δ 用語集
No.01 霧島大虐殺事件
三十五年前、霧の大陸全域、ミストタウンを中心に発生した連続殺人事件。当時は証拠が限りなく少なく、難事件として取り扱われていた。しかし七年が経った頃、当時の主要機関だった警備協会によって一人のキュウコンの男性が犯人に仕立て上げられた。事件当日晴れていた、という理由だけで日照りの特性を持つ彼が拘束される。彼は度重なる拷問で命を落とし、この行為が問題となり警備協会は解体された。十数年たった後、探検隊チーム火花が真犯人を捕まえ、解決している。
No.02 星の停止事件
四年ほど前に起きた事件。“時の流れ”を司る“時の歯車”が何者かによって盗まれ、その周辺の“時”が止まるという事態が発生した。真相は“時限の塔”が崩壊、その影響でディアルガが暴走仕掛けてていた、というものだった。この事件は探検隊チーム悠久の風を中心としたプクリンのギルドが尽力し、解決した。
No.03 空間の歪み騒動
草の大陸の一部地域で騒がれた。ある人物により“時を越えた”者の命が狙われ、存在自体が消されかけた事件。これは別の時代に渡ろうとしていた、黒幕であるダークライに、空間を司るパルキアが制裁を加えた事により終息した。
No.04 ウォルドビレッジの閉村政策
霧島大虐殺事件の発生時から現在にかけて、ウィルドビレッジでとられていた政策。当時の市長は、殺人鬼の侵入を防ぐため、村民を守るため、村外への出入りを一切禁じた。しかし村長が変わり、この政策は廃止された。
No.05 ウィルドの昔話
ウィルドビレッジに伝わる逸話。山の山頂に出現した亀裂から正体不明の怪物が現れ、山を占拠したというもの。時折村人を襲ったという事もあり、かなり恐れられていた。数十年後に穴を封印し、祭壇で祀ったというもの。今もこの昔話が信じられているため、ウィルドビレッジの村人は六合目より上には足を踏み入れない。
No.06 真実のチカラ
“英雄伝説”の地位の一つである、“真実の英雄”が持つ能力の総称。状態異常に対する耐性が弱くなり、使える技も二つしか使えなくなる代わりに、別の種族に姿を変えられるようになる。レシラムと“心”の半分以上を共有しているため、会わずとも心の中で話すことができる。また“チカラ”のうちの一つである“真実の加護”は、発動者の守備力がゼロになる代わりに、任意の三人に状態異常を無効化し、あらゆる能力変動を防ぐことが出来る。しかし発動者は一種の興奮状態に陥ってしまうため、発動には注意が必要である。
No.07 伝下統領会議
数カ月に一度行われる、伝説の種族とその当事者との間で開かれる会議。“終焉の戦”の直後に第一回目が開かれ、以後続いている。伝説の種族によって、会員の呼称が変わる。不老不死の種族は“常席員”、転生して代替わりする種族は“非常席員”、定期的に休息期がある種族は“半常席員”と呼ばれている。また会議中は、互いの事を地位名で呼ぶ、という暗黙の了解がある。“半常席員”と“非常席員”の違いは、“終焉の戦”に関係しているらしい。
No.08 絆の従者のチカラ
“英雄伝説”の“絆の賢者”のパートナーである“絆の従者”が持つ能力の総称。状態異常に対する耐性の弱体化、守備力の軟化、自然回復力の低下、物理技が一切使えなくなる、以上の四点の代わりに、特殊技の威力が限界を超えて強化され、別枠で種族で覚えられない属性の特殊技の二つを合わせた計六つの技を使えるようになる。それ以外に、自身の守備力がゼロになる代わりに、“絆の加護”という、任意の五人に強固な護りを授ける事ができる。しかし身につけている“従者の証”が三十分以上外れると発動者は自我を失い、五人以上に護りを授けると発動者は数分後に死亡する。しかし“終焉の戦”以降は、失われた地位とされている。
No.09 終焉の戦
五千百八十年頃に起きた、惑星規模の戦争。連合国対一国の戦争である。後者が核兵器や細菌兵器など、非人道的手段を講じたため、多大な被害が出た。後者の自滅によって終息したが、核兵器による放射線により人間は絶滅し、ポケモン側も、進化条件が変わる、PPに関する事が変化するなど、様々な影響が出た。この戦以降八百年ほど、経済や文明などが停滞した。伝説の種族も例外でなく、現在の“非常席員”の種族はこの戦で一度消滅した。“創造”と“原初”により復活が試みられたが、一部の“チカラ”、地位は失われてしまっている。それに対し“半常席員”は、この戦を何らかの方法で生き延びている。
No.10 時現と空現
世界の創る要素の一つ。“時現”はその世界における時間の軸、“空現”はその時代における空間の軸を表している。これらが直交する事で、世界を形創っている。この世界の“時現”は“刻限”を司るディアルガが、“空現”は“空間”を司るパルキアが、七千年代の“太陽の次元”は“太陽の統治者”のソルガレオが監視管理している。
