階は多分阿須那の炎で大分焦げてる…最上階は華澄と愛呂恵さんの激闘で壁が所々崩れたんだろう。
どれだけ恐ろしい戦いがあったのかが、如実に解る損壊具合だな。


夏翔麗愛
「とりあえずお母さんが資材搬入して、皆で少しづつ修復中なのです!」
「力自慢の人も手伝ってくれているので、助かってるのですよ♪」


ほう、力自慢ねぇ…思い当たりそうなのだと、騰湖や鳴辺りだろうか?
神狩さんとかも来てるなら、力仕事はバッチリだろうな。
と、俺が考えていると、早速横から声をかけられる。
振り向くとそこには、意外な人が鉄筋担いで立っていた。


ケケンカニ
「聖様じゃん! 今日はどうしたんだ? 大将たちにはもう会ったのか?」


「ケケンカニさんも来てたんですね…」

ケケンカニ
「ハハハッ! 他にもクワガノンとアブリボンもいるぜ?」
「おーい!! 聖様が来てるぞーーー!!」


ケケンカニさんは豪快な声でそう叫ぶ。
すると、その声を聞き付けてか、ふたりの女性が飛んで近寄って来た。
その姿はまさしくクワガノンさんとアブリボンさん。
ふたりとも仕事をしていたのか、やや汚れた格好をしていた。


クワガノン
「聖様か…久し振りですね」

アブリボン
「ふふっ、何だか解らないけどお呼ばれされちゃったみたい♪」


ふたりとも笑顔で、それなりに満足そうな顔をしている。
何だかんだで浮狼さんの軍が幹部総出で来てたのか…これはちょっと意外。
少なくとも、それなりに好意を持ってくれてなけりゃ来れないはずだったんだが…
ほとんど会話もしてないこの3人がここにいるのは正直驚きだった。
まぁ、その辺はペンドラーさん3姉妹もそうなのだが…



「とりあえず、再会出来て何よりです…ここでの生活は大丈夫そうですか?」

ケケンカニ
「おう! 皆良い奴だし、飯も美味いし! アタシはこっちの方が住みやすくて良いな〜!」


ケケンカニさんは大笑いしながら楽しそうにそう言う。
ちなみに、ケケンカニさんの見た目はまず黄色の短髪。
手入れはされておらず、バラバラの長さの髪は野性味溢れている。
服は動きやすそうな白の作業着だった。
そしてこの3人では恐らく最も巨乳!
目測90以上は確実で、身長150p程の体としては破格の代物だった。
体格は格闘タイプらしく上半身がかなりムキムキ。
特に腕は足と比べてもかなり太く、手首にはケケンカニ特有のギザギザした羽毛(?)みたいなのが生えていた。
対照的に下半身は短足で、上半身に比べるとかなりアンバランス。
とはいえ、そこは筋力でカバーしてるのか、それでも動きに不安定さは見られなかった。


クワガノン
「…確かにこっちの方が安心出来るな」
「ここなら、戦いに明け暮れる必要も無いそうだし、平和なのは良い事だ」


クワガノンさんは腕を組んで俯き加減にそう言った。
ちなみにこちらの見た目はクワガノンの特徴がかなり強く、特に黄色に輝く口元の角が目立つ。
背中にも2枚の白い羽が付いており、その羽はほとんど動かさずとも自由に浮遊出来る。
服はこちらも作業着といった感じで、ケケンカニさん、アブリボンさんと同じ様な服だった。
そして髪は深緑色で腰の辺りまで伸びるロングヘアー。
身長は160cmで、バストは86前後とこちらも十分巨乳だろう。
体つきもそれ程悪くなく、ペンドラーさんやケケンカニさん程ではないけど、十分逞しかった。


