ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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[3]Final Story
NE_01 新たな世界軸
ー前書きー

 まさかの別(ノーマル)エンド。ここまで執筆してやり直しは勿体無いお化けが出そうで投稿。ちなみにちゃんとしたエンドはトゥルーエンドかハッピーエンドで終えますよ?

 まぁ、トゥルーエンドかハッピーエンドのどちらかと言ったところでネタバレにはならないでしょう?
 私の場合だと、要望次第でバットエンドも執筆しちゃう人ですしね...?

ーーーーー
Side レイエル

「ゴーストタイプがテレポートか。やっぱりおまえ等の周りは一癖も二癖も有る奴ばかりだ」
「そりゃそうよ。癖が無きゃココまで来れなかったと思ってるわ」
「ほう...まあいい。お前は確かレイエルか、特殊技が使えない俺にとっては戦いたくない敵だな」
「あら、苦手を話しちゃって良いのかしら。つまり近付かなきゃどうにかなると言っているようなものよ? それに、早めにアンタを倒す必要がありそうだから容赦なく行くけど」

 そう言いながら私は紫色のエネルギー球体、そこそこ大きいシャドーボールを二個ほど作り出し、それをサイコキネシスを使って周りを漂いさせる。 更に二つ存在するシャドーボールを半分に、また半分に、そのまた半分にして、 合計16にもなるシャドーボールを私は一気に生成する。
 いくら何でも、この球数が一斉に襲い掛かれば避けることは地形的にも不可能なはず。何故ならいま戦ってる場所は開けた通路で隠れるような窪みは無い。その代わり逸れる道は有るようだけれどコッチ側だから使えない。
 それよりも床に落ちた血痕、 多分マコトの血痕だと思うけれど...早めに治療する必要がありそうなのは間違いない。今はスイレンちゃんがアロマセラピーを使ってどうにかしているみたいだけれど、アレは回復技では無くて状態異常治癒力促進を促す技の筈。
 リファルさんに至っては...前足を切られて行動が出来なくなっていて、同様にスイレンちゃんのアロマテラピーを受けている。それと事情は良く分からないけれど、あのリファルさんがダウンとなると相当な強敵...躊躇や手抜きをしたら負ける!

「ほー、その弾幕を一斉に放つのか。来いよ、そこの小娘にやった通り避け斬ってやる」
「随分強気ね...なら、やってみなさい! シャドーボール!!」
「.........」
「えっ!?」

 私は流石に目を疑った。何故なら相手は全く避ける素振りを見せず、私が放ったシャドーボール全弾を、頭にある大きな鎌と強靱な前足で全部切り裂いて見せたから...。
 うまく表現は難しいけれど、初弾を鎌で切り裂いた後に後ろ足だけで空中へジャンプ。そのまま次のシャドーボールを空中で切り裂きながら着地。その次は二本足で着地して自由な前足を使って叩き切って、今度は二本足のままサイドステップしながら回避し、命中弾はキッチリ自由な前足で対処をする...あの動きは常人では出来ない。
 けれど、気が付いた事が一つ。それは何となく...いや、気のせいだと思いたいけれど、まるでアーシアちゃんがとっさにする回避や、攻撃する時と同じ雰囲気...まさか、この人。

