圧倒的な強さ
「さっさとポケモン出せ。 時間が惜しい」
シンエンはどこからか簡易的な椅子を持ち出し、座っていた。
「ルールは11シングル・・・・・・タイマン形式だ、これでいいだろう?」
「すまないな・・・・・・」
ガルバはシンエンな謝りつつ、メタグロスを出した。
対するリインは。
「いっけーっ! ビルド!」
「「ビルド?」」
リインの投げたボールから出たポケモン。 それは・・・・・・――
――ガッチガチの筋肉質の4本の腕とボディを持つポケモン・カイリキーだった。
「・・・・・・いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
「・・・・・・」
予想外過ぎだ。
何故こんな花のような少女がガッチガチを使う。 正直嫌すぎる。
「神は俺を見放したのか・・・・・・?」
「何言ってるの?」
ガルバの台詞に、リインは首を傾げた。
「つべこべ言わずだ・・・・・・先攻、ガルバで死合開始!」
文字間違ってるぞシンエン。
「メタグロス」
「ビルド」
「「バレットパンチ!」」
「メタァ!」
「リキッ!」
バレットパンチで先制を仕掛けるものの、あっさり同じ技で相殺された。
パワーは・・・・・・互角!
「『サイコキネシス』で動けないところを、『コメットパンチ』で刺せ!」
「メェェェッタッ!」
エスパータイプのみに扱えるサイコパワー。
そのサイコパワーで、ビルドを浮かばせようとするも・・・・・・。
「ビルド! 『バレットパンチ』で動きを止めて!」
「リキィッ!」
ビルドの『バレットパンチ』が、メタグロスの右頬を的確に穿つ。
サイコパワーが途切れ、『サイコキネシス』が失敗する。
そこを狙い目とし、リインはさらに攻撃を加える。
「ばくれつパンチ!」
2本の腕でメタグロスを押さえ。
残りの2本で連打式に殴りまくる。
「メタグロス!」
早い拳の連打により、大量にHPが減ってゆく。
あと少しで倒れる。 そんな時に・・・・・・。――
「――そこまでだ」
「「!?」」
ビルドの首にオノノクスの牙が。
メタグロスの横にシャンデラが構えられていた。
「誰のだ・・・・・・?」
「俺のだ。 としか言えねぇよ」
シンエンは2つボールを構えて立っていた。
「こ、こんなポケモンを持ってたの・・・・・・?」
「すぐにポケモンをしまえ。 其奴は戦えねぇだろうしな」
シンエンはメタグロスを見、呟いた。
「・・・・・・」
「これ、勝ったって・・・・・・?」
「ああ、そうとしかいえん」
「やったー♪」
3人がポケモンを戻し、リインは約束の品を受け取った後、ガルバは悔やんだ。
『俺は、弱い。』と・・・・・・――