ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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Collaboration-story
M_03 風に尋ねられて
「くぅー・・・ふぅ。だいぶ見たがコレで分かったな」
「そうだなグラン。どうやら俺たちは2000年先の世界に来たことは間違いない。理由は・・・やはり俺を含めてグラン、モフ、ドンが吸い込まれたアレしかない」
「全く・・・飛んだ災難だな。運が良くお金はポケで使えたから良いものの、泊まるところが無い。まぁ俺の場合は止まれる木々があれば十分だが」
「ドン、僕たちはちょっと無理だよそれ・・・」
「まぁそうだろうな・・・って、どんどん喋り方が悪化して来てるぞクロ」
 時刻は既に夜に近い夕方。四人は歩き回ってある程度調べ上げ、一つの事実と結論を、近くにあったベンチに座って話していた。季節はどうやら秋のようで、時々吹く風が冷たく感じる。
「な、なってないからっ!! ・・・っで、今日どう耐えるの?」
「そうだな・・・一応、病院・・・にある旅館ならタダで泊まれるらしいが生憎満室だった。 一応他の場所も教えてもらったは貰ったが・・・着いた時には埋まってるかもだと」
「そうか・・・諦めて野宿だな。調べてくれてありがとなエン」
「お、おいグラン・・・いや、全員だな。もしかして俺の事忘れてないか?俺は飛べるんだが」
「「「あ」」」
「・・・はぁぁぁ。エン、場所は?」
「あ、あぁ・・・場所はココをずっと真っ直ぐ行けば分かる。ドン、なんかすまないな・・・・・・」
「別に良い。だが初めの偵察分も合わせて、行きに何か安もんで良いから美味しそうなのを俺たち全員分買っといてくれよな。 じゃっ!!」
「な、なんじゃそれはっ!!? ・・・はぁ、まあしょうがないか。モフは何が食べたい?グランも」
 ドンが飛び立った方向を見ながらエンは2人に質問する。
 グランは分からないと回答。来てばかりでなに食べたいと言われてその答えは当然だった・・・が、モフは違った。
「僕はマカロンっ!!モモンのマカロン食べたいっ!!」
「マ、マカロン!!? モ、モフ、そんなのいつ見つけてたんだよ・・・」
「別れてからすぐ、場所は丁度この通りだった。 それにねっ!!一つ10ポケでそれなりに大きかった!!」
「・・・クロ、お前は俺たちが必死に情報かき集めてた時にそんなことしてたのか。悪い子にはお仕置きだなぁ?」
「えっ、ちょっ・・・ご、ごめんなさいっ!!」
「・・・今回ばかりは良いとする。が、本当に今になって気が付いたんだが、お前ちょっとだけ小っこくなってないか?」
「えっ!!?」
「た、確かに小さくなってるぞモフ。コレもあの影響だったりするのか?」
 グランとエンはモフのくるくる回って見ながらそう言う。
「さ、さぁ・・・分からないよ。あのさ、そろそろ行こう。 待たせちゃったら追加要件出されそうだからさ」
「・・・だな。モフ、それで決定するからお店教えてくれ」
「本当にっ!!?やった!! えっと・・・こっち!!」
「だ、だからさっきも行った通り走るなっ!! はぁ・・・でも、なんかんだであんな元気なモフを見れて嬉しい気がする。なんだか失った時間をやり直してるような感覚だ・・・」
「良いんじゃ無いか?小さい頃しか見れない無邪気な感じをもう一度見れるんだから。 さてと、早く追いかけないと見失いそうだ」
 モフが走った方向を見ながら一言。実際もう見えなくなりそうになっていて、エンが慌てて追いかける。その後ろを一瞬だけ笑みを浮かべながらグランは追いかけた。

〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜

 しばらくして、グランがエンとモフに着いた時にはエンがモフに向かって説教をしていた。エンは元々赤い顔をさらに赤くし、モフはもう泣きそうな顔をしており、目がうるうるしていた・・・
「モフ、もうそろそろ心配かけるのをやめてくれ!! ただでさえこの町のことは知らないんだから、はぐれたら会えなくなるぞ!!」
「うん、分かってるよ・・・。でも、早く行きたくて・・・」
「早く行きたい気持ちは分かるが、周りを見てから行動しろってことだ!! ふぅ、一回くらい後ろを振り向いたらどうだ?着いて来てなくて困るのは自分だぞ?」
「うん・・・ごめんなさい・・・・・・」
「よし。次は無いぞ? すまないなグラン。みっともないとこ見せちゃって」
「いや、別に良い。 っで、店はココなのかクロ」
「うん、ココ。僕的には12個入りのオススメパックが良いと思うんだよね。だって味も三種類入ってるし」
 そう言いながらモフは、今言われたようにチラチラ後ろを確認しながらゆっくりお店の前に行く。商品棚には様々な色のマカロンが並べてあり、中にはえっと思うような物も含めて20種類程あった。その中でも人気のオレンのマカロン、モモンのマカロン、ブリーのマカロンを三つ×4セット入っているパックで、普通の一個の値段は10ポケなのに対し、この12個入りは110ポケと一個分お得になっていた。
「おお、コレなら取り合いも無いな。110ポケくらいなら財布には確か全然問題無い」
「そうか、じゃあさっさと買ってドンと合流だな。俺はクロが選んだパックで異議は無いし」
「だな。 すいません、このオススメパック下さい」
「いらっしゃいませ。オススメパックですね?持ち帰りに何分程掛かりますか?」
「え。えーと・・・30分未満、だな」
「そうですか。では一応保冷剤一つだけ入れておきますね。料金は110ポケになります」
 手際良く棚から12個取りながら、空いてる手で箱から保冷剤を取り出していつの間にかに用意してあった持ち手がついた紙パックに入れる。あまりにも良い手際の良さに三人は釘付けで、張り付いて見ていた。
 そう見てる三人に店員はニコッと笑い、30秒も掛からないうちに箱詰めを終わらせてしまった。そしてお金をピッタリで渡して商品を受け取り、
「お買い上げありがとうございました!!」
 っと、手を振りながら三人を見送った。こちらも目的地に向かいながら軽くお辞儀をし、
「なんか凄かったね。あの箱詰めの速さ」
「だな。しかもさりげなく店員は闇タイプだったし・・・本当にこの街は凄いな」
「小さい頃から願っていた俺とドン、そしてクロとエンの夢が本当に叶いまくってる。 あーあ、こんな時に生まれたかったなって何度も思う。が、やっぱり・・・」
「元の世界、自分が生まれ育った場所だよね。 それにしても僕たち、帰れるのかな・・・」
「・・・きっと大丈夫さモフ。絶対帰れるさ。いや、帰るんだ。 信じてれば必ず・・・だからさ、今は今を楽しもう」
 モフの頭をクシャクシャにエンは撫でながら軽く笑みを浮かべ、その笑顔にモフは安心したように目をつぶった。撫でられて嬉しい、気持ち良いのか、黒く滑らかな尻尾が左右にゆっくりと揺らめく・・・まるで風になびかれる稲穂のように。
「・・・っ言うことだクロ。だから心配すんな」
「うん・・・分かった。 じゃあそろそろドンのところへと行こう。あんまり遅くなると次に何を言うか怖いからね」
「だな。けど、一番怖いのはモフだからな?記憶飛んだことがまた起きそうで怖いんだ、俺は・・・」
「だ、だからもう大丈「とは限らないんだクロ。今何を覚えてる?家族構成やら村のこと、
なんでクロやモフやら名前が違う事とかとかを全部言えるのか?」・・・・・・言える。当然だよ。だから、もう行こう」
 真っ直ぐグランの目を見ながらキッパリと言う。絶対そんなことの無いと言い張るように。
 が、クロは忘れていた。闇タイプゆえ、人の心を読むのが得意だということを・・・でもグランはあえて信じたそぶりを出して、「そっか、じゃあ宿まで競争だクロ!!エン!!」っと、走り出すのだった・・・・・・。

■筆者メッセージ
 ちょっと遅くなっちゃったかな・・・。
ティア ( 2014/05/23(金) 00:13 )