ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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[3]Final Story
最終調整 - 後編
「ヨーテル! モルク!」


 まず一番に動き出したのはレイエル。二人から技を放って貰い、それを直ぐにお得意のサイコキネシスでキャッチ。そして、直径が約10cmオーバーあるエネルギー球体から千切り取るように小さな球体を、まるでマシンガンのような速さでリファルに対して放つ。
 けれども、まだまだと言いたげにスイスイと、軽々と避けていく。が、その追いでヨーテルが放つ火炎放射による進行妨害である。舌を鳴らしながらその場はUターンで回避する。


「こっちも居るよ!」


 だが直ぐに反対側も遮られ、逃げ道を失う。が、すぐに冷静に守るを発動してモルクの雷で出来た壁を突き破ろうと突進すると...


「こんなもん...んなっあ!?」


 抜けたまでは良かったが、次の瞬間に上からの強力な一撃でバリアが簡単に砕け散った。わけも分からなく、そのままバリアを壊されたリファルは、破壊されたデバフ、頭にくる強烈な頭痛と身体の重たさを無理に耐えてその場を一気に離れて大きく呼吸をする。
 そして碎かれた場所に顔を向けると、そこに居たのは...


「あれ...綺麗に決まったはずだけど...」


 右拳を地面に付け、立膝になっているミミアンの姿だった。なんとミミアンは破壊光線でも三発ほどならビクともしないリファルの守るのバリアを一撃で砕け散らせたのである。
 それに対し、リファルはあり得ない...そんなような顔で大きく肩で息をしていた。そして、よろっと尻もちを付くと...










「...降参だ。流石にこれ以上続けると他のチームに...すーはぁー......影響が出る...」


〈ホントに宜しいですか?〉


「...ああ、悔しいが負けを認める。 強くなったな...」


 そう言いながらフラフラと立ち上がり、トボトボと庭にある水道の蛇口を捻って頭から水を被り始めた。その間にレイエル達はウィアから言われた結果と時間に喜んでいた。その時間は17.849秒で。最初に言われた軽くも考慮に入れると、前までの最高タイムより約四秒もタイムが縮まっていた。しかも、前回全員のチームより一秒も早いタイムを叩き出していたから尚更である。
 そのチームとは、シルクがリーダーを務めるチームで、メンバーは...言わなくても分かるだろうから省略する。


「ふふ、お疲れ様。まさかリファルのバリアがあんなに簡単に砕けるとは思ってなかったわ。はいタオル」

「おう...すまんな。 ふう、俺自体もびっくりだ。何故ならアレ、全くパワーを控えて無かったからな」

「えっ!? そ、それって...」

「いや、俺より強くなっている事はありえない。ただ、割れ方として一箇所に衝撃が集まった結果...砕け散ったような感じだった。普通ならそんな事は皆無と言うほど難しい。 理由はバリアが曲がるからだ。バリアは特殊攻撃に対しては全体の耐久だが、物理の場合は瞬間的のダメージの場合、その場所の耐久と特に曲がることでダメージを吸収する仕組みだ。だが、ミミアンのパンチは全くそれが無く、まるで破裂するように砕け散った...もしかしたらアイツ、かなりのテクニシャンかもしれん」

「ねえ、もしかして前線やらせようとしてるでしょ。大型の敵に対して」

「...図星か。確かにそうしたいが、やはり危険だろうから無理だ。しかも自分より数倍大きい敵を見た時、アイツはどうなる? まだ出会ったことの奴に対して、しかも敵意をむき出しで、本格的な訓練はしてるが本番の戦闘はして来ていない。流石にそこまで鬼じゃねぇーぞ」


 ごろっと横になりながら、リファルは体力回復の為に光合成を発動して急速回復を始めた。それをフィリアは見つめながら、


「...やっぱり、最近変わったわね。人が苦手な貴方が、こうやって人の事をよく観察してるなんて」

「そういうお前もちょっと変わってるじゃねぇーか。 ...って、おい」

「いーじゃない、少しは。 ところで、どうするの次のチームは。光合成を使う程に体力を消耗しちゃって」

「...うるせぇーな。休ませろよ」

「はーい。じゃあ取りあえず私がやっちゃうわね。大丈夫、手抜きなどしないわ。 終わった頃には体力回復してるでしょ」


 伸びをしながらフィリアはそう呟く。それに対してリファルはフンッと鼻で笑い目を閉じた。どうやらやれるならやってみろと言いたいのだとフィリアは感じ取り、その場を後にした。その後ろをリファルは薄目で追うのであった。

ティア ( 2016/06/01(水) 19:40 )