diary.1「いつもの日常」
「ふわぁ〜、ん〜〜」
「どうした、リュウ。もしかして寝不足か?」
「もしかしなくても寝不足だよ。ここ最近、変な夢ばっか見てて、なかなか眠れないんだ」
「変な夢、か。あ、卵焼きもーらいっ」
「それ俺の弁当のおかず」
「いーじゃねぇか、減るもんじゃねぇし」
「お前は、いつもいつも人の弁当を取りやがって」
「お?なんだ?なんならポケモンバトルで勝負をつけるか?」
「いいだろう、覚悟しろ」
俺の名前はリュウ、ポケモン学園高等部の2年だ。俺の卵焼きをかっさらって行ったのは幼馴染のユウ
「またお主ら喧嘩しとるのか」
「飽きないねー、2人とも」
こいつらはハルキとルカ、俺らと同じ高等部の2年だ。
「ただいま〜、って、2人ともまた喧嘩?」
「おー、チトセか。頼んでたカフェオレくれ」
「その前に代金払え」
「なんだよ、レイン。金とるのかよ」
「当たり前だ。俺が金払ったんだからな」
こいつらはチトセとレイン。もちろん、俺らと同じ高等部の2年だ。俺ら6人は毎日昼の放課に集まって、たわいもない話をしている
「そういえば、昨日のドラマ見た?」
「あー、あれか。『怪盗ロズレイドvsドーブル探偵』ってやつだろ?」
「あれは結構面白かったな」
「でしょ?私もさー、あの怪盗ロズレイドみたいに屋根の上飛んでみたいなー」
「まぁ、一度はやってみたいな」
「話変わるけど、最近駅前にスイーツショップが出来たの知ってる?」
「知ってる。確かカロス地方の有名なパティシエが経営してて、かなり人気らしい」
「え?レイン知ってるの?」
「あぁ。というか、昨日買った」
「いーなー、レインばっか食べれて」
「もちろん、お前らの分も買っておいたぞ。後で部活で食べような」
「マジで?ラッキー♪今日の部活が楽しみだ」
「でも、レイン、よく買えたね。凄い行列じゃなかった?」
「いや、閉店間際に買ったからそこまで人は居なかったぞ」
「ふーん、あ!やば!早く教室に戻らなきゃ!」
「あれ?ルカ、いつもより早いな」
「私、5限目体育なんだよね」
「そういえばルカだけ違うクラスだったな」
「そゆこと、じゃあね」
「なあ、レイン。俺らの5限目なんだっけ?」
「5限目は古典だ」
「マジかよ、俺古典嫌いなんだよなー」
「ほとんど寝てるしね」
「だって、5限目眠いし」
「それな」
「お前ら真面目に授業受ける気あるのか?」
「無い」「無いぞ」
「お前らなぁ…」
今日も校舎にドータクンの鐘が鳴る