第一章 僕らの色が、交わる時
1. 僕らの色が、交わる時
ここは……どこだ?
風が気持ちいい……



……?
どこからか声が聞こえる…?
一体誰だ?

「……………………ね、ねえ………えっと……おっ、起きて~!」

誰の声だろう……
オレは体を起こしてみる。

「あ、き、気がついた?よかった~……」

ここは……?
一瞬、自分の目を疑った。
オレは何故か森にいて。
そして、オレの前で安堵の表情を浮かべているのはーーー




ーーーーーーーーー『ゼニガメ』なのだ。

「き、きみ、ここで倒れてたんだよ。起きてくれてほんとによかった……。
僕は『ラグリ』。よろしくね。えっと……じゃあきみは?ここら辺ではあまり見ない顔だけど……」

戸惑うオレに対し、ゼニガメーーラグリは、話し続ける。

「……何がどうなってるんだ?オレ、『人間』なのに……」

口から出たのは、困惑した呟き。

「え…?に、人間?でっ、でもきみ、どう見ても『ピカチュウ』だよ…?」

「…………え?」

ポチャ ( 2022/02/13(日) 05:20 )