ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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Collaborator
記憶の行方
 ライトに連れられて入った部屋で色々なことを聞き、知識をアーシアは得た。まず最初に話してくれたことは、ことの発端でもあるドリームメイカーズについてだった(以後DM)。
 ドリームメイカーズは表側は探検隊に使われる『不思議な玉・技マシン』を作る工場と発電所を兼ねている。が、それは表向きであり、裏向きは所々に点在する巨大な地下研究施設で色々な危険な実験を八割、しかも公開不能の事をしているのだという。それを知ってライトは私たち、人間世界に助けを求め、自分の助手でもあったサーナイトに情報を伝えてもらうように頼み、力を貸すように頼んで、自分は・・・命を絶とうと思っていたらしい。その時に、左拳が震えて微かに目尻に光ってるものが見えて心配しようと思ったが、ライト自らが静止した。
 そんなことがありながら、次に話してくれたのは純粋にこの世界のことだった。この世界の文明は私たちの世界に比べてかなり発達していて、バリアフリー・クリーンエネルギー・森林伐採の減少などなど、色々と力もいれているらしい。
 そして最後に・・・
「・・・っということだよ。それじゃあアーシアさん待たせたね。もう話すことは取り敢えず無いから質問どうぞ」
「はい。あの、私人間だった時のことを全く覚えていないんです。覚えているとしても、私は人間だった事くらいと、ライトさんが書き込んだアドレスを載せたサイトで使ってた名前だけなんです・・・理由、知っているなら教えてくれませんか?」
「っ・・・」
 アーシアは俯向きながら問うと、ライトは一瞬ビクッと身体を震わせた。しばらくの間無言が続いたが、少しして弱々しい声で静かにゆっくりと言った。
「・・・・・・ごめん。記憶は故意に消したんだよ・・・だけど理由も当然ある」
 そう、記憶を消した張本人はライトだったと言う事実・・・三人ともその事実に固まっていたが、徐々にすすり泣きの声が聞こえ始めてきた。その声はアーシアから発せられたものだった。
「・・・どうして?どうして、どうして消す必要性があったのっ!!? 私、私っ!!ずっと悩んでたことが目の前のあなたに、あなたのせいだったなんて・・・ううぅ、うわぁーーーーー!!!」
「ぐうぁっ!!・・・う、うぅ・・・」
「アーシアちゃんっ!!」「アーシア!!」
 アーシアは泣きながらライトに対して電光石火からのアイアンテールを出して壁に吹っ飛ばした後、部屋を出ていってしまった。その時にアーシアが落とした大粒の涙は畳に吸い込まれて大きなシミを残して消えた・・・。
 そして、アーシアが居なくなって数秒後にレイエルが倒れてるライトを見下ろしながら、

「・・・ライトさん、いえ、ライト、あなた最低ね。あの子がどれだけ悩んで、苦しんでるのを知らないで良く淡々と言えたわね。コレがあなたの立場だったら辛いの分かるでしょう。ここで辛くないって言ったら二度と私たちと、アーシア含めた他世界から来た人達と合わないで。それと、その為に今は話を聞くけど、全部聞いたらもう二度と会わないから・・・違うわね、会いたくもない」
「ボクも同じ意見。レイエル、ボクはアーシア探してくるから、ライトから話し聞いててもらってもいい?」
「私からもお願い。なんかあったらここに戻ってくるか、さっき待ってた場所覚えてる?そこで待ってるから」
「分かったよ」
 レイエルの言葉に頷くと、今まで背中に背負って来たバックを片手で持ち上げると、走って扉を開けてアーシアを追いかけた。そして、閉まる直前に 泣かせるなんて許せないよ っと、低い声でレイエルの耳に入ったような気がした・・・・・・。

〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜

「そんっな・・・ひっく、なぁ・・・」
 しゃっくりをし、涙を流しながらクチャクチャになった顔を彼女ら気にぜずに病院の連絡通路を走り抜ける。途中何度か声をかけられて転びもしたが、早くここから立ち去りたい気持ちと、さっき言われた事が頭の中でがリピートとされ交差していて、訳がわからなくなっていた・・・そのくらいショックで、一言で言うと精神崩壊状態。
 その状態で彼女は全速力で病院の入り口を出ると見向きもせずに真っ直ぐ、大きな山が見えるに森の方向へと走った。病院が見えなくなるまで、疲れてフラフラになりながらも走り続けた・・・。

