ポケットモンスターズファンタジー 彼女の願いと一つの宝石











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Chapter 04
Side ホノン

「ししょー? あれ、ししょー?」
「...んぁ? なんだ、呼んだか?」
「も、もしかして...寝てました?」
「...そのようだな。ちょっと昨日はやることがドバっと来てな、それを夜中までやって遅く寝たせいか、寝足りなくてな...っで、どうしたホノン?」
「えーと、ライトさんから今日の四時辺りに来て欲しいって、連絡が入ってて。もしかしたらししょーには来てないかもって思って」
「連絡? ...確かに来てないな。重要そうなら行きたいところだが、たぶんフィリアが居るだろうしな...すまんが、内容を覚えるか録音して教えてくれるか?」
「そう言うと思って、ルーターの近くで録音アプリをインストールしました! けど、一時間くらいしか録音が出来ないから、長話されると...」
「そこは要点だけ言ってくれれば良いぞ。それで...二人はどうする訳だ?」
「二人は呼ばれてないから私だけ...かな。説明して、行っておいでとは言われたけど」
「なる程な。じゃあ後は時間外外出届けを申告するだけって訳だ。そんなもの書かなくても答えはOKだが、どうせなら久しぶりにアイツらと一日程は過ごしてきてもいいぞ? まあそうするなら二人にも伝えて休暇を平等に与えるがな。ともかく、事は了解した。セネルには俺から説明を入れておくから、行って来い」
「ありがとう御座います! では行ってきまーす!」
「おう、頼んだぞ」

 少し手間が掛かるかなって思ったけれど、案外さっくりと通ちゃった。普通の申請なら副親方のハンコ、親方のハンコが揃っている状態で、適正理由を添えてギルド上層部の承認が無いと駄目だから、事の三日前までに申請をしないといけない。一応は事後報告書で時間外外出届けをパス出来る事もあるらしいけど、何をしていたかをキメ細かく書かないといけない面倒臭さ。今までならそんなの必要が無かったのにDM事件終結後に仕組みがガラッと変わって厳しくなった。中には辞めさせられたチームが結構に居るらしくて、私が居るギルドもニチームがギルド上層部から解雇届が届いて辞めさせられていた。理由としては適正不足や活動時間不足、所属してからの日数を計算に入れた依頼消化不足、コレは二日に一回でもクリアすれば一応だけどボーダーラインをクリアするってししょーが言ってた。それを聞いた親方は怒ってたけど...どうやら、所属チーム数によって、これも合計依頼消化数が下回ると、最悪はギルド解体が審議されるらしい。
 確かにギルドを維持し、依頼を回しているのはギルド上層部だし、特に困らず衣食住が出来ているわけだし、依頼のクリアで報酬金も貰ってる。何割かカットされる件に関して、そこはしょうがないと思ってるけれど、やっぱりカット率が高い時はムッとする。

 取り敢えず、その事はともかく...今から約五時間後くらいあるのね。ちょっと焦った感じの声に疑問を感じたけど、それは行けば分かるはず。
 さてと...取り敢えず向かう手段は電車かな。テレポートはお金が掛かりすぎるし。そうだ、序にセントラルパークでししょーやみんなにお土産を買って行こうかな。日頃いろいろお世話になってるしね。そこそこ高いのは買えないけど...

「あれ、ホノンちゃんココで何してるのよ?」
「セ、セネルさん!? あれ、今日は親方会議でナルトシティに向かってたのでは?」
「いや、あるのはまだ五時間後よ。さっき時間を午後の四時に変更するって速達があったのよ。だから戻ってきてみたら」
「えっ、セネルさんも同じ時間? え、一体どういう...」
「...やっぱりセネルの声か、随分と終わるの早かったな。一時間も掛かってないんじゃないか?」
「リファル、居たのね。いや、時間が変わって五時間後に変わったのよ」
「居たのって、それはお前が...って、今何時間後って言った?」
「五時間後よ」
「...ほう、なる程な」
「...なによ?」
「いや、丁度いまにホノンが時間外外出届けの話を聞いてな。どうやらライトからの呼び出しらしい。っで、時間も一緒な訳だ。どうせだから一緒に行ってくればどうだ?」
「え? ホノンちゃんも?」
「私はどちらでも良いですが...場所は違うのでは?」
「言ってみろ」
「えっ、あー、えっーと...ライトさんの家ですけど...」
「うそ...一緒の場所じゃない。親方会議にしては疑問を抱く場所だったけれど、コレは何かありそうね」

 セネルさんも同じ?
 一体どういう事?