アブリボン
「そうだよね〜、どこ行っても安心して眠れる日なんて無かったし、平和ってこんなに良い物なんだと骨身に染みるよね〜」


そして最後にアブリボンさんがほんわかとした口調でそう言う。
性格的にこの人はかなり大人しい部類の様で、見た目も種族もそういう物なのだと何となく思わされる。
そんなアブリボンさんの見た目は、身長120cm程と小さすぎる位小さい。
年齢がどれ程なのかは知らないが、ケケンカニさんやクワガノンさんと同格と思うと、それなりに年は上だと思うんだが…
ちなみに髪は黄色のセミロングで、黒い触覚が2本上に伸びている。
アブリボンらしい羽も付いており、細すぎる位の体を羽ばたいて浮かせていた。
しかし、その可愛らしい子供の様な体型にしては、胸はしっかりと膨らみがある。
体格のせいでかなり判別が難しいが、カップであえて言うならDはあると見た。
何気に巨乳なのか…? 侮れんなこの人も…


夏翔麗愛
「とりあえず、皆仕事中ですしその辺で戻るのですよ〜」

ケケンカニ
「おっと、そりゃそうだ! 早くこれ持って行かねぇと!!」

クワガノン
「やれやれ、私も作業に戻る…」

アブリボン
「聖様、またね〜♪」


俺は手を振って笑うアブリボンさんにこちらも手を振って応えた。
う〜む、良く解らんが嫌われてはいないみたいだし、とりあえず良いのか?
流石に好意があるとまでは見れないしなぁ…
それでもこの世界に辿り着けたんなら、それなりの想いがあるとは思うんだが…
ペンドラーさんの件もあるし、この辺は深く聞き辛いのが難点だな…
俺はそう思い、とりあえず城内に入ってみる事にした…



………………………



オタチ
「皆〜! そろそろ休憩にしよ〜!!」


「あ、オタチさん発見!」


1階では、お馴染みのメイド服でオタチさんたちが働いていた。
近くにはジグザグマさん、ヨーテリーちゃん、エイパムちゃんもいる。
そして、そこには一層俺の目を引くメイドさんの姿が…


悠和
「聖様!! ようこそ、おいでくださいました!」


そう悠和ちゃんだ。
俺は悠和ちゃんのメイド姿を見て、思わず照れてしまう。
愛呂恵さんのと同じタイプなのだが、改めてこの服は目のやり場に困る代物だ!
悠和ちゃんも愛呂恵さんに負けず劣らずの爆乳だし、やっぱスペック高ぇな!
とりあえず俺は頬を掻きながら挨拶を交わし、複数のメイドさんに囲まれた。
どうやらここにいるのは旅館メンバーの5人だけみたいだ。



「他のメイドさんは?」

夏翔麗愛
「…ここにいないのは、愛呂恵(あろえ)お姉ちゃんと櫻桃(あせろら)お姉ちゃんだけなのです」


俺は言われて察する。
そりゃそうだ…俺の願いで呼び寄せられたのは、あくまで条件を満たした者だけ。
旅館メンバーの5人は、奇しくも直接的な関わりがあったから来れたのであって、他のメイドさんたちは、そうではなかったのだ…


オタチ
「…そんな、悲しそうな顔しないでください」

ジグザグマ
「そうです、以前の仲間がいなくなってしまったのは悲しいですが、代わりに新しい仲間も増えましたし」

ヨーテリー
「うんうん! それはそれ、これはこれだよ!」

エイパム
「あはは…ヨーテリーってばお気楽なんだから〜」


うーむ、皆前向きだな…これは俺も見習わなければ!
確かに、以前とは違って今度は新たな仲間がいる。
現実世界に来た以上、今を享受して前を見なければな!


悠和
「聖様は、今日は何の御用で?」


「とりあえず挨拶回り、何人来てるのかも解らなかったし」



少なくともかなりの人数が来ているのだと俺は予想していた。
特に、名有りキャラは流石に全員いるだろうと思うし、それ以外の存在も一定数確認されてる。
正確な数も把握しとかなきゃな…


悠和
「そうでしたか…わざわざご苦労様です♪」


シルヴァディの『悠和』(はるか)ちゃんは嬉しそうに笑っていた。
よっぽど俺に会えたのが嬉しいらしい。
流石に、悠和ちゃんはこの中でも特に俺に好意を持ってくれているだろうからな…


