ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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Collaborator
紫の風
一方アーシアが居なくなった一室

「ねえ、本当にさっき言った言葉ってホントの訳?だとしてもこの場で言うのもないも思うわよ・・・。しかもアーシアちゃんの自己紹介の時に過去のことを言った時に耳も垂れて、明らかさまに気にしているいうのが受け取れるのに・・・」
「うん・・・でもいつかこの事を伝えなければならなくなるから・・・」
「そう・・・っで話し飛ぶけど、確かその転送装置で送られてきた人間達は約19人になるのね?そして見分け方の特徴として右手、あるいは前右足に紋章があるわけでしょ?」
「そうだよ、だからそれを目印に探せばいいと思う。あっ、その時にお願いがあるんだけど・・・いい? こんな僕の御願いなんて聞きたく無いと思うけど・・・」
 レイエルは少し考えたうちに、その問いに小さく頷いた。するとライトは、ちょっと待っててと言うと走って扉の外へと走って行った。しばらくしてライトは、白色の肩掛けバックを持ってきて机の上に置いて中をあさり始める。そして、リストバンドような物に機械が付けられた物をテーブルの上に取り出して置いた。個数は数えてみて10個あったが、この正体をレイエルは知っていた。
「これって・・・ライブキャスターじゃない。でも、なんか画面が大きいけど、本体が薄いから重さは変わらなそうね」
「軽いのはってるけど、名前はライブキャスターじゃないよ。名前はHギアって言って耐衝撃性と撥水性に防水性、防塵性に優れてて、充電もソーラーで電池切れしなくなってる。最大四人までテレビ通話出来る事は変わらないけど、新たに非ビデオ通信が追加してあって、これを使用すれば最大八人まで話せるようになってる。そしてHギア同士が近くにあると音とレーダーで位置を教えてくれる機能を追加して、音のON・OFFとバイブのON・OFFも、通話が来た時も、個別に設定出来るように改良を加えてある」
「・・・それって、この世界に来た人達の事を思って作ったって事? なんだかさっき言った人とはあり得ない事してるわね。・・・ねぇ、本当に消したって本当な訳?嘘付いてるしか思えなくなったんだけど。ちょっと、どうなのよ?」
 サイコキネシスでその機械をフワフワと空中に浮かべながらライトに問う。するとまた耳をピクッとさせて、
「・・・実は消してないだよ。ただ、記憶の優先順位を最下位までランク下げしただけで、思い出せないだけなんだ。あの時は、言い方を間違えたから誤解を与えてアーシアに辛い思いをさせちゃって、悪かったよ・・・。なんて僕はバカなんだろ・・・」
「そうね、貴方はバカよ。かなりの。でもライトさん、後悔するならアーシアちゃんを探して、誤って、許してもらいなさい。そして、全力でアーシアちゃんを含めて人間達をフォローしなさい」
「・・・そうだね、よし。じゃあココを出て早くアーシアを探そう・・・っと言いたいけど、僕はここに居ないといけなくなってるから、まずここを抜け出さないと。あっ、Hギアを取り敢えず箱にしまわなきゃ」
「箱?それもいちいち作っ・・・・・・か、かなり本格的ね・・・」
 ライトが持って来た袋から出て来たのは、説明書とHギアがすっぽりとはめ込む窪みがあるプラスチック製のデザイン性がある箱。本当に店頭に置けば売り物に成る程に精巧に作られていた。
「・・・これで良しっと。後は抜け出すだけだね」
「そこの窓から抜け出す気?そこの窓、グラインド式だからゴーストタイプ以外抜け出せない筈だけど」
「そりゃそうだよ。だからコレを使うんだよ。確か丁度ここが・・・えいっ!!」
 ライトはバックから青い球体を取り出すと、身体全身で振りかぶって青い球体を壁にぶつけた。すると、壁に大きな穴が空いて外が見えるではないか。だが、時間が立つごとに徐々に小さくなるところを見るあたり、時間が経てば元に戻るのであろう。
「成る程。まさか《あなぬけ玉》を使うなんて考えてなかったわよ」
「コレなら建物に影響無いしね。じゃあコップを捨てて、掃除して、身支度したら探しに行こう」

〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜

 一方その頃。モルクは森の中の緩やかで綺麗な水が流れる小川の淵に座っていた。周りを見渡すと、何人かの水ポケモンが水遊びと日向ぼっこしている。それはともかく、あれからアーシアに似たイーブイを見たと、数名からの目撃証言があった為、それを頼りに探していたのだが、全く見当たらずに途方に暮れていた。
「はぁー・・・全然居ないよ・・・。目撃証言だとこっちの森に入っていったっていうけど、ほんとにココなのかな?もしかしてもっと上流に行ったのかも。だけど、もう走るのムリだよ・・・」
 草のカーペットに身体全身を預けて横たわり、疲れた身体を休ませる。それにしても、アーシアはどこまで行ったのだろうか。出て行ってから数分しか経っていないはずなのに追いつけず、見つからない。だがモルクの一番の心配は、さっきのダンジョンのように自我を失った者達に囲まれてる事・・・。
「アーシア・・・大丈夫かな?幾ら技を覚えてるって言ったって、覚えたの今日だし、ましてや元々違う世界から来た人だし、すごく不安だよ・・・。何かあったら助けるって誓ったばっかりだったの・・・ん?なんかバックから鳴ってる?可笑しいなぁー、ライブキャスター持ってきた覚えは無かったんだけど・・・」
 そう言いながらも起き上がり、バックの中を漁り始める。物があまり入っていなかった為にすぐに見つかったが、タオルに丁寧に包んであった事に疑問を感じながらも、
「えっと、相手はー・・・ Unknown って、非通知か公衆電話って事だったよね・・・誰だろ。ボクの番号を知ってるのは、ほんの数名しか居ないし・・・あっ」
 突如として、画面の表示がUnknownから留守番電話へと文字が変わり、少し甲高い機械音声案内が再生される。一言二言言った後に ピー っと音が鳴る。録音モードに切り変わったらしいが、いつまで経っても声が聞こえて来ない。不思議に思いつつしばらく待ってると、
『・・・んっ、っんん。えーと、私よ。レイエル。この番号で番号合ってたわよねモルク?モルク、アーシ「ごめんっ‼︎まさかレイエルとは思わなくて、出られなかったっ‼︎」・・・まぁ、そうよね。あたしもそう思えばでこの番号にコールしたから・・・」
 そう、ライトと今まで話していたレイエルだった。本人だということを確認し、画面に点滅している 顔表示 を右にフリックすると、レイエルの顔が表示された。映る背景から見える流れる雲を見ると、既に外に出ているようだった。
「既に外にいるんだね。何処に居るの?」
「私?私達は病院を出て南方向の街に向かってるわ。そっちは?」
「まだ見つかってないよ。なんか『アファクトの森』に全速力で入っていったって聞いたから、探してるんだけど・・・まったく見つからないんだよね」
「ちょっと待って、アファクトの森って反対方向じゃない・・・今から全力で戻るから、モルクはグレースタウンに行く為の入り口に居て。じゃあ後で合流よ」
「了解っ。心配なのは分かってるけど、無理して飛ばしてこないでね?」
「当然よ。じゃあ、通話切るわね」
「うん」
 その一言を最後に画面に写っていたレイエルの顔が消え、また文字が浮かび上がる。今度の文字は Signal Out と 連絡追加 の文字。モルクは迷わず追加許可の文字をタッチして右にフリックすると、更に選択肢が出現した。今度は新規追加と既在に追加っと出てきて 新規追加 をフリック。そんなことが何回か続き、名前とグループ選択し終えると レイエルさんを追加しました っと流れ文字で表示後、画面が消えた。どうやら 左で拒否・いいえ、右で許可・はい っと基本的になっていて、場面によっては文字入力もする事が出来るよう。
「グレースタウンへ行く為の唯一の道かある、アファクトの森か・・・あの辺りも不安定みたいだから、あまり近づきたくないけど、待ち合わせにはそこにか無いんだよね・・・この小川を目印でも今となったら良かったかもしれないね。 ふぅ、本当にどうしちゃったんだろうこの諸島は・・・。他の導かれし者達の軌跡、人間達がこの状況を打破してくれるのは嬉しいことだけど、少しばかりは不安定な状態にさらに負荷が掛かって更に影響がありそうで怖いよ・・・」
 左腕にしっかりとライブキャスターをはめながらポツリと一言。まさかそんなことはないと思うが、こんなにニュースが飛び交えば多少心配になるもの。
「・・・アーシアが来る前から色々と変だし、まずあり得ないよね。 うん?どうしたのキ、ミ・・・・・・」
「お兄ちゃん今・・・人間って言ってた、よね?ボ、ボクもそうなんだっ・・・」
「えっ・・・えぇーーーっ!!!⁇」
 先程まで反対側で日向ぼっこしてた者、容姿は尻尾がくるんと渦巻き、背中に甲羅を背負った少し小さめな水タイプ、ゼニガメだった。だが、かなり背丈がちっこく、声も高くて、モルクの大声でビクビクして怖がるほど繊細な子。ちなみに、そのゼニガメにも右手に導かれし者の紋章がしっかりと刻まれていた。
 正直驚きで数秒の間モルクは何も言えなかったが、流石に無言もどうかと思い、少し腰を低めてその子に訪ねた。
「こ、怖がらせてごめんね。ボクの名前はモルクって言うんだ。キミの名前はなんて言うの?」
「っえ?・・・ぼ、ぼくマートル。でも本当はちゃんとした名前があったけど覚えてないんだよ・・・」
「・・・やっぱり。じゃあ名前の他に覚えてる事はある?」
 やはりこの子も本当の名前を覚えていなかった。一応、他の記憶はあるのかと質問してみることにした。分からないっと帰ってくるのだと思っていたが、
「他に?うーん・・・ぼくの名前は分からないけど、分からないって事は無いよ? 変なお兄ちゃん」
「・・・分からないってことは無いって、えっ!? えぇーーーっ!!?」

〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜

「ふぅー・・・。ところで、このHギアをあげるとか言ってるけど大丈夫なわけ? 特に数的に人数と釣り合わないと思うんだけど」
「別に大丈夫だよ。中の主幹プログラムをアプリケーション追加で書き換える仕組みになってるし、ハードは弄ってないよ。・・・正確には処理を行う為の中枢のハードウェアを良い物に置き換えてるよ。うん」
「・・・説明になってないんだけど。 なに?つまりライブキャスターをそのまま改造も一応出来るって事で言い訳?」
「そうそう、そういうこと。でも、中の基盤が乗っ変えた物と上手く動かない場合があるし、不安定なんだよね。 じゃなくてっ!!アファクトの森に行くんでしょ!?」
「そうよ。だけど今から行く先に一つ質問。ライトは高所恐怖症じゃないわよね?それとジェットコースター系は大丈夫?」
「・・・ジェ、ジェットコースター? 多分問題ないと思うし、高さも問題ないと・・・思う」
 質問に大丈夫と答えるが、ライトの両耳は思いっきり垂れ下がっていた。それを見てレイエルは大きなため息を一つすると、一つの悪知恵が働いた。
 それは、わざと騙されたフリをしてアーシアの仕返しをするというもの。方法として、結構高所に速いスピードでモルクの場所に向かうこと。ただそれだけ。
「・・・大丈夫なのね。じゃあカバンを背負ってくれる?出来れば前のフックもしっかりと止めて」
「う、うん・・・。でもどうして?」
「どうしてって・・・こう言う事よ!! "サイコキネシス"っ!!」
「えっ、ちょっ・・・うわぁっ!! お、降ろしてよ!!」
「どうしてよ?怖くないんでしょ?じゃっ出発するわよ。飛ばすから注意する事ね」
「えっ、もしかして今からやろうとしてることって・・・。 っ!!?ちょっと待って待って!!?なんなの今の小さな笑いはぎゃあぁぁぁぁあっ!!!!」
 サイコキネシスで浮かべされているライトにニコッと笑顔を送ると、今からやろうとしていることにハッと気が付いたのかいきなり暴れ始めた。だが、空中でもがいてもまったく意味はなく、暴れてるのを横目でクスッと笑いながらレイエルはモルクとの合流地点に電光石火で飛びながら、サイコキネシスでライトを引っ張り、紫の影と黄色の影が、雲一つない青空を駆けるのであった・・・・・・。

■筆者メッセージ
今回は?少なめで5000文字行くか行かないかとなっております。
そして、新たなアイテム Hギア が登場しました。これの登場で物語の進み方が多少変わるかも?

PS
コラボ小説の[真実と絆の英雄]はもう少しで更新しますが、短編の[一匹子狐の儚き思い]はちょっと更新遅めになります。
案外こちらの2作が早く読みたいっと意見があってびっくりしてますf^_^;)
ティア ( 2013/11/17(日) 20:41 )