〜〜〜〜〜☆〜〜〜〜〜

 場所は変わって、病院からだいぶ離れ、病院から見えていたかなりの標高が有りそうな氷山もちょこんとしか見えない位置の森の中へとアーシアは踏み入れていた。今日は晴天で日差しが強くて眩しかったので、木陰で小川に乗って流れる冷たい風を受けて、熱くなった身体を冷しながらも、小柄な身体をキュッと丸めてさっきの事で泣いていた。ちなみに森の中と言っても、綺麗な小川が流れていて木の実が実る静かな開けた場所だったが。
「ふぇ・・・ぐすっ、ぐすっん・・・・・・このまま私どうしよう。 やっぱり一人で解決するべきなのかな?でも私が居なくても他の人がどうにかしてくれるのかな・・・。それとも私と同じように過去のキオクを探し求めてるのか・・・だとしたら・・・。今しなければならないひっく、るまでですね。よし」
 アーシアは自分にそう言い聞かせ、考えをまとめると立ち上がった。そして走ってきた方向、まだちょこんと見える病院の方を見ながら、
「・・・もう、私はライトを信じない。信じるのは同じ導かれし者達かその他。さっき言われた事も無かった事にする」
 アーシアは絶対にライトを信じないの事に決めた、言われた事もにも。そして彼女は取り敢えず、宛てもなく小川の上流に向かって歩き始めたが、直ぐに川が薄暗い森へと入っていたから。日の傾き具合も考えると少々まずいが、近くの看板に《グレースタウンは道なり1.5km》と書かれていたが、1.5kmなら"電光石火"を使えばなんとか日が沈むまでに間に合うと思い、ココを今日の目的地とした。
「グレースタウン、何だか森の中の町のような気がしますね。それと、泊めて下さる優しい方が居れば良い、なぁ・・・。 っでなきゃ野宿・・・無理無理っ!!怖くて絶対無理!!そ、そうならないように早く行かなくちゃ!!」
 最後に寝床の心配しつつグレースタウンに向けて、早く到着する為に"電光石火"を最初から使って目的地へと向かった。外なんかで寝た事も当然無い無いし一人だし、最初の森で数匹に襲われたし、何が起きるか全く分からない。
 そんな事を考えながら走って数分後、とっくに1kmは走ったというのに中々グレースタウンが見える様子が全くない。そして、あたりがだんだん暗くなり、視界が悪くなり、足元も見えなくなってくる・・・さっきまで明るかったのに・・・。
 でも、葉っぱが黄色く色付き始めているのを見ると季節は秋。冬に近づくとなると日没が早くなるのは当然な事である。どうやら四季の関係は元居た世界と同じらしい。
「だ、だいぶ薄暗くなってきちゃった・・・夜になる前にどうにかしないと・・・夜一人は絶対いや・・・。何処かに明かりが見えれば・・・・・・あっ、看板!!それに、道が赤煉瓦って事はっ!!」
 やっと見つけた人工的に作られたものを見て、とても嬉しく、やっと着いたの気持ちも合わさって安心して歩を緩めた。看板に書いてある文字は グレースタウン の一言と案内板。・・・やっぱり森の中にある町みたいだが、気になったことが一つだけあった。それは、ギルド・病院(中)と書かれていること。ギルドは何と無く分かったが、病院の(中)の意味が分からない。普通に考えれば大きさと思われるが、その文字の前に何か掠れて読めない一文字があったものだから、余計に分からない。
「・・・コレは目の前まで行けば分かる、かな。それにしても・・・かなりナルトシティから離れたみたい・・・」
 その村の中をくるりと辺りを見回したながら一言。道は人工的に作られた赤レンガが引かれていて、多方向にこじんまりとした家のようなものがあって、ちゃんと人も居たことにまずホッとする。そして今まで遠かった大きな氷山が近くになっていた事にかなり移動してしまったと感じた。普通ならここまで来れるまでにかなりの時間を費やすはずだが、やはり"電光石火"を最初から最後まで結局ずっと使っていたのでここまで来れたのだと感じた。
