ポケットモンスターズファンタジー 彼女の願いと一つの宝石
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Chapter 04±01
Unknown05C
かなりお久しぶりでございます。ティアです。
更新日時がかなり開いてしまい、申し訳ございませんでした。

無理しない程度に更新を続けて行きますので、応援よろしくお願い致します。


ーーーーー
Side フラン


 ...弱気になってた。私は強くなるって決めてたのに。



 確かに今の自分は弱い。弱いけれど、心は強く持てる。



 アーシアだって、最初は何も技が使えなかったって、昨日のお風呂で聞いた。だけど、今は問題なく使う事が出来てる。 



 この世界の人じゃなかったのに覚えて、使えるようになったかなんて関係ない。誰かを守りたい、強くなりたい、そんな気持ちが大事だって言ってた事、今なら分かる気がする。



 ...私は弱くない。ミウに貰った力も、私の心が弱いから使えてないだけの筈。



 自分を強く持って、初めての敵と戦った時を思い出す。走り回ったときに使った技、身体が軽くなったような感覚で走り回れるあの技を.........



「それじゃ...ココ出て二人を探す」



 大きく息を吸って、使えた時のイメージを増やしていく。身体がどんどん軽くなるけど、足に力が増えていく感覚...そう、コレが。

「えっ.........それはまさか... で、でもミウちゃんの加護は...」
「ん。アーシアが最初に技を使えた時のやり方を教えてもらった」

 私を見て、ウィアが目を丸くしてたから使えてるんだと思う。じゃあ...初めて戦ったときと気持ちを…強く持てば、ミウの力が無くても使える?
 そんな事を思ってるとウィアが世界の法則がとか考え込んでたけど、何を言っているか全く分からなかった。

「...うん、じゃあフランさん。使える事は分かりました。ですが過信せずに、ミウちゃん達と合流します。走る準備は問題ないですか?」
「バッチリ」
「そのようで。なら...行きますよ? 電光石火!」
「んっ!」

 ウィアが飛び出して、その後ろを私は追いかける。当然周りにいた敵が気が付いて追いかけたり、技を使ってくるけど、変な方向に飛んで危ないのはそんなに無かった。
 けれどたまに避けないと当たりそうなのとか、近付いてくるのは避けないと怪我す...

『ぐあっあああ!!』
「ふぇっ!? ま、守るっ!」
「...んっ!」

 広い場所から狭いところに入る直前、ウィアに茶色いレンガみたいな敵が突っ込んできた。それにいち早く気が付いたウィアは緑色の守りを使うと、その敵が跳ね返されてた。そして私は空中で身動きない敵に両足で蹴っ飛ばしたけど、少ししてからウィアの守りが爆発するように砕けた。
 何があったのか分からないまま振り向くと、フラフラなウィアと手が変な方向に曲がって倒れてる敵が二体...何があったのかすぐに分かった。

「くっ...!? …あた、まが.........」
『『『がぁぁぁぁあああああっっっ!!!!』』』
「っ!? ウィア!」

 何かよく分からない、ただ何かが走り寄って来る。だけど分かる事はある...これはマズイ。数えるだけでも10は超えてる...逃げないと。でも、どうやって...?

 通り抜けようとした細い道には敵が。そして私達を囲むように走り寄って来る敵...頭を抱えて苦しんでるウィア...。

『『『ぐがぁあああぁぁぁぁあ...』』』
「ひっ!」

 そんな事を考えてたらジリジリと歩き詰め寄られ、私は怖くてウィアを強く抱いた。少し落ち着く事が出来たけど、もうコレは逃げられないかもしれない...。

 何かをして時間を稼ぐ?
 いや、私だけでどうにかなるとは思えない...

 ウィアを背負って無理やり逃げる?
 だめ、追いつかれるとウィアが危ない。しかも敵の壁を通り抜けられるわけ無い...

