ポケットモンスターズファンタジー 彼女の願いと一つの宝石











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Chapter 04
接触 - 序編
ー前書きー

 今日は予定が急遽キャンセルなって、時間が取れたので更新しておきます。またコーヒーブレイク3の通り、データも纏めに入っています。流石に進行フローチャートまでは出せませんが、この先に「あ、もう駄目だこれ」になったら出します。つまり、それが本当の最後です。

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Side ???


「...やはり、中々に飲み込みが早いのぉ?」
「.........」
「いやはや、やはりこの者を引き込んだのは正解だったの。確かにアーシアを助けるには協力が必要なのは確かじゃ。それ以外にも難病を少しでも解決する為に、そなたの力を貸してほしかったんじゃ」
「.........」
「まあ、無口なのがデメリットと言ったところかの。メリットと言ったら黙々とやってくれる所じゃが...休まんでいいのか?」
「.........無問題」
「ほう、ならいいのじゃが...少しは休むんじゃぞ?」
「.........」
「まぁいいわい。じゃが...お主は完全に記憶を無くしておらんぞ。寧ろ、演じてくれて恩に着るまで言っておく。それに、アヤツには少しお灸を据えた方が良いのじゃ。ほれと後で一人、正規ルートで呼び出してる奴が居るから、協力するんじゃぞ」

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Side フィリア


「ここも外れ。にしてもここは本当に広いわね...流石諸島最大級ってのは伊達じゃないわ」

 セントラル病院。まあ利便上ナルト病院は北館、東館、南館、西館、中央館の五つの練で別れてる。北館は入院患者の練だし東館も同じだけど、東館には小さい子達や集中治療・特別患者が入ってる。南館はエントランスで個々から各錬に行く事が出来る連絡通路と、生活上必要な外科、内科、眼科、皮膚科、耳鼻科まで一括で入ってて、それにプラスして"旅館"も入ってる。西館は基本的に患者のカルテとか治療するところ。北館は大掛かりな検査とかするところで、ここの事は知らない。最後に中央館はファミリールームとか談話室とか、患者と患者の交流をするのを目的とした部屋や、患者と家族との話せるホームルームがあって、ライトとシルク、ザルーアさんが話したのもココ。そしてアーシアちゃんとレイエルちゃん、モルク君、ライトが初めてあったのもココのカウセリングルームだったと聞いてる。
 .........あれ。確か部屋番号は何番だって言ってたっけ...なにかアタシ、見落としてる気がする!

 アタシは怒られない程度に駆け足で西館から伸びる中央館への連絡通路を移動して、中央館の空洞の場所に入る。そしてフロア数と部屋数を記してある案内看板に立つ。少し息が荒れて、先に居た人を軽く驚かせてしまったけれど、アタシは気にせず確認する。そしてアタシは気が付いた。寧ろ何故気が付けなかったのかと。
 いや、考えてみれば見せてもらったのは部屋に入るところから、会話終わりの部分だけ。どこから入って、どこに向い、どこに帰ったか、そのところを見てない。それに案内看板には、カメラに記された404号室なんて無かった。そのこと以前に四階すら無いのだから。

「取り敢えず、電話しなきゃ.........リーフ!」
『わわっ!? フィ、フィリアさんどうしました? 今なら、エンコード出力中で、もう少しで終わりそうですけど...』
「リーフ、今すぐシルクがエントランスからカウセリングルームに入るまでの映像を送って頂戴。それか経路図を」
『ちょ、ちょっと待ってて下さい。経路図の方が良いです?』
「ええ、出来るならば」
『リーフ、お待ちを。エンコード共に録画から割り出した経路図を割り出し.........経路構築完了、バーチャルマップに書き出し中.........書き出し終了、対象者フィリアに転送.........完了』
「ん、来たわね。それにしても高負荷で口調がロボみたいになるのは早く改善させなきゃ駄目ね。まぁそれはともかく...えーと?」

 シャインから送られたバーチャルマップを目の前に展開して、南口エントランスからカウセリングルームまでの経路を表示する。

『ど、どうです?』
「...ビンゴよ。どうやらその部屋は...ちょっと待って、場所を変える。その間にウォルタ君に通話を繋いで、ついでに中央館に来てとも」
『わ、分かりました』

 周りからの視線と、どうやら雰囲気とウォルタ君の名前で私の事に気が付いたらしく、噂超えがチラチラ耳に入ってきた。その事に少し慌てて適当に開いてる部屋の使用権限を取ると、逃げるように中に入った。その間にウォルタ君が通話に参加して、向かいますねと返答...ふう、危なかった。まあ出る時に言われるかもしれないけれど、それはどうにか...あー、ウォルタ君は大丈夫かしら。

