プロローグ まだ白い画用紙の上で
プロローグ
今日もきらきらと眩しい太陽が浮かぶ、晴れた日の朝。

「んん……ふあぁ」

まだ眠そうな目を擦りながら、1匹のポケモンが起きてきた。



そのポケモンはこの街の広場に行くと、倉庫を整理しているガルーラに声をかけた。

「ガルーラさん、おはようございます。」

その声で、ガルーラはゆっくりとこちらを向く。

「ああ、おはよう。今日も『小さな森』にいくのかい?」

その言葉に、ガルーラに声をかけたポケモンは大きく頷く。

「うん、だからいつもの引き出してもらえますか?」

ボロボロの道具箱を差し出しながらポケモンは言う。

「もちろん。……はい、どうぞ。気をつけて行くんだよ。」

手慣れた手つきで道具箱に道具を入れ、ガルーラはそのポケモンに手渡した。

「ありがとうございます。あそこはそこまで強い敵もいないから大丈夫ですよ。
 じゃあ、行ってきます。」

道具箱を大事そうに抱えて走っていくそのポケモンを見ながら、ガルーラが微笑む。
そしてポケモンは、朝早くの小さな森へと向かうのだった。

ポチャ ( 2022/02/12(土) 07:54 )