「まあ、アイツがやりそうなやり方だな。それだけ外部に情報が漏れる事を避けたいのだろう。つまりかなりの重大発表がされると覚悟した方がいい。その感じだと連絡も通話だろ?」
「ええ、そうだったわ...。考えてみればライトはギルド協会副CEOでお仲間のグレイシア、フィリアはZギア開発副CEOだったわね。あれ、そう思えば双方のCEOって...誰?」

ーーーーー
Side シルク


「ざっとこんな感じ...です。た、楽しめました?」
「ええ。まさかこんなに色々あるだなんて思ってなかったわ。案内ありがとうヨーテルちゃん」
「僕も楽しかったよー」
「時間も良い感じだし、ヨーテルちゃん改めて見直しちゃったっ!」
「よ、喜んで頂けて何より...です///」

 私達がお礼を言うと、ちょっと俯きながらも返してくれる。それに本人は照れているを隠そうとしているみたいだけれど、顔は赤くなってるし尻尾の炎は強くなってるしで、全く隠しきれてないところが可愛いく思える。褒め慣れてないのはヒトカゲの頃から変わらないのね...。
 ともかく私達はヨーテルちゃんに案内されながら、色々なお店を見て、買って、眺めて、小腹を満たして、楽しんだ。だいぶ羽根を伸ばせたような気がして、やっぱり息抜きって大事な事なんだって、改めて分からされた気がするわね。

「ヨーテルちゃんってホントに褒め慣れてないね。そこがまた可愛い気がするナノ」
「ス、スイレンさんっ!/// うぅ...///」
「ほーら、からかうの駄目よスイレンちゃん」
「はーい...」
「まあ、やり取りを見てる分には...げほん、確か目的地はライトの家だったよね。そろそろ向かおうよ。近いと言っても気が付いたら時間を過ぎてたなんてありえることなんだからねー?」
「そう、ね。にしてもお土産と言いながらソコソコ買っちゃったわね...」
「いいんじゃないかな? アタシは多い方が色々と食べ比べが出来て良い感じナノ!」
「一理ありますね。でもコレじゃお茶会に行くような感じになっちゃってるけどね...」
「...やはり少し奮発しすぎましたね。どう...します?」
「このままで良いと思うわよ。無理そうなら持ち帰ればいい話だし」
「だねー」
「案外、残らなかったりして? それに、食いしん坊ちゃんが食べちゃうかもナノ」
「私を見ながら言わないで下さいスイレンちゃん! 甘いものが好きなのは否定しないですけど、そこまで食い意地が張ってる訳じゃないもん...」
「スイレンちゃん? 弄るの楽しいと思うけど、本人はちっとも楽しくないから、辞めよって今言ったばかりよね? まあ、ともかく...ライトさんの家どのあたりだったかしら。ナルトシティの北東部だったのは覚えてるのだけど、詳しい場所を忘れちゃったのよね...」
「そう思えば、私は行ったことすらないですね...どうしましょう?」
「うーん、じゃあ僕が空から探すよ。確か森の近くにポツンと一軒だけあった筈だし、すぐ分かると思うから」
「でもウォルタ君、ココじゃ姿を変えると不味いと思うわよ?」
「そうだね...とりあえず分かってる北方向の出口から出よっか。駅の終点も北口にあるし、もしかしたら同じように向かう人がいるかも知れないしねー?」
「だとしたら付いてるって感じナノ。でも集合時間は同じだからありえるかも?」

 確かにスイレンちゃんの言う通り、同じように向かう人と出会うかもしれないわね。ポートタウンから向かったのは私とウォルタ君にレイエルとモルク君で、ナルトシティのお隣街のエルドシティからはホノンちゃんの筈。レイエルとモルク君は依頼が終わった後に向かうと言ってたから期待薄として、会えるとしたらホノンちゃん...かしらね。
 そんな事を考えながら私達はセントラルパークの北口を出て、ナルトシティのギルドがある北部をそのまま目指して、ウォルタ君の変身が見られても問題ないところまで移動する。ナルトシティのギルドは囲いで一応エリア分けされていて、ギルドに関係する者や関係者しか出入りが不可能になっている。逆にその中ならウォルタ君の事を知ってる人だけしかいないから無問題ってわけ。
 それにそのエリア、ギルドエリアは東西南北どの方向からでも出入りが出来るから、困るってことも無い。

「...ふう、お待たせしましたー。変身ついでに高高度まで飛び上がって確認してきましたけど、東側に見覚えがある...と言いますか、明らかに大きな電波塔が真横にある家があったから、そこですね」
「ありがとうウォルタ君。じゃあ案内頼んでも良いかしら?」
「お任せ下さー...あれ、あそこ歩いてるのってリンネさんじゃない? ナルトギルドの親方の...」
「あ、ホントね。リンネさーん!」
「...ん? あら、皆さんお揃いで。皆さんもライトさんの家に?」
「えっ、皆さんもって親方様もでしょうか? あ、初めまして。私はリザードのヨーテルと申します」
「ええ、初めましてヨーテルさん。えっと、驚きから見ると知らなかった...感じでしょうか?」
「そうね。初めは私達しか呼ばれてないと思っていたし、私達の親方達からは何も聞かなかったわ」
「うん、全く聞かなかったよ。もしそうなら何か一言入れそうだしねー」
「私とヨーテルちゃんは話があるからとだけ」
「はい。今日の午後四時頃にお話があるので僕の家に来て、と」
「...なるほど。実は元々午後二時に親方会議をする予定だったの。そうしたらいきなり速達で二時間後に伸ばすってメールが来たの」
「そうだったのね。っとなると、ついでだから纏めて終わらせようっていう考えね。ライトさんはギルド協会副CEO...って、あれ?」
「ん、どうしたのシルク?」
「いや...そう思えば、フィリアはZギア開発副CEOよね? そしてライトさんはギルド協会副CEO...双方のCEOって誰かしらって.........」


ティア ( 2018/02/22(木) 17:59 )