ヨーテリー
「聖様聖様!」


「はい? どうかした?」


何だかヨーテリーちゃんが犬耳をピコピコ動かして羨望の眼差しを送っていた。
ちなみに耳は阿須那と同じ様に頭の上に付いてる。
身長は150pちょいと小柄だが、可愛らしい見た目に合っており、活発さも見て取れた。
胸は…まぁ残念な方だが、他の人が規格外系なだけで、至ってフツーだと俺は評価しておく。
ちなみにこの5人でのバスト順だと…


Eカップ 悠和ちゃん
Dカップ オタチさん
Cカップ ジグザグマさん
Bカップ ヨーテリーちゃん、エイパムちゃん


という感じだ。
意外にオタチさんは大きいよな…悠和ちゃんはこの中じゃ一番身長高いし、ウエストの差もあるからそれ程大きな差はないのかもしれない。
さて、バスト議論はここまで…ヨーテリーちゃんは一体何を考えているのか?


ヨーテリー
「聖様、私たちにも名前ください!!」

エイパム
「そうそう! ハルっちだけズルいですよ〜!」


「おっとと…そう来たか、まぁ確かに贔屓はイカンな」


成る程、まさかここで名前をせがまれるとは…
しかし、それならどうするかな?
ノーマル使いは数が少ないし、そもそも女性に合った名前となると…


オタチ
「ふふふ…ふたりともハルっちが羨ましいのね♪」

ジグザグマ
「ですが、気持ちは解ります…聖様は私たちにとっても特別な方」
「その方に、これから共に過ごすであろう名を頂けるのであれば、この上ない喜びだもの」


ぐは…何気にハードル上げられた?
これは流石にネタをねじ込むのは自殺行為だ。
夏翔麗愛ちゃんと悠和ちゃんはニコニコ笑ってるし、この状況を楽しんでるな?
と、俺は頭をフル回転し、常人ではまず思い出せもしない様なトレーナーの名前を思い付いてみせる。



「じゃあ、とりあえずオタチさんから! 命名、『明海』(あけみ)!」

オタチ
「おっと、まさか私から? でも、嬉し〜い♪ 明海かぁ〜大事にするね!」


オタチさん…改め明海さんは、オタチ特有の長い耳をピンと立たせて喜びを表現する。
その際にセミロングの茶髪と尻尾も揺らして可愛さが際立っていた。
明海さんって、この中じゃリーダー格だけど、何気に子供っぽい所もあるよな〜
まぁ、とりあえず喜んでくれて何より!
俺は次にジグザグマさんを指差し…



「ジグザグマさんは、『瞳』(ひとみ)!」

ジグザグマ
「! あ、ありがとうございます!! 瞳…これから永遠を共にする、私の名前…」


ジグザグマさん…改め瞳さんは、胸の前で祈る様に手を合わせ、嬉しさを噛み締めていた。
ちなみに瞳さんの髪はロングヘアーで、ややギザギザしたかの様な伸び方をしている。
ジグザグマ特有の針みたいな毛なのだろうが、あそこから『ミサイル針』を放つのだろうな…と、俺は少しだけ想像してしまった。
色はジグザグマらしく、茶色と白のストライプ模様。
尻尾も同様で毛先はやや広がっており、こちらも刺々しかった。



「次はヨーテリーちゃん! 『教子』(のりこ)!!」

ヨーテリー
「うわぁ〜! やったぁ〜♪」


ヨーテリーちゃん…改め教子ちゃんは茶髪のショートヘアーから伸びる耳をピコピコさせて飛び上がる。
その際に小さな尻尾もピンと立て、子犬の様にはしゃいでいた。
やれやれ、高校生と同年代には見えんな…
俺は最後にエイパムちゃんを見て…