No.11 保安協会
数ある依頼のうち、お尋ね者を専門に扱う機関。三つの階級があり、下から三等保安官、二等、一等の順に昇格していく。三等保安官は一等保安官の下で業務を行い、主に軽犯罪者の護送、取り調べを行う。二等保安官になると単独で業務が行う事が可能となり、担当する事案も暴力事件、詐欺事件程度にまで引き上げられる。一等保安官になると、難事件や殺人事件など、大陸、諸島規模の事案を担当する事ができる。
No.12 時空の壁
“時現”、“空現”、それぞれを区切る隔壁のようなもの。この世界の場合、“七千年代”に位置する“空現”と、“六百二十四番目”に位置する“時現”がそれにあたる。出身の世界軸上のみ移動が可能であり、この軸上から逸れると、その本人に重大な障害が出ると言われている。また各世界の間の距離を表す単位として"空離"が用いられ、メートル換算で一空離八百メートルである。
No.13 空現の穴
“空現”に立ち入るための突入口。空中に浮かぶ白い渦で、これに飛び込む事で異世界へと渡る事が出来る。現在発生方法は二つ確認されており、一つは“太陽の統治者”による“チカラ”、もう一つは“太陽の笛”を奏でる事によるものである。また各世界の"統治者"に何らかの異常が起きた場合にも発生する事があり、“太陽の次元では”過去に四度起きている。
No.14 月の次元
"月の次元"では、"太陽の次元"とかなり事情が異なる。世界全体として無数の国があり、程度には差があるが、文化や学門がかなり発達している。しかし世界全体としてのまとまりが無く、戦争や内乱が頻発している。治安や技術力も国により差があるが、戦闘に関する技術はほぼ原始的なレベルから発展していない。"技"という概念が存在しないため、種族が持つ爪や牙などを用いて闘う。特殊技(属性エネルギーを塊状にして飛ばす程度)を使える者は特別な待遇を受け、総じて"魔術士"と呼ばれている。これら以外にも、呼称が違うなど、様々な相違点が存在する。
No.15 月の次元の異常
“月界の統治者”のが何者かに傷付けられたことにより、現在“月の次元”では大量に“空現の穴”が出現している。対となる“太陽の次元”にも影響が出るらしいガ、現在それが何なのか判明していない。また“月の笛”が他世界に持ちだされてしまっているため、“空現の穴”を自力で作り出せない状態である。
No.16 エアリシア連続殺人事件
何者かの主導で実行された、市政反対派全員を狙った凄惨な事件。反対派の議員だけでなく、一般市民までも命を奪われた。事件当日複数のグループと、市長が目撃されたとの報告が寄せられている。しかし街規模の大事件ではあるが、街の外では全く知られていない。現在一部の保安官と、最上位のチームのみで極秘に調査され始めたばかりである。
No.17 陽月の被染者
“陽月の回廊”の空気に侵された者、“時空の壁”に触れた者、その両方に該当する者の総称。侵された度合いにより三段階に分けられるが、発現する症状には個人差がある。症例には進化条件が緩和される、ダンジョンで野生を引き寄せる、種族としてのステータスが乱れるなど様々。しかし“時空の壁”に触れた場合、程度に差が出るが何かしらの記憶を失う事になる。
No.18
あの事件、闇に捕らわれし者
数年前に、ルデラ諸島で起きた大事件と、その時から出現するようになった自我を失った者。この諸島の出身者も何人かが解決者、被害者として関わっており、この事件に関する記録が、解決者の二人が共同で執筆した書物に記されている。※詳しくはティア様の作品、"ポケットモンスターズファンタジー"シリーズ参照。
No.19 狂乱状態
伝説の当事者が、何らかの形で身につけている"証"が外れた状態。いわゆる制御を失い能力が暴走した状態で、個人差はあるが最長でも三十分間で、徐々に自我を失い、三十分を越えると二度と元に戻れなくなる。当事者の地位にもよるが、この状態の間は共通して、伝説の種族に匹敵する威力の攻撃をすることが可能となる。
No.20 ビースト
原作のウルトラビーストにあたる。現時点で関係性は不明だが、“空現の穴”が自然発生した時、その付近に連鎖するように出現する異世界のポケモン。この世界には特定の九ヶ所に出現し、倒す事で“空現の穴”を消滅させる事が出来る。
No.21 水中での戦闘
水中で戦闘を行う場合、属性相性、技の系統に注意を払う必要がある。水中では炎タイプの技は発動不可能となり、水タイプは技によるダメージを与える事が出来なくなる。その反面電気タイプは系統に関わらず全体技となり、氷タイプは全て物理攻撃となる。また水の抵抗により物理技のダメージが減衰し、特殊技は弾速が遅くなる。他にも陸上と異なる部分が多数存在するため、好んで水中のダンジョンに潜入するチームは少ない。
