『X』! 圧倒的な力
「メタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
シンエンが投げたボールから出てきたのは、青き鋼の巨体。 その巨体を支えるプレス機みたいな四肢。
赤い目は全てを敵と見なすかのように鋭く。
鋼タイプで高火力を誇り、最硬を誇るメタグロスが現れた。
「正直、此奴はあんまし使いたくはなかったが、しゃあねぇよな」
「・・・・・・」
ガルバは、シンエンを見た。
パラセクト、シャンデラ、オノノクス、ブーバーンと、色々なポケモンを出していたが、戦う部分を見せなかったシンエン。
このメタグロス・Xは、彼の奥の手であり、切り札だと分かる。
「I☆I☆ポケモンだな。 俺に見せておくれ」
「ああ、見せてやるぜ・・・・・・此奴の力をなっ!」
シンエンが天を指す、と同時に。
「メタアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
「ダゲッ!?」
「ナゲェッ!?」
主人の命令無しに、『サイコキネシス』を展開したX。
2匹とも空高く宙に浮かばされ、そして・・・・・・。
「叩きつけろおおおおおおおおおおおおおっ!」
「メェェ・・・・・・タッ!」
ドゴァッ!
鈍い破砕音が、公園全体に響き渡る。
2匹を中心とした地面にヒビが入り、陥没していた。
・・・・・・この威力は、桁違いだっ!
「なっ・・・・・・」
「さあ! 2匹目のポケモンを出せ!」
驚く清掃員に対し、シンエンは指を指し、言った――