「最後はエイパムちゃん、『毬子』(まりこ)!」


エイパム
「は、はいっ! ありがとうございます♪」


エイパムちゃん…改め毬子ちゃんは、エイパム特有の長い尻尾を器用に動かして喜びを表現した。
あの尻尾で物を掴んだりも出来るんだよな…体格は小さいものの、運動神経は結構良いのかもしれない。
ちなみに髪は薄紫のショートヘアーで、頭頂部がややとんがっている。
耳は人間と同じ位置にあるが、エイパムらしく丸い形状をしており、人間の物よりも大分大きかった。

なお、身長別にするとこの5人では以下の様になる…


悠和ちゃん 165p
瞳さん 162p
明海さん 160p
教子ちゃん&毬子ちゃん 150p


やっぱ種族的な物もあるのか、悠和ちゃんが体格は一番良いよな…
続いて瞳さんだが、そこまで明海さんとは差がある訳じゃない。
教子ちゃんと毬子ちゃんは、似た体格で仲も良いのか一緒に喜んでいた。
まぁ同世代で仲が良いのはフツーか、明海さんと瞳さんもそうだしな。


悠和
「ふふ…これで皆名前を頂けましたね♪」

夏翔麗愛
「うむっ! メイドの皆もやっぱり家族なのです♪」


悠和ちゃんと夏翔麗愛ちゃんもふたりで喜んでいた。
ふぅ…ここに来てモブトレーナーの名前を頼る事になろうとは!
何気に、歴代で一番名付けに苦労したんだから、俺を称えても良いのよ!?



「…さて、そろそろ次に行くかな」

夏翔麗愛
「らじゃ! なのです!!」

悠和
「それでは聖様、2階は足場が悪いのでお気を付けて…」


悠和ちゃんがそう言ってメイドらしくお辞儀をすると、残りの4人もお辞儀をする。
うーむ、何だかお金持ちになった気分だ!
こんな可愛いメイドを侍らせられれば色々羨ましがられそうだな〜
って、俺が望めば皆喜んでやってくれそうだから、間違っても口には出来んが。
何せ…こっちには先約があるからな、今回はその件も何とかするつもりだし。
さて、2階には誰がいるのかね〜?



………………………



舞桜
「水恋(すいれん)ちゃん! そっち気を付けて!」

水恋
「ほ〜い! 神狩(かがり)さん材料だよ!!」

神狩
「うん…ありがとう」


2階に上がると、舞桜(まお)さんたち3人が壁を修復していた。
舞桜さんがコンクリートモルタルを作り、水恋さんがそれを神狩さんに持って行く。
相変わらず3人の仲は良い様で、楽しそうに仕事をしていた。
俺はそんな3人に近付いて声をかける。



「作業お疲れ様です」

舞桜
「あ、聖さん! 夏翔麗愛ちゃんも♪」

夏翔麗愛
「抜き打ちの安パトなのです!」

水恋
「え〜何それ〜?」

神狩
「…安全パトロールの略、作業現場でちゃんと安全作業出来てるかをチェックする人の事」


おお…神狩さんって何気にそういうの解ってるんだな。
作業着もかなり汚れてて、左手にはセメントの乗った鏝板(こていた)、右手には補修で使う鏝(こて)を持ちながら水恋さんに説明してみせた。
ちなみに舞桜さんは『ジュナイパー』、水恋さんは『フローゼル』、神狩さんは『ウインディ』だ。
詳しくは前作を見ろ!だな…



「神狩さん、外壁補修とか出来るんですね」

神狩
「…ん、人化して元の世界に戻った時、ちょっと学んだから」

舞桜
「3人で生活してたら、技の暴発とかで良く壁が壊れたりしたもんね…」

水恋
「え〜? 仕方ないじゃん! 強くなるには全力でやらないと意味無いし!」


俺は思わずハハハと笑う。
容易に想像出来てしまったのだ…全力で技を使って家を破壊する水恋さんのドジッ振りが。
そして舞桜さんにこっ酷く怒られるのだろう。
神狩さんはきっとため息でも吐きながら、どうやって家を修繕しようか悩んでいるのだ。
そんな3人は、やっぱり仲が良いのだと俺は確信出来た。


