マロ「ウミくんおきてー」
ウミ「んん……朝か……」
マロ「おはよ！」
ウミ「毛玉おはよ……」
マロ「毛玉って何…マロって呼んでよ〜」
ウミ「そういや名前なんか決めたな…」
マロ「決めたの昨日だよ？ウミくんの方が記憶喪失なんじゃない？」
ウミ「興味がないから覚えてないだけだ」
マロ「つめたーい…グレイシアだから？」
ウミ「…グレイシアは関係ねぇよ」
マロ「何だかわたしがイメージしてたグレイシアとちょっと違う…」
ウミ「どんなの想像してたんだよ」
マロ「何かツンデレお嬢様って感じ」
ウミ「…完全に見た目で決めてるだろ…」
マロ「だってそうゆうイメージない？」
ウミ「知らね……俺は出掛けてくる」
マロ「どこ行くの？」
ウミ「その辺軽く散歩」
マロ「わたしも行きたーい」
ウミ「駄目だ」
マロ「何でさ〜！」
ウミ「…めんどくさいから」
マロ「わたしといるのがめんどくさいってこと？」
ウミ「それもあるけど…」
マロ「一緒の方が楽しいよ〜？」
ウミ「俺は1匹で散歩したいんだ」
マロ「わたし達の仲なのに？」
ウミ「まだ出会って1日も経ってないけどな」
マロ「一緒に行こうよぉ…」
ウミ「…今日だけな」
マロ「ほんとっ？」
ウミ「ただし騒ぐなよ」
マロ「わかった！」
ウミ(本当にわかってるのか…？)


−森の中−
マロ「みてみて〜！あそこにポケモンがいるよ！」
ウミ「そりゃいるだろ…俺らもポケモンだし」
マロ「ここ凄い綺麗だね〜！」
ウミ「お前俺の住処忍び込む前ここ通らなかったのか？」
マロ「忍び込むって言い方やめてよ…ウミくんの家にはこことは逆方向から来たから…」
ウミ「逆方向…？ここと逆方向って確か…」
ヤコ「シア〜！」
ウミ「……ヤコ」
ヤコ「お前何で女の子といるんだ？まさか誘拐…」
ウミ「そんなわけないだろ。ちょっと預かってるだけだ」
ヤコ「なんだ…知り合いの子どもか？」
マロ「わたし子どもじゃないもん」
ウミ「お前はまだ子どもだろ」
マロ「違うもん」
ヤコ「お前の彼女か？」
ウミ「ぜっったい違う」
ヤコ「お前にしては珍しくめっちゃ拒否するな」
ウミ「誤解されたくないだけだ」
ヤコ「へぇ〜」
ウミ「誤解するなよ」
ヤコ「しないしない」
マロ「わたしもっとかっこいいポケモンと結婚したい…」
ヤコ「ははっ！シアはかっこよくないってよ！」
ウミ「知るか。別にかっこよくなくていい」
ヤコ「色ブイちゃんはシアのことかっこよくないのか？」
マロ「色ブイちゃん…？わたしのこと？」
ヤコ「そうそう、色違いのイーブイで色ブイちゃん」
マロ「わたしはマロだよ！」
ヤコ「マロ…？色違いにもイーブイにもかすってないけど？」
マロ「ウミくんが決めてくれたんだよ〜！」
ヤコ「ウミくん？」
マロ「わたしがつけたの！瞳が海みたいに綺麗だから！」
ヤコ「もしかしてシアの名前か？」
ウミ「勝手に決められただけだ…」
ヤコ「へぇー、素敵なつけ方してもらったな」
ウミ「…」
ヤコ「お前は何でマロってつけたんだ？」
ウミ「…マシュマロみたいだから」
ヤコ「マシュマロって…お前のネーミングセンスっ…面白i…っ個性的だな！」
ウミ「笑いがちっとも堪えられてないぞー」
ヤコ「いやーだってマシュマロって…まぁ似てなくもないけどな」
マロ「マシュマロ知ってるの？」
ヤコ「むかーしに見たな」
マロ「ウミくんも似たようなこと言ってたけど…」
ヤコ「まぁシアと見に行ったしな」
マロ「へぇ…わたしも見てみたいな」
ヤコ「かなり遠いぞ〜？俺とシアで言った時もかなり苦労したからな」
マロ「そんなに大変なの？」
ヤコ「大変だなぁ…俺とシアは帰ったときはぼろぼろだったし」
マロ「そうなんだね…わたしじゃ無理かなぁ…」
ヤコ「もうちょっと大きくならないと難しいかもな」
マロ「…大きくって？」
ヤコ「少なくとも進化はしてないときついな」
マロ「進化かぁ…」
ヤコ「イーブイなんだし進化先考えたことないか？」
マロ「んー…何回か考えたことあるけど……ちゃんと考えたことはないなぁ…」
ヤコ「まぁ急いで決めるものでもないしゆっくり決めればいいぞ」
マロ「イーブイのままじゃ無理？」
ヤコ「俺らが行ったときどっちも未進化だったけどかなり厳しかったからな…」
マロ「みしんか…？」
ヤコ「どっちも進化してないってことだな」
マロ「てことはウミくんはまだイーブイだったの？」
ヤコ「そうゆうことだ」
マロ「へぇ〜！ウミくんのイーブイの姿見てみたかったなぁ…」
ヤコ「見た目は可愛いけど性格は今とあんま変わらず可愛くないぜ？」
ウミ「…」
マロ「ウミくんはイーブイだった時からウミくんだったんだね…！」
ヤコ「昔は今よりはもうちょっと…」
ウミ「…ヤコ」
ヤコ「んー？」
ウミ「俺は散歩しに来たんだ。無駄話しに来たわけじゃない」
ヤコ「冷たいなぁ〜…グレイシアだからか？」
ウミ「…マロと同じこと言うな」
ヤコ「まぁお前らがspecial nameで呼び合う仲ってことはわかったからな！」
ウミ「言い方やめろ」
ヤコ「じゃあマロちゃんまたな〜」
マロ「あ、うん…」
ウミ「…早く来ないと置いてくからな」
マロ「まってよ〜！」
ウミ「…」
マロ「ウミくんのイーブイ時代ってどんな感じなの？」
ウミ「別に、あいつが言ったままだ」
マロ「今と変わらず可愛くない？」
ウミ「…その言い方は気に入らないがそうだな」
マロ「あの…ヒノヤコマ？とは仲が良いの？」
ウミ「仲…悪くはないけど良くもない」
マロ「えぇ？すっごく仲良さそうだったけど…」
ウミ「向こうから一方的にな」
マロ「ウミくんの友達じゃないの？」
ウミ「…昔は…友…………よ」
マロ「んん？声がちっちゃくて聞こえないよ…もっと大きい声で！！」
ウミ「お前はうるさすぎだ…」
マロ「声に出さなきゃ伝わらないでしょ〜！」
ウミ「声に出したって信じてもらえなきゃ伝わらないだろ」
マロ「じゃあ信じてもらえるまで叫ぶ！」
ウミ「近所迷惑だ」
マロ「誰もいないところで叫ぶから大丈夫！」
ウミ「誰もいなかったらいくら叫んでも誰にも伝わらないだろ…」
マロ「あ、そっか」
ウミ「…ったく」
マロ「でも声に出して相手に伝えることは大事でしょ？」
ウミ「……そうだな」