「ウォルタ君、中央館に来たら106に入ってきて」
『了解だよ。なにか分かった感じ?』
「ええ、そんな感じ。もしかしたら話しかけられるかもしれないけど、気にせず入ってって」
『うん? 分かったよ。気にせず106に入れば良いんだね?』
「そうよ。待ってるわ」

 そう言いながら、アタシはバーチャルマップを開き直して、経路を再度確認をする。するとやはり、カウセリングルームまでは来てるけれど違う部屋、101号室に入ってから行き先が消えて、急に404号室に居る事になってる。しかも場所は特定出来ない...でも101号室に何かしらのからくりがあるのは容易に理解出来た。

「おまたせ。なんかチラチラ見られたけど...なんだったんだろう?」
「あー、どうやらアタシ達がDM事件の関係者って気が付かれたらしいのよね...」
「...なるほどね。つまり有名人が居るよ、みたいな騒ぎになってるって訳だね? それって、大丈夫なのかな...」
「早めに終わらせるか、時間を置かなきゃかしらね。ごめんなさいウォルタ君、アタシがやらかして気が付かれちゃった」
「えっ? 別に謝ることは無いよ? それはともかく、映し出してるコレって...何かの経路図みたいだけど、もしかしてシルク?」
「察しが早くて助かるわ。そう、まさにシルクがエントランスからカウセリングルームに向かうまでのルート。ルート上ではカウセリングルーム、この中央館に来ているのだけれど、どうやら101号室にカラクリがあるようで、そこから存在しない404号室に行ったみたい。って、あれ? リーフは居る?」
『...えっ、あっはい! コチラでもルート経路を確認して、疑問に思ったのでナルト大病院の初期建設予定図、増築予定図など、構造に関する資料を捜索してました。その結果、どうやらナルト大病院には設計図には組み込まれていない地下が存在しているらしく、それが中央館と東館にや北館にも存在してそうです』
「やっぱり...地下に駐車場や専用テレポートターミナルがあるから、何かしらあるとは思ってたけど、まぁあるわよねぇ...隠しエレベーターまであるくらいだし」
「隠しエレベーター? そんなのもあるの?」
「そうよ、実際にアタシが使ったのよ。まあ置いておいて、地下に潜入する方法はある? たぶんカウセリングルームの101号室以外に入る方法がある筈よ」
『そういうと思いまして、既にスキャニングを開始してます。もし出来そうならば権限を使って潜入可能かと。因みに101号室は現在使っていなかったので、現在使用中ロックを掛けておきました』
「ありがと、なら移動ね」
『はい。手を掛けたらコチラでロック解除しますので』
「あはは...改めて思うと凄いよ...」

 確かに、普通じゃこんな事は出来ないわよね。ぶっちゃけやってる事、管理外の他システム遠隔操作なんて逮捕案件だけど。さて、外の様子は...あれ、問題は無さそうね。なら今のうちに101号室に移動してと。

『ロック解除します。同時に使っていた106号室を使用可能に戻しました』
「ありがとリーフ。さてと...まずはスキャニングね」
「僕もやりますか?」
「ん、ありがたいけどウォルタ君のはZギアだからスキャン機能はロックされてるわ。けど、一応組み込んではあったりするから...ちょっと手を出して、ディスプレイを映し出してくれる?」
「う、うん...こうですか?」
「そうそう。えーと、確か.........あった」

 ウォルタ君に出力貰った画面を操作して、メンテナンス用のコンソールを叩き起こす。叩き起こした後にホログラムのキーボードを叩いて、コマンドを入力する。その間ずっと、ホログラムディスプレイを見るウォルタ君の顔が悩み難しい顔をしてたけど、アタシはそのまま入力して行って、スキャン機能のロックを解除する。一応保険でウォルタ君のZギアがサービスエリア外の時に、指定したギア同士だけ通話などのやり取りが出来る機能もアンロックしておいた。これに関しては後で説明でも入れておかなきなきゃね。

「出来たわ。じゃあアプリ一覧からスキャンを実行して頂戴。アタシはコッチをスキャンするから」
「えーと、コレだね.........おぉっ?」
「...んー、コッチは反応無しか。ウォルタ君の方はど...って、バッチリ空洞が写ってるわね。この感じだと、この下に...あった。それでこれを開けると...ビンゴ、と」

 ウォルタ君の端末を覗き込んで空間があることを把握して、そこにあった掛け軸のある小上がりを少し持ち上げながら引っ張る。すると階段...と言うより、梯子に近い急階段が現れた。思えば、ココの部屋は監視カメラ無いのね。

