ポケットモンスターズファンタジー〜導かれし者達の軌跡〜

















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[2]Final Story
仲間って
 では、状況整理から最初は行こう。


 まずリトは大勢居る敵を華麗な動きで回避し、攻撃し、まるで羽があって飛んでいるかのようの立体的な動きで敵をどんどん撃破。そして、隙を狙ってウォルタの後ろから攻撃しようとする敵をダウンさせ、今度は二人で一緒に敵を一掃していく。危ないところはカバーし合い、行けるところは協力し、パートナーどのように動くか予想して攻撃を放ったり、二人のお陰で敵を粗方倒してしまった。
 そして残ったのはキノガッサ、ゴローン、クチート、ガブリアス...この四体、いや四人が癖ものだった。何故なら今までの敵のようにがむしゃらに突っ込むだけじゃなく、回避、防御、戦いの基本をしっかりとこなすからである。
 それに今戦っている『心囚われし者』は動きのリミッターが外れた状態、つまり加減など一切なく攻撃をしてくる。普通は身体の八割程しか力が出せないように本能的にリミッターが掛けられている。理由として身体を壊してしまうからで、どう頑張っても残り二割は使うことは出来ない。
 けれど『心囚われし者』はそのリミッターが無く、ただただ目の前の敵を倒す事だけしか考えていない...いや、もしかした何も考えていないのかも知れないけれど。では話を戻し、粗方一掃し終えてからのお話。

 ますウォルタはミズゴロウ、ウォーグルを巧みに切り替えながら決定打の少ない技でゴローンへと立ち向かっていく。けれどゴローンは見た目と違って軽快な動きで避け続け、なるべく隙の小さな、速攻で繰り出せる技ばかりを使うか、殴るや蹴るなどの通常攻撃で泳ぎ、泳がされ、苦戦を強いられる。が、そんな時にふと頭の中にイメージが飛び込み、その通りに身体を動かすと...なんと『渦潮』と言う技を使って勝利。
 けれど、放った本人は混乱しているようだった。

 次にマートルはクチートとの戦闘。こちらも同じく攻めても簡単に避けられ、追い回され、疲れたところに即出しの出来る技を多用して体力を削られていた。けれど、そんな中でマートルは『殻に篭ってスピードを上げて攻撃する』ことを思いつき、クチートを壁側に攻めて追いやる。そして、追いやったところで考え付いた事を実行するが、やはりすぐに避けられてしまう。けれど、直ぐに殻から出ると壁に対してアイアンテールを繰り出して高速リターン。運良くクチートが足を滑らせて転んだところにジャストミートの攻撃を当てて勝利。
 藻掻くクチートをマートルは水鉄砲で壁に押し合って、まるで壁に背を預けて座るようにしたのであった。

 その次にシルクはガブリアスとの戦闘。最初はシルクもリトと同じ様に周りの敵を倒していたが、少なくなってきたところに暗闇から乱入。その時はまだ8体ほど戦っていた時だった為、ガブリアスの素早い動きと敵の量で完全に押されていた。けれど、なんとか一対一の状況に持って行くことが出来たのだったが、やはりそのようになる前にだいぶ体力が持って行かれているのに対し、ガブリアスはピンピンしている。これではまるで「まるで私が体力切れを...待ってるみたいじゃない......」とシルクは心の隅で思いながら、この状態を打破できないか模索しながら動き、攻撃の隙を伺い続けていた。そんな時...ウォルタが放った『渦潮』にガブリアスが一瞬だけ気を取られ、その一瞬の気のズレを見逃さずシルクは得意技の『シャドーボール』をありったけの力で生成し、ゼロ距離発射で突っ込んで勝利。
 けれど爆発のダメージはシルクにもあってふっ飛ばされたが、痛い体に無知を打ってまだ倒せていないリトの加戦するのであった。


ーーーーー


「ぐぁう...ぐぁぁぁぁぁ!!」
 地面の出っ張りに足を引っ掛けたところにリトの体当たりがヒットしてふっ飛ばされるが、すぐに立ち上がって突進を仕掛けてくる。けれど冷静に突進を回避し、向けられる次の攻撃に備え続け、回避し続ける。
「...やっぱり、このままじゃ終わりが見えない。 どうにかして糸口かさっきみたいに隙を見つけて攻撃していかなきゃ...」
 放たれるパンチやキック、牽制用の種爆弾...どれもバランス良く使い、基本的には接近戦には持ち込むことは出来ない。だからといって遠距離戦でもキノガッサの方から間合いを詰めてきて、基本的に中距離を保とうとしてくる。

 ...そっか、至近距離じゃ間合い的に戦いにくいし、遠距離だと攻撃できる技を持ってないのね......