「ふーん、ずいぶん身軽な動きね。まさか全弾を対処されるとは思ってなかったわ。 ...ところでアンタ、ホントにこの世界で生まれた人なのかしら?」
「さあ、どうだろうなぁ? つまり俺は元人間だったとでも言いたいのか?」
「ええ、そうよ。よく見えなかったけれど、貴方の回避方法にアーシアちゃんと似たような避け方があった。後ろ足だけで立ち上がり、しかも自由に動け、前足はシャドーボールを器用に叩き切った。 ここに元から住んでいる常人ならば、そんな動きは出来ないはずだわ。だって、四足歩行族は立ち上がれるものの、貴方のような俊敏な動きは普通出来るはずが無い。 アーシアちゃん、貴方もそう思ったんじゃ無い?」
「...はい、私も同じ考えです。しかもさっき貴方はリストラや元の世界などと、明らかに他の世界から来たと言いたげな言葉を漏らした...。 貴方はいったい何者なのですか...?」
「...まあ、口走っちゃったものはもう戻せない。そうだ、お前達が言う通り、俺は元人間で、とある企業に勤めていた正社員だった。家族やその当時は4歳になる可愛い一人娘も居た。けどな...世界の大不況による、社内で大きな人員整理が起きてな、それで俺は無理に退職させられ、他へ再就職を考えるも、年齢的に雇ってくれるところは無い。暫くすると女将さんは娘を連れて夜逃げ、俺が買った家も勝手に売りに出され、何もかも失った。 俺は恨んだ。俺のすべてを奪った会社も、その状況を作り出した社会、世界を」
「そ、それってただの逆恨みじゃ無い...ん、でもちょっと待った。じゃあ何故アンタはここに居る訳よ? ここに居るはずの人間は私たちの世界、アーシアちゃんやアンタから見れば他世界を救う為の筈よ」
「そ、そうです! 私達はこの世界のを救う為に人間世界から導かれ...正しくは導かれたが正しいような気がしますが、ともかくそのような理由で来た筈です! それなのに...何故、何故あなたは......」
「...はあ? お前達まさか根本的なこと間違えてないか? 危ない世界はこの世界では無く、人間世界だぞ? あくまでこの世界は人間世界に干渉する為の二次被害に過ぎないわけだが」
「...えっ? それは一体どういう事ナノ...?」
「ちょ、ちょっとまった。その言いぐさだと、アーシアちゃん達の世界に何かしていて、その反動が私たちの世界に悪影響を及ぼしていると言いたいわけ?」
「...そうかそうか、お前等は何も分かってないのにお前達は戦ってるのか。ふははっ、ココまで来ると傑作だなぁ? つまりお前達は、それと...お前!」
「ひっ!?」

 な、何よいきなり?いきなりの指差しをアーシアちゃんにするなんて。...それにしても、アーシアちゃんコイツに対してかなり逃げ腰ね。私はアーシアちゃんじゃないから分からないけれど、確実に心乱れる事を見たのか、されたのか、言われたのかは知らないけれども、何かあったわね。
 にしてもコイツ、デマを流しているのか真実を話してるのか、それとも付け足しているのか、分からないわねぇ...。まあ、問えばサラッと口に出しそうだけれども。

「お前には他のヤツと決定的に違うことがある。それは明らかに技の取得数がおかしい事だ。 確かにお前らは技数の制限を持たない、がお前だけ...お前だけなんで飛び抜けて覚えている? 体当たり、アイアンテール、手助け、守る、シャドーボール、スピードスター、それと...月の光、何故か"自動発動している剣の舞"を数えると八個も、だ。明らかにおかしいんだテメーは」
「そ、そんな事言われましても...」
「...あんた、何が言いたいわけ?」
「わからねぇーか? ドリームメイカーズの奴らは脳の記憶を削除、または植え付ける実験は既に成功済みだ。つまり...お前を捕まえてコッチ側に入れれば、作戦に大いに役立つ。それにコイツをチラつかせればお前らも手出し出来ないだろうしなぁ?」
「じゃ、じゃああの時...ゴウカザルとかがアーちゃんを誘拐しようとした理由って......」
「ああ、そうだ。一番の戦力であり、全員がそいつの事を思っていやがるのも理由。それに...俺はそんなテメェが個人的にイライラしやがる。何かあっても誰かが必ず手を差し伸べ、助け、協力し、集う。 苦労せずに何かを得る奴はとても憎い、非常に憎い。オレは何年も築いて来たキャリアをたった一つの世界的な不景気で無理やり解雇され、嫁を失い、娘を失い、家を失った。そんな俺を助けてくれる人も理解してくれるヤツも居ねぇ。だからテメェは...テメェはブチのめしてこき使ってやんよ!!」

