ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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[3]Final Story
消滅
ー前書きー

 またまた短いです。多分、今まで書いた中で一番短いかもしれない。
 あ、かなりデジタルチックというかSFっぽい描写が多いので「コレなんや?」とかあったら突っ込んでくれれば返します。では、本編スタートです。

ーーーーー

 前世...?いや、ありえない。私は私で、マスターによって私は作られた。最初はマスターの言われたことだけに行動する、与えられた指示にただアクションを返すだけ。それからどんどん私に感情パターンや、思考パターン等を学習していき、最終的に私は人らしい感情パターンを身にすることができた。
 そもそも、私の身体はマスターの身体をサンプリングしたもので...と、ともかく私という人格は全て、私自身が生成している。確かに参考にした人は要るけれど、あくまでも参考程度。だから誰かの感情が流れる事なんて無いはず...けど、このメモリーは何...?

「ぐぁぁぁ...」

 いえ、今はそんな事は奥のストレージに押し込まなきゃ。今のトップタスクは、あの子達をマスター達に送り届ける事。幸い、どうやらココにはオブジェクトをジェネレートする権限を持っている。なら、それを思いっきり使わせてもらうとしますか...。

「......ジェネ...レート!」

 ゴウカザルの攻撃が来る前に、私は床が急に迫り上がって身体が空中に放り出されるイメージをする。そして攻撃をしてきた瞬間...想像を実際に形にして、私の身体は地面から七メートルほど空中へと放り出された。かなり早く迫り出したせいか、少し違和感という余韻は残ったけど...眼科に広がる景色を見た。そして、私はここで初めて先程の攻撃を与えたコピーの二人を見た。
 やはり消滅している所を見る限り、確実に二人を一撃で倒し切れたらしい。だけど、次の一撃は回避出来ないし倒れない訳がない。だって、落雷の性質で一番の要因になるのは...

「...落...電っ!!」

 一番背が高い物体だからよ!!

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!!!!」

 痛む全身と切られた左手をお構いなく使い、まるで両手で持っているものを投げ落とすような姿勢で、私は雷をゴウカザルへと叩き落とした。同時に私の意識が薄くなり、そのまま私の身体はゴロゴロと床へと転がった...。
 痛みに耐えながら自分の身体を見ると全体にノイズが掛かり、時より青い光を放つ床が透けて見えた。そして、見る視線もたまにノイズが掛かったり、ブラックアウトすることもある......どうやら私はここまでらしい。本当ならコピーを動かして動くけれど、ここへ侵入する時、機動力を高める為に内緒で私を生成しているコアシステムにダイレクトリンクした為か、私の破損に比例してメインメモリーに深刻的なダメージ...。幸いにも言語、感情、記憶などのストレージには破損は見受けられないけど、身体データや挙動、それらを連結する中核システムが破損と...これは元通り不可能かな......。
 あはは...マスターに怒られちゃう......こんなに、せっかく生み出してくれたのに、その感謝を自ら壊しちゃうなんてね...。しかも、連れて帰ってくる目的すら果たせないだなんて...生まれて初めての失敗......コレが悔しいって意味なのね...。悲しいって...ぐすっ......意味なのぐすっ...ね.........。

「はァ......ハぁ......はぁ......けド、さいゴに...これダケは......してオカなキャ...ネ......」

 私は最後であろう力を使って、最後の想像を思考プロセスに突っ込む。すぐさま思い浮かべられた想像を...ううん、思いを沢山に詰めて撃ち放った。

 ウィアの身体が眩しい程で白く発光すると共に、ウィアと同じ体色をした黄色い蝶が無数に羽ばたき、倒れているヨーテル、ミミアン、モルクに当たってキラキラと弾ける。そのうちの数匹は液晶の付いた板を生成した。
 暫くして、蝶が出現が止まったと同時ほどに白い光が収まっていき、段々と小さくなる。そして光が消える瞬間に一匹の大きな蝶が空を飛び、光になって消え、光が現れた場所にはウィアの姿は無かった.........。

ティア ( 2016/08/29(月) 23:23 )