ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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[3]Final Story
オペレーション
「...っ!? な、なに今の音と振動は!? 想定震度とデシベルがオペレーションと全く違う!? ウィア!」

 突如として想定外の振動と音に、ライトは外していたマイク付きヘッドフォンを付けて、ウィアに対して直接コールを飛ばす。同じ部屋で感じていたリーフ、フィリア、ココミは担当チームに一時的撤退命令を飛ばす。けれど、先に入ったコメットチーム以外は自主的に退避していて、残ったコメットチームを担当するリーフが細かく指示を飛ばし、外へと誘導していた。
 どうやら全員無事だったらしことが分かると、ライトは大きな息を吐きながらコップに注がれていた水を飲み干した。そんな時に、

〈...マスター〉

 少し申し訳なさそうに、画面の端で見つめるウィアの姿が現れた。

「おそいよ! 単刀直入で言うけど、いま外で大きな爆発にオペレーションの規格外の爆発音がしたんだけど、原因とデータの収集を...って、何コレ?」

 不意にウィアからデータを渡されて解凍してみると、中身は録音ファイルとテキストファイルが入っている圧縮物だった。録音ファイルは時間にして一分くらいだった。

〈見ての通り、録音ファイルにテキストファイルです。聞けば理由が全て吹き込まれています。ファイルについては聞いてからで〉

「...とにかく聞けばいいんだね。えーと、再生っと.........ちょ、ちょっとコレはどういう事!?」

「聞いての通り、レイエルさんが時限爆弾では無く、緊急時に使う恐爆の種をターゲット破壊に使用に関する私とのやり取りです。 そちらを使用した場合の範囲影響力や規模は全てそのファイルに書き込んであります。ミッションデータについてですが、演算はまだ終わっていない代わりに...あ、ちょっとフルパワー使わせて下さい」

 そう言うと、不意にパソコンのファンが高速回転しだし、ディスプレイに配置された負荷メーターの数値が九割以上に跳ね上がり、ウィアの動きに遅延が起きる。

「ちょ、ちょっと勝手に何をやってるのさ!?」

〈.........終わりました。理由はコレです。オペレーションの組み直しが必要となる重要なキーです〉

「...コ、コレはサブ管理者権限!? なんでこんな権限持ってるの!?」

〈元はリライトチームと戦った時に入手したゴウカザルのIDカードなのですが、今さっき調べたらリチェンジャーと言う権限を持っていることが分かったのです。 この権限は、付与された権限をもう一度だけ自由に変更出来るという特殊権限を持っていました。ですので、ドリームメイカーズのデータベースにある権限リストを全て受信し、与えられる権限を付けたり取ったり、上げたりなどを繰り返した結果...その権限まで取得が出来ました。 これでコンソールに行く必要がなくなり、一気に行けます!〉

 最後の一言を強く言い切ったと同時に、リーフのパソコンのディスプレイに黒いウィンドウと、理解不可能なウィンドウが一斉に開く。リーフはいきなりの表示にビクッとするが、出されたウィンドウを読んでいくうちに驚きの顔付きへと変わっていく。
 そして、全部をあらかた読み終えると

「ウィ、ウィアちゃん。コレってもしかして...あっちへコマンドを送り込めたり...出来ちゃいますか?」

〈はい。管理者よりアカウントの権限を変更をされたら最後、今度は私達が管理者権限を持つことになります。 つまり質問の答えは、電子戦では私達の勝利が確定と言う事です!〉

「す、すごい! コレで本島の方もアクセスが行けるかもしれないよ!!」

 興奮気味でライトはちっちゃなケースからUSBメモリーを取り出すと、操作しているPCに差し込んで開く。中には色々入っていてゴチャゴチャしていたが、一発で目的物を見つけ出して、本体へとコピー。そして、終わったと同時にマウスポインタをコピーした物に当ててダブルクリックで実行した。
 すると処理開始と共に、おなじみと言える黒いウィンドウが立ち上がり、その中に解読不明の文字羅列が下から上へ高速で流れていく...。

「あ、あのー...コレは? 見た限り、文字羅列パターンを何処かに投げているようですが...」

「コレは本島のドリームメイカーズにあるサーバーへ接続する為の、まさに今言ってくれた通りのファイルだよ。今までアクセスする権限が無いって怒られちゃっててね...でも今なら行けるかもと思ってね!」

「...ちょっと待って。それってどこからアクセスされているか、分かっちゃうんじゃない? そしてコッチ、アルトマーレにはドリームメイカーズの支部があって、尚且つそこに攻撃を現在進行形で仕掛けているのよ?」

「大丈夫だよ。だって、ここから外へのアクセスしか許可してないし、外から中へ入る為には毎回変わるポートへアクセスして、尚且つパスワードパターンと僕のマスターキーと照らし合わさないといけないからね。 そして、そのマスターキーは僕とウィアしか持っていないから」

 流れていく文字を横目で見ながらリーフ、フィリアの質問をライトは答えた。特に問題は無いと。
 けれど、それは甘い考えだと言うことに直ぐに気が付く事になろうとは、ウィア以外の全員が思っても居なかった...。

ティア ( 2016/06/26(日) 17:46 )