『ぐぅぅぅうぅぅぅぅぅ...』
「こ、来ないで.........来ないで!!」

 これ以上に無いくらいウィアを強く抱いて、私は怖くて目を瞑りながら叫んだ。もう助からない...あの時はどうにかなったけど、もう二回目なんて...。

 ...っ!? 近くに居る! 何処に居るか分からないけど、ミウが近くに居る気がする!
 声は全く聞こえないけれど、何処かに居る!

 そんな気がして喉が痛くなる程にミウの名前を叫んだ。生きる事が出来るなら...何よりも助かるなら...そんな色んな気持ちを込めて声を出した。その瞬間だった。
 何だか上から強い気配がして見上げてみると...
 
「...アイアンテール! スピード...スター!!」
「...神速! ...エレキボール連射っ!」

 上から二つの影が私達のところに落ちながら、周りの敵を一瞬で倒してった。何があったか分からなかったけど、私とウィアを守るように立つ二人を見て驚いた。
 まさか、こんなに早く二人と会えるなんて思って無かった!

「ミウ! アーシア!」

ーーーーー
Side アーシア


 間一髪でミウさんのテレポートでフランちゃん達の上空で現れると、アイアンテールで固くなった尻尾を敵に叩き付けた。その反動で飛び上がった私は、広範囲に攻撃をばら撒く。それに合わせてミウさんが小さなエレキボールをばら撒いて、追撃してくれた。
 お陰で数を減らす事が出来たけど、まだ敵が残ってる。だけど、目的は倒す事じゃなくて脱出。だから着地後、ウィアさん達の真横に立つと...

「ミウさん! 脱出準備を!」
「...待って! コレは片付けないとマズイ!」
「は、話が違うじゃな...ま、守るぅ!? がぁっ!?」

パキャッン!!!

 未だに戦ってるミウさんを見て、私は声を上げた。だけど攻撃の手を緩めるどころか、テレポートが出来ないとまで言われてしまった。たぶん、今攻撃をしている敵を倒せば出来ると思った私は、走って前に出た。その刹那、横からの殺意を感じて咄嗟にバリアを貼った。
 だけどバリアは一瞬で破壊されて、相殺が出来なかった勢いと衝撃で、私はかなりの速度でふっ飛ばされた。つまり今の攻撃は物理攻撃...こんなの守り続けてたら身体が持たない。何とか混乱状態になら無かった事に今回は幸いしたけど、今ので体力をごっそり持って行かれた...

「アーシア!」
「アーシアちゃん! 今から行...くぅっ!?」
「ミウ!」

 今にも泣き出しそうな、凄い心配した顔でフランちゃんが見てくる。そんな中、私がふっ飛ばされるのを見たミウさんが慌てて私に近寄ろうとした。けど遠距離攻撃が飛んできて、咄嗟に守るで苦しげにガードしていた。けれど威力が高いせいで、緑のバリアごと後ろに押されて耐えていた。しかもそのバリアは砕け散るまでは行かないけど、もう一度同じ攻撃を受けたら容易く砕け散る程にヒビが入っていた。
 私みたいな近接攻撃で押されるならまだ分かる。けど相手が放ったのは単発の特殊技...それなのに後退りされる程の威力。コレは散らばると駄目...各個撃破させる...

「でっ、電光石火! ...私は大丈夫ですっ! あの...この敵は倒さないと...行けないんですよね?」
「...ええ。コイツら、戦いながら裏でテレポートを発動準備してたら、目の色が変わったわ。たぶん、一緒に飛ばされて何かするつもりよ」
「...なら、人手が入りますね。怖いですが、戦います!」
「こんなの、町になんか入れない! 全部倒す!」

 全身に疼く痛みに耐えながら、私はとんぼ返りする様に三人のところに戻った。何とかごまかしてるけれど視界がくらくらする...ここは月の光で回復を...。

「...先程に減らせたのは10ちょっと。あんまり体力が無いのが幸いですが、威力は一溜りもないのが辛いですね」
「そうね。私の加護を使って一時凌ぎは出来るか...神速! 波動弾連射!」
「ス、スピードスター!」
「でっ、電磁波! ...カミナリ! ...エレキネット!」
「んっ!」

