草むらから出てきた耳は一体…
ガサガサ、ひょこ?
うわ!と叫びたいところだが、
ミ「誰?いや、誰かはわかったんだけどね。アハハ
出てきていいよ。もう耳が見えてるから。」
???「あれ、見えてたんだ。僕の耳は長いから、ちょっとさすがに隠れる事はできないかな。いやでもなんで誰かまでわかったの!?」
ミ「だって僕は…いや、何でもないや。とにかく君はピカチュウだね。」
ピ「うん、そうだよ。ねえ、最後まで言ってよ。僕も君が人間だってことは知っているからさ。」
ミ「え?ちょっと待ってよ。今なんて言ったの?」
ピ「君が人間だって…」
一瞬沈黙ができたが、すぐにそれはなくなった。
ミ「なんでポケモンの姿なのに、人間の世界から来たのがわかったの?僕が知ってるのと違う!」
ピ「落ち着いて!僕にもちゃんと教えてよ。」
一度息を落ち着かせるのも大変だった。
ようやく落ち着くと、順に沿って説明した。
ピ「そっかー、そういうゲームがあるんだ。そして必ず名前と人間だったこと以外の記憶がなくなってるんだね。でも、君は記憶が残っていると。一緒だ。」
ミ「一緒っていうことは、もしかしてほかにも人間がポケモンになってこの世界に?」
ピ「うん。でもほかのポケモンは記憶がなくなってる。名前と自分が人間だったことだけ覚えているらしい。君はかなり特別だよ。」
ピ「人間が来るときは、青白い光線が出る。その場所に行くと大体こんな感じ見たい。いろいろ情報が入ってる。ペリッパがニュースの紙を送ってきてくれるんだ。」
ミ「やっぱりペリッパなんだ。どうして僕は記憶が残ってるんだろう。まあ、まずこの世界にいる時点で変だけどね。」
ピ「そういえば、君の名前は?まだ聞いてなかったね。」
ミ「僕の名前は、えっと…人間の時はカイトだったけど、ミジュマルって呼んで。」
ピ「そっちのほうが、わかりやすいもんね。」
ミ「見た目がこれだからね。(;´д`)トホホ」
ピ「クスッあははは」
二人はすごく仲がいい友達のように笑った。
ピ「これからどうするの?このままここにいても仕方ないでしょ。」
ミ「よかったらついて行ってもいい?」
ピ「いいよ。一人暮らしで寂しかったし。でも、準備はいい?」
ミ「もしかして、不思議のダンジョンがあるの?」
ピ「当たり!」
ミ「ポケモンの事はとても詳しいから、多分大丈夫。」
ピ「じゃあ早速行こうか。」
ミ「うん。」