「なんか、凄いアナログな感じの隠し方だね...」
「逆にデジタル化してると突破は簡単なのよね。システムが硬ければ硬いほど、それほど連携性が強いって事だから、入り込めちゃえばコッチの物よ。さてと、行きますか。懐中電灯アプリは起動しておいて...うわ、だいぶ深そうね。急でもあるから滑り落ちないように注意してよ?」

 足元をライトで照らしながら、ゆっくりと後ろ足から降りていく。ウォルタ君もアタシが少し降りてから続いて降りていくけど、なんか足がギリギリって感じですごく怖いわね...。まあ、もう床は照らされてるから最悪落ちてきたら受け止めれば良さげね。

「.........よいしょっと、ココが建設予定図に無かった地下エリアか。見た目は廊下と変わらないけど、なんかジメジメしてる」
『し...どは67...ント、かなり...温多湿...なってる...です』
「ん? リーフ、ノイズが凄い事になって、顔は見えないわ。ギリギリ音声把握は出来るけれど、これ以上悪化したら無理よ?」
『え...ん.........とは...』
「あー、仕方ないわね。ブーストを掛けるから、リーフ注意してて」
『...い。おね.........す』

 管理者メニューの中から"ネットワークバースト"を選択して、アタシが持つZギアAMのネットワーク機能を増強する。使用するとかなりのバッテリーを減らす事になるけれど、最悪五時間くらいは連続稼働しっぱなしする事が出来る。カスタマーサービス回線を使う事も考えたけれど、流石に駄目な気がしてやめておいた。
 因みにカスタマーサービス回線ならギアのサービスエリア外でも使用できる専用回線だけど、主に故障や緊急に使うものだから、アタシのプライドがなんだか許さなかった。

「さて、コレでどうかしら?」
『...テストテスト、聞こえますか?』
「ええ、バッチリと。だけどビデオ通話は切るわよ。ウォルタ君は通話切断して」
「分かった」
「ありがと。さてと...早速に動きますか。どうやら進路は一つだけみたいだし、もし分かれ道したら目印を付ければ」
『...お待ちを。地下マップと想定されるデータを確保。転送中...成功』
「ありがとシャイン君。えーと、今はアタシ達ココに居るのね。それでこのまま道なりに歩けば東館の地下に繋がって、北館は...なにこれ、ホールみたいになってる?」
『補足。北館に映し出されている大型エリアは、動ける人向けのアリーナ並びに、運動やリハビリをするパブリックスペースと想定。直近記録にて防災グッズが.........システム負荷状況回復。通常言語データベースの使用を開始します』
「ん、どうやら終わったようね。それで、直近記録がどうなのシャイン君」
『は、はい。どうやら最近に防災グッズの搬入があったらしくて、何かあったとき用に蓄えているみたい。昔はそんな事は無かったみたいだけど、やっぱりDM事件の一件で、備えとして用意し、住民も備えをしているとデータがあります』
「まあ、あんな急激な気候変化とか起こされちゃ、保険は何かしらしておくわ...よ?」
「ん、フィリアさんどうしました?」
「...生命体反応が二つ、だけど何なのかは特定が出来ないわ。両方ともギアは付けてないようだし、用心に越した事は無いわ」
「そうだね...この場所を隠してるくらいだし」
『あのー...この場で報告すべきじゃないかなとは思ったのですけど、映像の解析が終了して、結果を伝えたいなぁって...』
「あ、すっかり忘れてた。良いわよ」
『は、はい。では単刀直入に言うけど...シルクさんにマスターが薬品を注射した感じだった。ただ、その薬を渡したのはザルーアさん...で、マスターは躊躇している様子が見えた』
「...リーフ、即刻にザルーアを調べ上げて。この先はアタシとウォルタ君で行くわ。それと一応、姿を変えてもらっててもいいかしら」
「う、うん」

 アタシは静かに言って、深く呼吸をする。まさかザルーアさんが黒幕...と考えたくないけど、コレじゃそうしか思えない。それに今見つけた反応だって、強くも弱くもない。それにシルクだとしたらギアは外さない筈だし、仮に外されたとしてもシルクの反応パターンを見れば分かる。このパターンはシルクじゃない。
 そう思いながら、アタシは忍び足で反応がある部屋に近づいて行き、ドアの目の前に立つ。対象は大きな動きはしてない。ただ、部屋はほんのりと明るい感じで、明らかに電気を付けて何かしているわけじゃない。不安と未知の恐怖と葛藤しながら、アタシはドアをゆっくりと押し開いた。



 だけど、ドアを開けたあたしに飛び込んできたのは...


「...ん? フィリアさんやんか」
「え...リ、リアン?」

 ギアの会議前に出会った、シルクそっくりなリアン。そして同種族のエーフィが並ぶという異質な光景だった。

■筆者メッセージ
2018/04/09 - タイトル名変更
ティア ( 2018/04/03(火) 17:50 )