 私は回復を入れながらミウさんに話していると、また敵が突っ込んできた。ミウが神速で敵の間合いギリギリに高速移動すると、下がりながら数発の波動弾を敵に直撃させた。その後は直撃で動きが止まった複数の敵に対し、私はスピードスターをバラ撒く。その中で当たらなかった敵が近寄ってきたけれど、ウィアさんが的確に電磁波を当てて怯ませてくれた。
 しかもカミナリを落として攻撃後に、抑え込めなかった敵にエレキネットで止めてくれた。そして動きが鈍った敵にフランちゃんは一気に駆け込むと、そのまま両手を叩き落とすようにして攻撃を与えた。たぶん、あの技は"ブレイククロー"だと思うけど...相手に突っ込むような速度で使うような技だったっけ?

『がぁっあああああっあああ!!』
「ああもう! 変身! ボーンクラはうっ!!?」
「ミウ! あっ...つぅ!!」
「フランちゃん!? で、電光石火! クイックインパクト!」

 落ち着く間もなく、次の敵が突っ込んでくる。それを見つけたミウさんがルカリオに変身し、青くて骨の形をしたヌンチャクのような物を敵に振りかぶって敵に当てた。けど、痛む声が聞こえたのはミウさん...え、いったい何が......。
 その声を聞いたフランちゃんがミウさんに電光石火のまま近付こうとしたけど、技が突然切れて転んでしまった。その声と音に反応して、私やミウさんに攻撃をした敵の視線が一気にフランちゃんに集まり、一人はもう走り出してる...やばい。私は距離を一気に詰めると、電光石火を発動状態のままアイアンテールをその敵に叩き付けた。
 かなりシビアな命中だったけど、フランちゃんへの突進はなんとか回避が出来た。その代わりに私にヘイトが集まったけど、このままフランちゃんにヘイトが集まるよりはマシ...。それよりミウさんが心配だった。
 今は自己再生を使って回復をしてるみたいだけど、あの状態じゃ意識がふらついてる筈。変身もミュウに戻っていて、痛恨の一撃なのは目に見えて分かった。幸いにもヘイトが私になって、私以外にヘイトが向かなくなったけど、これはこれでかなり辛い...

 突進してくる敵や放たれた特殊技を縫うように、ジャンプしたり、電光石火で切り抜けたり、時にはアイアンテールで敵や特殊技を攻撃したり防ぎ続けないといけない。時よりウィアさんがエレキネットで動きを止めてくれるけど、今更ながらエレキネットって確か全体攻撃だったような...

「アーシアさんっ!! エレキネット!」
「っ!? ...あれ.........なら、てぇい!!」

 危ない危ない。ウィアさんが大声で私のことを呼んでくれなきゃ、敵から突進を貰うところだった...。しかもその突進してきた敵をエレキネットで動きを止めてくれて、その敵に対してアイアンテールを振り下ろす事ができた。
 だけど...全力で振り下ろせてないと思う。しかも予定ではクイックインパクトを出すつもりだったけど、電光石火の発動が出来なくて、ただのアイアンテールになった。やっぱりさっきのバリア破裂のダメージは、気が付いてないだけでかなり甚大なダメージがあったみたい...

「はぁ...はぁ.........ウィアさん、助かりました...」
「...アーシアさん、そろそろ限界なのでは...? さっきのダメージもありますし...」
「...月の光.........。ううぅ、確かにそろそろ限界ですね...。 ですが、ミウさんが回復しないと.........」
「...ギアが生きていれば、私が...余計な事をしたばっかりに.........」
「ウィアさんのせいじゃないです! もともと私達の合意の上だったので守っ...くぅっ!!」
「ア、アーシアさん...」

 ...危ない、攻撃が当たる瞬間とバリアが貼られる瞬間が少しでも遅かったら、ウィアさんまで巻き込んで身体が吹っ飛ぶところだった。にしても...タイミングを合わせるとバリアが予想以上に持つ...?

 しかも今のって、物理攻撃...だよね?

 わ、割とタイミングが...シビアだけど...もしかして...物理も...耐えれる.........?

ティア ( 2018/08/21(火) 18:33 )