水恋
「むぅ…聖さん、今さり気にバカにしたでしょ〜?」
「そんな不届き者にはこうだ! おっぱい地獄〜!!」


水恋さんは人間に反応不可能の速度で俺に近付き、胸を俺の顔に押し付けてベアハッグをする。
俺は完全に呼吸不能になり、じたばたするも水恋さんは離してくれない。
ぐはぁ!? 何という恐ろしい技を!! 水恋さんの巨乳はあまりの柔らかさに、満遍なく俺の呼吸気管を封じてくる!!
今の俺はまだまだもやし途中の未熟者、こんな強烈なフィニッシュホールドに数十秒も耐えられる程息は続かないのだ!

ゴッ!!と鈍い音が聞こえる。
その瞬間、俺を締め付けていたロックは緩み、俺は何とか呼吸を取り戻した。
その際、水恋さんの汗の匂いが鼻腔に充満し、俺は一瞬意識が飛びそうになる。
同時におっぱいの弾力が俺の頬に残り続け、俺は天国に上ろうかという感覚に陥っていた。
やはりこれは地獄ではない…天国だ。


神狩
「…今は仕事中、いい加減にする」

水恋
「きゅう…」

舞桜
「はぁ…」


おっと、どうやら神狩さんがかなり強烈な拳骨を見舞った様だ。
水恋さんはグロッキーになっており、力なく神狩さんに襟を掴まれて引き摺られていた。
舞桜さんはそれを見てため息を吐いており、頭を抱えている。
そうか…割といつもの光景なんだろうな。
舞桜さんの諦めたかの様な表情はそれを物語っていた。


夏翔麗愛
「おっぱい地獄…恐ろしい奥義だったのです!」


「全くだ…○ッチ神父よりも先に天国を垣間見た気がしたぜ!」


やはりあれは良い物だ…つか、舞桜さんと神狩さんもかなりの巨乳なんだよな〜
この3人だけで巨乳艦隊の比率がかなり上がる気がする…
改めて良い物だ。


舞桜
「ごめんなさい、後で水恋ちゃんにはきつ〜〜〜〜〜く、言っておくから…」


そう言って舞桜さんは作業に戻っていた。
電動の撹拌機を使ってコンクリートモルタルを練っている。
うーむ、やはりこの辺は大人を感じさせるな…やっぱ仕事が出来る人って根本的に格好良いわ。
俺はそんな事を思い、次は3階に上る事にした。



………………………




「うわ、ここは流石に足元がヤバイな…」

夏翔麗愛
「阿須那お姉ちゃんと櫻桃お姉ちゃんのせいで床が死んでますからね…歩くのも危険なのです!」


この辺りはまだ補修が進んでおらず、まだまだ危ない。
そんな中、危険を省みずに作業する者もここにはいた。



「騰湖(とうこ)! そっちはどうだ!?」

騰湖
「問題無い、軸は合ってるぞ?」


騰湖と鳴(めい)は、ボロボロの床板に合わせて鉄筋を組み立てていた。
以前は鉄筋が入って無かったみたいで、簡単に崩れてたみたいだからな。
しっかし、あの鉄筋かなり重そうだけど、流石は伝説のポケモン…軽々と持ち上げてるな。



「うっし! 喜久乃(きくの)〜鉄筋縛ってくれ!!」

喜久乃
「はい!」


今のは俺の聞き間違いだろうか?
今、鳴の奴喜久乃と言ったか?
喜久乃って確かマッギョのアレだよな?
俺の記憶が確かなら、喜久乃はペラッペラの異形娘だったはず。
それが、あんな可愛らしい茶髪ショートカットの美少女のはずが無いのだが…


騰湖
「次はこっちだ! 早くしろ喜久乃…我は鳴の様に腕力バカではないのだ」

喜久乃
「はいはい! 少しは我慢してくださいよ…!」


やはり聞き間違いではない。
確かに騰湖も喜久乃と言った。
やはりあれは喜久乃なのだ…一体何があったというのか?
あのペラッペラの喜久乃が、何故こんな姿に?
ま、まさか!? 愛の力で人の姿を得たというのか!?
これこそが、奇跡という奴なのか!?


