外伝! 〜リイン、暴れる〜
ガルバが新しい仲間を加えて数週間後の話である。
健康診断。
身長・体重を計るだけの行事。
「背ぇ高くなってっかなぁ・・・・・・?」
シンエンは呟き、階段を下りていた。
「それは計ってもらわねぇとわかりゃしねぇよ。 マジ眠い」
ガルバは欠伸を噛み殺しながら、シンエンに言った。
「んな事より・・・・・・リインのほうは大事か? 昨日からずっと落ち込んでいるが?」
「ん? ああ、あれか・・・・・・」
シンエンは頭を掻きつつ、呟いた。
「全然駄目だな。 立ち直る可能性ないわー」
「『ちゃんぽん券』で釣ってみたの?」
アトマはシンエンに聞いてみたが・・・・・・――
「惜しい。 もうちょっとで立ち直れそうだったんだがなぁ」
「そっか・・・・・・」
ガルバ達は喋りつつ、どんどん下へ下へと降りていった・・・・・・。――
◆リイン側◆
「嫌だ〜〜〜〜」
リインは机に突っ伏していた。
ここは『多種組』と呼ばれる教室。
シンエンやリインは、多種多様なタイプを使う為、創られた組である。
「なんで男子はあんな軽いの? 馬鹿なの? 死んじゃうの?」
「リインちゃん少し落ち着いて」
一緒に居たカミナは、リインを宥めていた。
カミナとリインは、ガルバとシンエンが『ドーム』に行ってる間に知り合ったのだ。
「だって私小さいんだよ? 乙女なんだよ? 健康診断なんて嫌だよ〜」
リインが唸ってる間に・・・・・・――
「オイ、次はお前等の番だぜ?」
――シンエンが来た。 と、同時に。
「うなあああああっ! ビルド、『きあいだま』!」
「リキイイイイイッ!」
「うぉぅっ!?」
いきなり攻撃を放ってきた。
「テメェゴルァッ! ヘルケーノ、いけ!」
「ブバァァァンッ!」
シンエンはボールからブーバーンを出し――
「ヘルケーノ! 『サイコキネシス』だっ!」
「ブゥゥ・・・・・・バアアアアアアアアアアアンッ!」
――壁をビルドに投げつけた。
「やったなコノー!」
「ウッセェ!――」
――・・・・・・後ほど、この2人が指導室で3時間絞られたのは言うまでもない・・・・・・――