「そ、そういえば・・・どうやって泊めて欲しいと御願いしましょうか・・・。いきなり道に迷ったから泊めて下さいと言うのもなんかー・・・うぅ・・・どうしょ・・・・・・」
「・・・・・・っ!? そ、そこの子どうしたのですか!!?」
「ふぇっ!!? あっ、だ、大丈夫・・・です。ただ・・・ただ・・・・・・」
「大丈夫なのは大丈夫なのですね?良かった。・・・でも、頭をいきなり抱え込んで倒れ込むなんて大丈夫には見えなかったのですが・・・」
 急に身体を支えてきた女の子が心配そうな口調でアーシアに質問する。取り敢えず顔だけ振り返ると、そこには赤色の耳と頬っぺにプラスマーク・体色が全体的に薄黄色の、モルクと反対電極の電気ポケモンのプラスルが自分の顔の真隣に居た。そんなに接近されたのは初めてだった為、かなり赤面と耳がピーンっと立ちながら、
「ほ、本当に大丈夫です/// 支えなくても大丈夫ですので、はいっ!!///」
「・・・分かりました。で、でもそこまで赤面しなくても・・・いえ、初対面なのに近すぎる私のせいですね。すみません。ところで、さっき泊めて欲しいとか何とか言ってましたけど、家どこなのですか?」
「えーと・・・・・・家はありませんし、私一人です・・・」
「い、家が無い? 何かあって帰れる家が無いとかではなくですか?」
「いいえ、違います。帰りたくても帰れないのです・・・家族の顔を見たい、会いたいっと思ってぐすっ、会えない・・・帰れないひっく、の・・・・・・」
「えっ?えっ?な、泣いてるの・・・?えーっと、えーっと・・・」
 我慢出来なくなって泣き崩れたアーシアに、急なことに驚いて慌てるプラスル。どんどん鳴き声が大きくなっていくに連れ、周りがなんだ?なにがあったんだ?っと声が聞こえ始めるのをプラスルは聞いていた。ひとまずプラスルはアーシアの手を自分の肩に回すと、ゆっくり一歩一歩っと歩き始めた。初めの何歩かはアーシアは躊躇っていたが、プラスルの一言で支えながらなんとか自分で歩き出した。だが歩きがおぼつかない感じで、すぐに転びそうな感じだが。
 それから30分後くらい経った頃には、部屋の一室にあるテーブル越しに向かい合って話していた。そう、自分がどんな状況下に居るのかを話したのだ。やはり、モルクとレイエルが驚いたのと同じように驚いていた。
「・・・成る程。記憶を・・・大変・・・でしたね・・・・・・。 でも大丈夫。私がその人にガツーンっと言ってあげます!!聞いてて私も許せませんから!!」
「ありがとっ・・・ぐすっ。あの、ところでお名前を聞いてなかったですが、なんと申すのですか?」
「私の名前はレミ。探検隊であり救助隊でもありで、困ってる人を助けたり物事の探求をしたりしています」
「救助隊?私をえーと、助けた?のも救助隊だからですか?」
「・・・あなた、結構警戒してますね。流石に話してくれたことが起きた後に知らない人を信じる・・・なーんて、簡単なことじゃないですよね。 でも大丈夫。だって・・・」
 最後の言葉をゆっくり言い、レミはアーシアに近づくと、自分の両手で優しく、ゆっくりと包み込みこんだ。あの時は気が付かなかった、ほんのりと香る匂いに何故かすごく落ち着き、身体を預けてながら、だっての答えを説いた。すると、レミは少し虚ろな目をしながら『私は不意な事故で・・・一部の記憶がありませんから』っと答えたのだった・・・・・・。


■筆者メッセージ
はい。また新たな娘を追加です。
今回はかなり遅くなっちゃいましたね・・・ごめんなさい。
次はもう少し早くしますねσ(^_^;)
ティア ( 2013/11/07(木) 19:03 )