大食漢少女
カティラ学園。
ここは優秀なトレーナをつくる為に設立された学園。
そんなカティラ学園校門前に・・・・・・。――
「・・・・・・お腹空いた」
――髪が長くストレートで、肉体年齢(目測)12〜14歳の少女が倒れていた。
そこに40代の女が来た。
「あらあら? 大丈夫?」
「・・・・・・お腹、空いた」
「あらあら、じゃあ食堂に連れてってあげるね」
女は少女を抱え、校門をくぐった・・・・・・。――
――こちらはある男視点
「やっと着いたわ・・・・・・あの山道過酷すぎだろ・・・・・・」
途中の自販機で買ったスポーツドリンクを飲みつつ、カティラ学園の校門前に立っていた。
「あ、そこのお前」
「ハイ?」
男は女に声をかけた。
「ここはカティラ学園だよな?」
「ハイ、そうですよ」
「じゃあ校長室はどこだ?」
「えぇっと、こうしてこうしてこうで・・・・・・」
「ほお? なるほど、ありがとさん」
男はお礼を言い、校門をくぐった。――
――後のことだが。
「・・・・・・腹減った」
過酷な山道を歩いた男の腹は、餓えていた。
「ここらに飯屋は・・・・・・お」
『食堂』と書かれたプレートのかかった部屋の扉を、男は開けた。
その時、男の目の前の光景には・・・・・・。――
――丼の山ができていた。
「・・・・・・は?」
男は口をあんぐりと開けた。
(・・・・・・どこの大食漢だよ?)
男は丼の山のひとつをどけ、隣に座った。
そして覗いてみると・・・・・・。――
ズゾゾゾゾゾゾ!
「・・・・・・」
――少女が。
見た目が華奢な少女がノンストップでちゃんぽん食ってた。
ゴッゴッゴッ!
丁寧に汁も飲んでおります。
ドンッ!
「ぷはぁっ! 次!」
「次じゃねぇよ」
スパァンッ!
「イタッ!? 何すんのよ?!」
「初対面だが言わせろ。 なんでこんなに食えんだよっ!? どこぞの大食漢かと思ってしまったわ! つか食ったモンどこに収めてんだっ!?」
「五月蠅いわね〜・・・・・・おばちゃん! 次!」
「いや次じゃねぇよっ!」
スパァンッ!
「痛いよっ!? 何?!」
「食い過ぎだよっ!? ここの食料全て尽くす気かっ?!」
ギャーギャーと、こんなやり取りをしていると・・・・・・。
「ゴメンね、ちゃんぽんの材料全部切らしちゃったのよ」
「尽くされてた!?」
「ちっ、まだ腹六分目だけどまあいいか」
「こんだけ食ってまだ六分目!?」
軽く見積もって3桁の丼を食ったのに、まだいけるとは・・・・・・。
男は呆れていた・・・・・・――