02 2話 野生ポケモンと僕と
”遅い、もっと早く歩けないの?”
アチャモがじと、と僕を睨んでいる。
あの出会いから2時間は経っただろうか。
ポケモンを探しに行く、という名目で草むらに来たのはいいが、肝心のポケモンが一切見当たらないのだ。
僕の運が悪いのか、それとも異常が起こっているのか。
そんなことを考えていると
”助けて!”
という声が聞こえてきた。
もし先程あげた考えの後者が当たりなら、野生ポケモンがポケモンバイヤーや強いポケモンに襲われて悲鳴をあげているのだろう。
あれやこれや浮かぶ嫌な想像に囚われないようにして声の方へ急ぐ。
するとそこにあったのは、
体に見合わない大きい体をしたポケモン(リングマ)が甲高い悲鳴をあげながら、ジグザグマ(それも1匹)に襲われている光景だった。
(更新中)