夏翔麗愛
「喜久乃お姉ちゃん、熱湯を飲んだり浴びたりするとあの姿になるんだって」


「呪○郷にでも入ったのかよ!? どんな○んま1/2だよ!!」


「おっ、聖じゃねぇか〜! ひっさし振りだなぁ〜♪」

騰湖
「早くしろ喜久乃! 聖殿が来ているのだぞ!?」

喜久乃
「だぁ〜!! やかましいですよ!! それなら騰湖さんが自分でやってください!!」


そう言って喜久乃は作業を中断し、ニコニコ笑顔で俺の所にやって来た。
鳴側は既に鉄筋を縛って固定しており、自由に動ける。
一方、騰湖はひとりでどうすることも出来ず、鉄筋を支えたままで動けずにいた。
やれやれ…騰湖ももう少し口が良くなれば良いのだが。
まだまだ俺以外には敬語は使えないみたいだからな。



「しっかし、お前があの喜久乃とはなぁ〜」

喜久乃
「私もビックリですよ…まさかお湯被って体が膨れるなんて」


そう言って喜久乃は水筒の口を開けて何かを飲んだ。
湯気が出ていた所を見ると、熱い飲み物の様だな。
やはり体温を一定以上保たなければダメなのだろうか?
とりあえず今の喜久乃は作業着を来ており、姿はまさに美少女。
胸は残念なものの、マッギョの尾びれがしっかりと尻から伸びており、服はちゃんと改造されている様だ。
それに関しては騰湖たちもかなりの魔改造で、翼と尻尾が大きすぎる故に、背中側はかなり改造が施されている。
ブラジャーのホックの様に背中側で固定するタイプの様で、翼と翼の間にある背中側は完全に開いていた。
真冬の今だと寒そうにも思えるが、ふたりとも特に寒そうには見えない。
まぁ、騰湖は炎タイプだし、鳴も電熱とかで体温は調整出来るのかもな。



「ところで、こんな所まで何の用だ? この辺りは危ないから、足元には気を付けろよ?」


そう言って鳴は注意を促し、騰湖の元に走って鉄筋を結束線で縛ってやった。
これにより騰湖はようやく自由となり、俺を見て目を光らせる。
俺は身の危険を感じ、身構えるが騰湖はそこから飛んで俺の元に飛び込んで来る。
俺は流石にかわせず、なすがままにふたたびおっぱい地獄へと引きずり込まれた。
ぐはぁ!? これはたまらん!! 騰湖は辛うじて息苦しくならない様に俺がの顔を押さえ込み、乳房を寄せて俺の顔を挟み込んでくる!!
水恋さんのとは違い、明らかに劣情を煽る使い方!
このままでは俺の息子が臨戦態勢に入ってしまう!!


騰湖
「ふふふ♪ やっとこの時が来た…さぁ、聖殿! 今すぐ子作りしよう!!」

夏翔麗愛
「とりあえずボッシュートなのです!」


夏翔麗愛ちゃんがそう言うと、騰湖は突如消え去ってしまう。
俺は何が何か解らずに慌てるも、何となく察する。



「…まぁ、ご愁傷様だな」


「あのバカ…仕事中だってのに」

喜久乃
「まぁ、予想出来てましたけどね!」


どうやら騰湖は家主さんに呼び出された様だ。
今頃はお説教でもされてるのだろう。
…白那さんの説教って、想像つかんけど。



「しゃあねぇな…もうすぐ昼飯だし休憩するか」

喜久乃
「賛成です、うるさいのもいなくなりましたし♪」


ふむ、喜久乃は平時ではそんな性格だったのか。
まぁ騰湖はどうにも女胤の影響を受けすぎて変態化してしまったみたいだからな…
逆に鳴は気配りも出来る良い女だな…何気にポイント高いぞ。



「とりあえず、俺は上に上がるわ」


「おう! またな〜♪」

喜久乃
「足元気を付けてくださいね〜」


俺は軽く会釈し、夏翔麗愛ちゃんと最上階に向かう。
さて、次は誰が待ってるかな?