No.22 親方会議
ラスカ諸島ではパラムタウンの探険隊連盟本部で開催される。ギルドマスター資格のある探険隊員のうち、親方か副親方のみが出席可能である。開催周期は不定期で、いずれかのマスターが申請することで、他の親方達へと通知される。会議の司会進行は連盟役員が務め、基本は役員の取り決めで進行される。また会議中には暗黙の了解もあり、アクトアの方、などのように独特の呼び方が存在する。
No.23 リナリテア家
千数百年の歴史を持つ、由緒正しき家系。現在のエアリシアに存在したと言われる王国、その王族に仕える貴族の家系である。当初から国政の最前線に関わっており、王政撤廃後は王族に代わり市政を執り行ってきた。しかし現在エアリシア以外では、歴史で出てくる名前としてしか知られていない。
No.24 お尋ね者の等級
保安協会が制定した、お尋ね者の危険度の指標。全部で七段階あり、探検隊のランク制度同様保安官の等級ごとに解放されるレベルが異なる。六級はいわゆる万引きレベル、で五級は軽度の喧嘩程度。これらは主に三等保安官が受け持つため、危険度はかなり低い。四級は詐欺などの一般犯罪で、三級は暴力事件の犯人レベル。この二等級は二等保安官になると担当する機会が増える。またここまでの等級は事案の比率が高く、ゴールドランクまでの探検隊が捕まえる事が多い。二級になると大陸に関わらず複数の町での被害者を出した事案で、一級になると殺人事件の犯人にまで危険度が高まる。滅多に該当する事は無いが、その上の零級は、大陸だけに留まらず諸島全体規模の大事件。いわゆる非常事態宣言で、“星の停止事件”のヨノワールや、ルデラの事件の黒幕がこの等級に相当する。
No.25 Zギア詐欺事件
"オアセラ"で発生した事件。"ラスカ諸島"では全く流通していない"Zギア"の偽物が出回り、多くの住民が金銭を騙しとられたというもの。組織的な犯行ではあったが、"オアセラ"のギルドの活躍により鎮静化している。しかし完全な解決には至っていないため、今も偽物が密かに製造、販売されている。
No.26 パラムタウン襲撃事件
“パラムタウン”で発生した、無差別の殺戮、破壊事件。何者かに町全体が襲われ、大量の死者、行方不明者を出した凄惨な事件。救助隊連盟の本部とギルドもその限りではなく、破壊されたため事実上機関としての機能は完全に停止してしまっている。この町のギルドの副親方が命を落としたと報じられており、事件の規模から、保安協会は非常事態宣言が発令された。
No.27 非常事態宣言
零級のお尋ね者、あるいは重篤な事件が発生した時、保安協会が発令する緊急通達。ギルドや役場を通じて、諸島に住む住民全てに知らされる。発令理由によって異なるが、交通機関が一時的に業務を停止するなどして、住民の安全を確保するためのものである。
No.28 ラトゥリューシャの悲劇
十五年前にラトゥリューシャ内で起きたテロ。殺し屋組織によって、種族、年齢、性別問わず無差別に殺害された凄惨な事件。非常事態宣言が発令され、未成年の死者が最も多く、解決するまでの間全ての教育機関が臨時閉鎖されたほどである。現在首謀者が捕まり解決しているが、全ての実行犯が捕まっているわけではない。
No.29 ルノウィル帝国とルノウィリア
現段階で“ルノウィル帝国”は“月の次元”関連と言うことが判明している。“ルノウィリア”は“エアリシア”の事を指し、“デアナ諸島”の殺し屋集団と“月の次元”からの侵入者で組織されている。外部からの情報を一切絶っており、また内側からも全く漏らしていない。元々の“エアリシア”の市民を奴隷のように扱っているらしい。
No.30 術
“太陽の次元”の技にあたる。しかし技とは異なり、相手を負傷させる事に重きを置いている。修練を積んだ者は爪などにオーラを纏わす事が出来、それ故に傷つける程度も大きくなる。最悪の場合相手の体の一部を切断しかねないので、両者共に扱いには細心の注意を払う必要がある。
No.31 志の擁護
志の賢者が使う"チカラ"の一つ。"志の加護"を付与している人の体力、状態異常、疲労の全て、欠損や障がい等の一部を除く怪我を回復することができる。その代わりに発動者は、対象一人につき四時間身動きがとれなくなり、技、"読心術"も十八時間使えなくなり、姿も発動させた時のまま半日間固定される。また"志の加護"が一度に五人までしか付与出来ないため、"加護"の対象人数を越えることはない。仮に越えた場合、一部例外を除き発動者は死亡する。