 滅茶苦茶なことを言いながらアブソルは、アーシアちゃんに先ほどとは比べ物にならない速度で接近して斬り掛かる。私も直ぐに動いて助けようとしたけれど...放つ前にアーシアちゃんは攻撃をギリギリのところで横へ飛び退けてた。けれど着地を考えない回避をしたせいかすぐに起き上がれずにいた。
 けれど、当たると思っていたアブソルに取っては驚きだったらしく、しかも突進混じりの斬り掛かりだった為か、こちらも転倒。私はそのチャンスを取り逃がさず、一気にサイコキネシスをアブソルへねじ込み、行動を阻害させた。ただ相手も相手な為に、いつ馬鹿力に解除されると技の強制解除の反動ダメージが来る。しかも何時もはなんだかんだでパワーを抑えているところを、全パワーを突っ込んでしまった。
 ただでさえ昔に八割以上使って強制解除された時は、意識が飛び掛ける程の強力な反動ダメージを被った事がある。つまり解除されたら確実にアタシはダウンする...

「う...がぁ......」
「サ、サイコ...キネシス...か......。なんの、コレくらいの...締付けでは......俺は、止められっ!!?」
「...いいかげんに、しろよテメェ......。 子犬がギャンギャン叫びやがって、耳が腐っちまう」
「リ、リファルさんまだ動いちゃ駄目ナノ!! せっかく閉じた傷口が...」
「うるせぇ、開けばまた直してもらうまでだ。さて子犬、覚悟は出来ているんだろうなぁ? それに、自分勝手な主張しないだなんて子供そのまんまじゃねぇか?」
「くっ! ...良い気に...なりやがって...」
「...でも、聞いてて少し理解できるところもあるナノ」
「ス、スイちゃん...?」
「大人って...ワガママ。自分の立場が怪しくなると平気で他を蹴飛ばすんだもん。 ボクね、言ってなかったけれど...元の世界じゃイジメられっ子だった。それは担任も知ってた。けど、あの人は自分だけ守る為にクラスではイジメは無いと、職員室で言い切った。そればかりかぐすっ...あいつ、そのクラスに居る保護者全員に言い切ったのもそうだけれども、第一に学校の中では評判の高いやつで...ぐすっ...とても...くすっ...悔しかった...許せなかったぁ! ママもその男に納得させられて、私の居所を...、心の拠り所を無くされた!」

 ス、スイレンちゃんにそんな事が...もしかして、人間ってそんなに憎しみを産む、悲しませる者を増やす生き物なの?だからこの人も...

「......ふぅ」
「...なっ、何だいきなり。捕まえたままじゃなくて良いのかよ」
「いや、ね...そんな悲しむ人が多いなら、真面目と言うか、正直な人がバカを見る世界なんて、存在しているのがどうかなっと思ったわけよ」
「...私もレイエルさんが言った通り、そう思う。 仮にもし私が、私達全員がドリームメイカーズに行くとなれば...そんな世の中を変えられますか...?」
「ああ、変えられるだろう。それも含んで世界への干渉、書き換えなのだからな。 それに早く終わればこの世界も被害が最小限で収まって一石二鳥だ」
「...そう、ですか。なら私たちは貴方達に付きます。 この世界の異変が収まり、救われ、元の世界はその様な事が無くなる...私達、飛んだ勘違いをしていたみたいですね」
「ふっ、理解してくれて何よりだ。歓迎するぞ、導かれし者達。そして元同じ人間よ...」

ー後書きー

 って事で、分岐エンドです。こちらの場合はアーシアとアブソル、特にスイレンが全員を納得させ、準備完了後に人間世界の歴史を書き換えてしまうエンドとなります。
 この物語はプロット通りに進めたものですが、執筆していくうちに「あれ、この進み方だと...」と、疑問が浮上する事となりました。けれど、ここまで書いて削除はどうしても私の手が右クリックしてくれなく、そのルートになるようにエンドを作成したわけです。
 とりあえずこれを投稿後にもう一度プロットを見直してみます。では。

ティア ( 2016/10/03(月) 08:47 )