………………………



櫻桃
「オーライ! そのまま右だ!」

サーナイト
「はい、これで良いですか?」

レックウザ
「よし、良いぞ!! 後は任せよ!!」

香飛利
「あう〜」


最上階…そこでは天井の破損を修繕しているレックウザさんとオニドリルの『香飛利』(かひり)の姿が。
下には櫻桃さんとサーナイトさんがおり、やや離れた場所にはラルトスちゃんまでいた。
サーナイトさんは櫻桃さんに指示されながら、補修材を『テレキネシス』で宙に浮かし、空中のレックウザさんに届けていた。
香飛利はそんなレックウザさんを横で手伝っている様だ。
ふむ…サーナイトさんとラルトスちゃんまでここに来ていたんだな。


ラルトス
「あ、聖さんだ!」

櫻桃
「お…久し振りだねぇ〜元気にしてたか?」

サーナイト
「お久し振りです、聖さん♪」


俺は3人に近付き、手を上げて挨拶する。
櫻桃さんは今はメイド服を着ておらず、普段着の黒服だった。
まさか…仕事が嫌で遂に辞表を出したのか!?



「櫻桃さん、メイド辞めたんですか?」

櫻桃
「はぁ? 何でそう思ったんだ?」

サーナイト
「メイド服を着てないからでは?」


サーナイトさんがそうツッコムと、櫻桃さんはああ…と言ってダルそうに頭を掻く。
相変わらずの猫背で、仕事をするのは嫌な様だ。


櫻桃
「…ぶっちゃけ、メイドだからってメイド服着る必要ある?」


「ちなみに、メイド服とはメイドが着るからメイド服なのであって、メイドである以上櫻桃さんの服は全部メイド服とも言えますね」

夏翔麗愛
「うおお…何という哲学的解答!」

ラルトス
「うむ! 意味解らん!!」


櫻桃さんとサーナイトさんはクスクスと、俺の発言を笑っていた。
うーむ、まぁ良いけどね。
実際、無理にメイドがメイド服着る事は俺も無いとは思うんだよな。
つーか、あのエロいメイド服で外出歩かれても心底困るわけだがな!!


櫻桃
「まぁ実際問題、人間社会に出て買い出しに行くのに、あんなクソみたいな露出の服で出歩きたくないってのが実情?」
「アタシは普段着なら見た目ポケモンと思われないし、買い出し担当にされてんだよね〜面倒だけど」


成る程、そういう理由なら妥当だわな。
良くも悪くもあの服は見た目にぶっぱし過ぎてて、パンピーが見たら変態認定してしまうだろう。
そういう意味では櫻桃さんは実に現実的な思考を持っておられる様で安心した。
ちなみに、サーナイトさんは以前見たドレスのままだった。
元々そんなに違和感無いし、似合ってるから良いよな〜
サーナイトさんは身長165p位で、何気に櫻桃さんより大きい。
しかし櫻桃さんより年下で、大人っぽい仕草の割にはまだまだ若いという逸材だ。
胸にはサーナイト特有の赤い突起が飛び出ており、それが人の心を感じるセンサーになっている…という設定だ。
ちなみに気になるおっぱいは中々のサイズ。
サイズ的には82位なのだが、ウエストがかなり細い為、アンダーバストからの計測ではEカップ相当と思われる。
流石は女子力に定評のあるサーナイトだ…まぁ、実際には男も存在するんだけどな!

