第一章
規格外
ー前書きー

 今回はちょっと執筆の仕方変えてます。心の声と三人称が交じるので。

ーーーーー

「敵対しましたね。 では別れて...電光石火っ!」

 ...やっぱり、敵に出くわすのは避けられないね。それにしてもフカマルね...なぜこんな所に...?

 疑問を浮かべながらもフォルは電光石火を使ってスピードを上げつつ、麻痺狙いで弱くて長めな電撃を深まるに対して放つ。
「...っ!? ぐうぅぅ......」

 ...よし、麻痺した。あとはルナさんに任せても問題ないかな。

「ルナさん頼みましたっ!」
「ええっ! シャドーボールっ!!」
 ルナの放った技は少しカーブが掛かりながらフカマルへと直撃して小さな爆発が起こる。倒れたかは確認出来ないけど、多分倒せているでしょと思いながらフォルはルナのところへとトコトコと近寄る。





 だが、
「フォルちゃん避けてっ!!」
 ルナの声に咄嗟に上へ飛び退くと、まさに今自分がいた場所にフカマルの姿が...そして、直ぐに次の攻撃を出来るような姿でこちらを睨らんだ。

 な、何こいつやけに強い!?しかも、殆ど傷が付いてない!!?
 ...ってやばいっ!!?

 体当たりに対して咄嗟に身体を180度ひねってフカマルの攻撃を紙一重で避け、着地してからバク転でルナの横へと戻る。着地の時に間に合わないようにその行動を取ったが、やはり少し間に合わなかったのか、尻尾に対してヒリヒリとした痛みがあった。
「コ、ココって比較的優しい敵が出るダンジョンよね...? なんかフカマル強い気がするんだけど...」
「ちょっと規格外の敵みたいですね...危険となったら最悪撤退したほうが良さげひゃっん!?」
「きゃあっ!?」
 再びの突進にまたまたギリギリで二人は飛び退いて避ける。まだ分からないが、どうやらこのフカマルはロケットの如くに突進して攻撃がメインらしい。そんなことよりも恐怖なのはフカマルの着地地点である。
 何故かって、頭の形の通りに地面が埋まっているからである。つまり直撃をしたらしい怪我じゃ済まないという事...
「いてて...ホントになのよアンタはっ!? そっちがその気なら...ショックテイルっ!!」
 しゃがみ込んで、フォルは一気にフカマルに対して急接近してそのままの速度でアイアンテールを打ち込む。衝撃でフカマルは五メートル以上軽々とふっとばされ砂煙が舞い、フォル自身も地面を転がるが受け身を取って直ぐに立ち上がる。
「はぁ...はぁ......いっ!?」

 ちょっとそんなの有りっ!?今確実にヒットしてるはずなのにっ!!?

「りゅ、流星群っ!!? サイコキネシスっ!!」
 砂煙が晴れたあとに映ったフカマルの姿は口に、エネルギーを溜めて発射したとほぼ同時だった。打ち出された赤いエネルギーはある程度上空に打ち上げられた後に、まるで花火のように開いて付近に五十センチ程の岩石の塊を二十個以上を降らせ始めた。しかもそれを連発して絶え間なくランダムに落下して、岩石の上に岩石が落ちるとちょっとした爆発が起きて、少し毛並みが焦げたような匂いが鼻の奥を突く。
「ル、ルナさん撤退しましょう!!」
「私も今それを思ったところ!! フォルちゃん起動お願い!!」

 こんなの居たんじゃ捜索どころじゃないっ!!
 確かやり方は、上にバッチを向けるんだったはずっ!!

「行くよルナさんっ!!」
「ええっ!! ひゃっ!?」
 ちょっと強引に抱き着いて、身体が空中に投げ出されながらフォルはバッチを上に向けててレポートさせる。そして強い歪みと浮遊感を感じたあと、直ぐにそれが無くなり、赤いレンガで整地された地面に二人の身体は叩き付けられた。
「...いてててて......ルナさん大丈夫...ですか...?」
「ええ...私は無事よ...。 ふう、全くアイツは...何だったのかしらね......」
「...分からないけど、あそこに居るべきレベルじゃない事は確か...かと。取り敢えずリーフさんとスウさんに報告しに行きましょう。 あと、この依頼についてはどうすれば良いかを」
「そうね。それじゃ、行きましょ」
 双方の考えが一致した事を確認して二人はギルドの方へと走り出す。そして、入り口の扉を開けて中へと入るのであった...

ー後書きー

 ポケファンに続いて連続更新っと。今回はトラブル回?と一応戦闘描写入れました。なんか行けたような気がする。
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ティア ( 2016/03/17(木) 23:21 )