 闘いながら分析を入れて、その考えが確かなことをリトは突き止めた。あとはタイミング...少しでもいいから隙さえあれば相手が苦手な炎タイプの技を叩き込むことができる。けれど、そんな簡単に隙など作れていれば勝負はすぐに決着が付いている。何かがあれば...





「...シャドーボール!!」
「ぐあぅっ!?」
「...シ、シルクさんっ!? あっ...火炎放射っ!!」
 突如としてシルクがキノガッサにシャドーボールを連発で足元へ放ち、驚いたのか空中へジャンプして避けた。その間にも当たるか当たらないかのギリギリのところを狙い続け、キノガッサの退路を完全に断つ。そしていきなりの出来事にリトは直ぐに行動できなかったが、シルクのおかげで落下するまでに炎を生成する時間は大いにあったし、隙も出来た。今は空中...どうやっても身動きは出来ない。そして着地と同時にリトは最大火力の火炎放射を一気に放出して攻撃を当て、その次にシルクのシャドーボールが連発してギリギリではなく当てに行く...。
 悲鳴の後に炎の中の影が床に倒れるのを見てから放出を止めると...黒焦げに焦げてピクピクと気絶しているキノガッサの姿...それと。
「はぁはぁはぁ...シ、シルクさんっ!?」
 地面にクタッと丁度倒れるシルクの姿...その姿に壁にもたれかかっていたマートルと、声に反応したウォルタが駆け寄る。意識はあるようだが、少し虚ろな感じで、見ただけで少し危険な状態と見抜くのは簡単だった。
「シルクさん...しっかりっ!」
「...うぅ、ちょっと疲れすぎちゃった...みたい...。でもコレで...倒しきったわね...」
「なんとか...ですよ...」
「シルクおねえちゃんだいじょうぶ?」
「ええ...このくらいで泣くような...私じゃないわ......。 でも...全然体に力が入らない...ふふ、リーダーである私がこんなじゃ......」
「...ふぅ、少し休んでてよシルク。それに最近思ったけど、前より明らかに体力が持たなくなってるよ...。 ねぇ、調べてばかりじゃなくてちゃんと寝てるの?」
 ウォルタの質問にシルクの耳がピクッと一瞬だけ動いた。そしてちょっと口をゴニョゴニョさせたあと、
「...寝てないわ。昨日も結局研究と、地理を...調べてたから......」
「...やっぱり。あれ程寝たほうがいいよって忠告してたのに...ずっと無視してたんだね」
「や、休まなきゃという気持ちも...もちろんあったわよ...。 けど...何があるか分からない、分からないからこそ...備えられることは備えなきゃと...」
 っと、手で顔を隠しながら申し訳無さそうに答えた。消して悪気があってやったわけじゃない。反抗したくてやったわけじゃない事は聞いたウォルタ自身が一番身にしみて分かっていた。けれど、この島に来てから色々な事を知り、悲劇を知り、解決したいことに焦って無茶をしているのは知っている。その結果、前に洞窟へ入った時に助けに行く羽目となった。なんだか一緒に解決しようとしていたはずなのに、シルクが全部抱え込んで、すべて自分一人でことを収束しようとしているような、そんな気がずっとウォルタは思っていたのだ。
「...あのねシルク、僕からこんなこと言いたくはないんだけど...シルクは『絆の従者』なんでしょ? いつからシルクは仲間に頼らなくなっちゃったの...? あ、ごめんなさいと謝れても困るからね...?」
「...ご、ごめんなさい......」
「...はあ、もういいよ。次また無茶したら怒るからね。 僕達はチーム、一人も掛けちゃいけないんだよ? そのことをよく考えて行動してよ」
 そう言いながらウォルタはウォーグルの姿でシルクを背中に乗せて、ゆっくりと前へと歩き出す。その後ろをリトとマートルは何も言わずについていくのであった...。


ー後書きー


 毎度おなじみ後書きです。今回は実質前回と同じ話に入れるつもりだったけど、なんとなく長くなったかなと思って分けました。が結局ここに乗せてみるとそんなに長いわけじゃなかったという...。

 とりあえず、次のお話は宿でのお話です。つまり...これでアーシア編、シルク編の分割ストーリーが終わって、ホントのラストストーリーが開始するわけですが...その前に一つ雑談を。


 なんとこの小説、何度か書き直しを続けているわけですが、とうとう初回投稿から3年の月日が流れようとしています。そのうちの1年はブランクで執筆できなく、コレの前に改定前の物も含めると約4年の月日が経ったわけです。初めて書いた時はポケモンではなく、セガキャラであるソニックのアニメをベースに小説を書き始め、ポケダン空の登場から少し経ってから執筆を開始しています。いや...月日流れるの早いですね...アタシもう二十歳ですよ......。
 あっ、ともかく今回はブランクはなんとか回避して、時間があるときは頑張って執筆していきたいと思いますので応援よろしくお願いしますっ!!

ティア ( 2016/04/08(金) 23:45 )