そしてサーナイトさんの養女であるラルトスちゃんは進化前らしくサーナイトさんと特徴は似ている。
強いて違いを言うならサーナイトさんにとっての胸の突起がラルトスちゃんは頭頂部に生えている点だ。
服もサーナイトさんとお揃いのドレスだし、まだまだ子供真っ盛りの遊びたい年頃だろう。


レックウザ
「お〜!! 聖、来ておったのか〜♪」

香飛利
「聖さ〜ん♪」


俺の姿に気付き、レックウザさんたちが空から降りて来る。
予想はしていたが、ふたりはやっぱり来ていたな。
香飛利はそれなりに懐いてくれてたし、レックウザさんも俺の事は気に入っててくれてたみたいだし、妥当といった所だろう。
ちなみにレックウザさんは以前と同じ黒ビキニで露出満点。
しかし、この状態ではいかんせん幼女でしかない!!
メガ進化すれば一気に身長が上がり、見た目も妖艶な美女に変身するのだが、残念ながらそれはそうそうお目にかかれないレア形態だ。
香飛利も同じ様にビキニだが、こっちは何気に胸が結構ある。
身長150pに82程のバストでウエストもそこそこ引き締まってるし、カップ的にはDって所だな。


櫻桃
「やれやれ、そろそろ昼か…聖はどうするんだ?」


「とりあえず、一度家に帰りますよ…今回は挨拶回りなんで」

レックウザ
「ほう、それなら丁度良かった! 聖よ、妾にも名を授けるが良い!!」


「おっと…唐突ですね?」


まぁ、香飛利にすら名前があるんだから、レックウザさん的には気になる所なのだろう。
しかし、そうなるとサーナイトさんやラルトスちゃんも同様に扱わないと不公平だよな…


櫻桃
「良いんじゃない? ついでにサーナイトとラルトスも付けてもらいなよ♪」


むぅ…櫻桃さん解ってて言ったな?
その証拠に俺の顔を見てニヤニヤ笑っていた。
ゲンガーらしく口元の牙が特徴的で、歯は白く美しい。
しかし、これで退くに退けなくなったな…やれやれ、とりあえず何とか絞り出すか。



「レックウザさんだし……ワタルかシャガの2択だな」

レックウザ
「いやいやいや! もっとあるじゃろ別のが!?」


ぬぅ、中々の鋭さだ…流石は天空ポケモンよ。
というわけで、俺はこれに決めた。



「だったら鐃背(どらせな)はどうです?」



レックウザ
「おっ、マトモになったの〜♪ ええぞええぞ!!」
「妾は今から鐃背じゃ♪ よろしくな聖!」


とりあえず、気に入ってくれた様だ。
鐃背さんはよっぽど嬉しかったのかそのまま俺の腕に絡み付いて来た。
だけど、ちっパイ胸に俺は少しだけ悲しくなった…
何で巨乳のアレはメガ進化の時だけなのかな〜?



「ってなわけで、次はサーナイトさん! とりあえず『借音』(かるね)でどうです?」

サーナイト
「ありがとうございます、それでは私はこれから借音ですね♪」

ラルトス
「むー! 私は私は!?」


やれやれせっかちさんだな…将来的にはスカーフ巻いてドラゴン殺すマンになれそうだ。
俺はとりあえずくっついていた鐃背さんを体から離し、ラルトスちゃんにこう言う。



「ラルトスちゃんは『麻亜守』(まーしゅ)な?」

ラルトス
「おお〜! 何だか解らないけど、とりあえず良い感じ♪」


解らないのな…まぁ、小さい子だし仕方ないか。
とりあえず、俺はここまで上ってきてまだ出会っていない人の顔を思い浮かべる。
ここまで上って会えなかったって事は…


夏翔麗愛
「お姉ちゃんたちなら、多分地下だと思うよ?」


だろうな…と俺は納得し、とりあえず頭を掻いて目的地を定めた。
やれやれ…俺とした事が地下の存在を忘れていたとは。
しかし、これで俺が記憶している中ではほとんどの知り合いに会えたわけだが…
肝心の会いたい人にはまだ会えてないとはね…まぁ、これも作者の陰謀だと思っておこう。
俺はそう思って頭を掻き、とりあえず今度は地下へ向かう事にした…










『とりあえず、彼女いない歴17年の俺がポケモン女たちと日常を過ごす現実。やっぱり後悔はしていない』



第2話 『突撃! 白那さんのお宅訪問、城内編』


To be continued…

Yuki ( 2019/04/14(日) 02:02 )