ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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Collaborator
二つの謎
「やっと、やっと町についたね・・・」
「そうだね・・・アタシは・・・もうヘトヘトだよ・・・」
 そう言っているのは、やっと町の中には入れたスイレンとマコト。今までの土道から石畳の道に変わった時より極度の疲労で感情は薄れ、疲れ切り、当然飲み物など持っていないので喉はカラカラで、木の実も全て食べ終えてるので果汁で潤す事も出来なかった。それにスイレンに至っては、先ほどの戦闘で負傷した足をもう地面に付けることがキツイようで、足なんか痛くないと誤魔化しをしなくなったのも、尋常なく痛いということだろう。
「・・・ううぅ・・・・・・」
「足・・・まさか折れてるってことはない・・・よね? 折れてたら歩けないですし・・・」
「わかんない・・・もしかしたらヒビくらいは入ってるかも・・・。 それに・・・マコトさんの足まで引っ張りたくないよ・・・・・・」
「そ、そんな気遣いはいいですって。ペースが速いなら落としますし、一回休ませたいならベンチにでも座りますし」
「うん・・・ありがと。でももう少し、もう少し頑張れそうだから頑張るよ、アタシ。 だから、いこ」
 そう言うとまた、にこりとした顔でマコトの事を見る。その笑顔に針が心がチクリと刺さったような気がし、思わず俯いてしまった。その事に「どうしたの?」とスイレンは尋ねてきたが、素っ気なく「なんでもない・・・」と答えることしかできず、二人の間に谷ができてしまったような気がした・・・・・・。

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 ところ変わり、場面はかなり遡ることになる。
 およそ100畳位あるだろうと思われる場所で、天井に届くほど大きな器械が置かれている部屋で、所々で操作盤や大小様々なコードが床、天上に配線され、器械が熱暴走が起きないように、涼しいと言うより寒い風が部屋の中を充満していた。そんな部屋に二人の影があった。
 その影とは、この後アーシア達を助けることになる リーフィアのリファルとグレイシアのフィリア だった。

「・・・うぅ、寒ぃ。俺にはこの寒さは地獄だ・・・」
「大丈夫?取り敢えずフィラの実でも食べる?」
「あぁ、すまねぇな」
 フィリアは背負っていたバックを降ろし、フィラの実という木の実を取り出した。フィラの実とは木の実の中で辛いと言われる実で、普通は調味料などとして使われるのだが、寒い場所に耐性がない者はかなり必須の実となる。つまり 一口かじるだけで相当辛く、体の中心から熱くなる っと言うこと。

「じゃあリファルはここで少し待ってて。私はここの操作盤探してくるから」
「すまねぇ、下手しても見つかるなよ」
 そしてフィリアは 分かってるわよ っと言いながら、足音をなるべく出さないようにつま先立ちで移動する。なぜそのような歩き方をするのかというと、足全面を地面に付けると膝だけしかバネとして使えない、だがつま先立ちすれば足首もバネとして使える為に足音が出にくくなるのだ。そしてその歩き方で奥へと進んでいった。

 しばらく進むと何やら ドンドン っという鈍い音が不規則に聞こえ、その方向へとフィリアは歩を進める。だんだん近付くと更に音が大きくなり、時々黄色く光る事が確認出来た。そしてフィリアはその光が漏れてる場所に行くと鉄格子だけの場所があり、音と光を出している原因が分かった。

「ひどい・・・。電気を扱える者を発電力として使ってるなんて・・・」
 それはあまりにも残酷な事だった。様々な電気ポケモンが大きさに合ったカプセルに入れられて、強制的に電気を取られていた。中には全て電気を抜き取られてぐったりしている者も居た。でもこの子はもう助からないであろう・・・。
 体から炎、水、電気タイプの技を標準技として使えるものは、体からそのエネルギーが尽きてしばらくすると死んでしまうのだ。ちなみに標準技と言うのは、

炎タイプなら 火炎放射
水タイプなら 水鉄砲
電気タイプなら 電気ショック

 などで、この場合は葉っぱカッターが標準技の草タイプ、冷凍ビームなどが放てる氷タイプ、風を起こせる飛行タイプ等他の全てのタイプは対象外になる。理由としては バテたら打てなくなるだけで、一方炎、水、電気タイプはバテても無理やりなら放つ事が可能だからだ・・・。

「何とかして助けられれ「どうした?」あっ、リファル。ちょっとあれ見て」
フィラの実を食べ終え、寒さに対応出来るようになったリファルがフィリアの元へきた。そしてリファルはフィリアに言われた通りに鉄格子から中を見る。しばらく沈黙した後口を開いた。

「運がいいな、この部屋監視の目がない。しかもここの鉄格子は簡単に外れる。突入だ、行くぞ」
 そう言うとフィリアが 了解 っと返事し、鉄格子にアイアンテールを出した。そうするとリファルの言った通り簡単外れ、下に落ちた鉄格子を下の地面にぶつかって音が鳴る前に、リファルが尻尾で受け止めた。続いてフィリアも下に降りる。だか、みんなは苦しさで一部の者しかリファルとフィリアに気付かない。

「俺はルートを変更してこの工場の大元の電源を破壊してくる。爆発と共にここの送電システムを停止させてくれ。言っとくが、俺が壊すまでにシステムを落とすステップまでは進めとかないと意味ないからな」
「分かったわ。リファルの方も気をつけてね」
「ああ。お前こそな」
 話を終えるとさっそく行動を開始するのであった・・・・・・。

ティア ( 2014/04/09(水) 18:27 )