〜60年後の約束〜
「おばあちゃーん、あの話して〜。」孫のユーカが言う
「あら、ユーカはあの話が好きなのね。レンも聞くかい。」私は聞いた
「僕はちょっと遊んでくるよ。」そう言ってレンは走っていく
「レン、草むらには野生のポケモンがいるから入らないでね。」私は声をかけた
「おばあちゃん早く〜。」ユーカが急かす
「はいよ。あれは私が十歳の時…。」
あの日、私は近くの森にきのみを取りに行ったの。森の中心に切り株があっていつもそこで休憩するのよ。でもね、その日はいつもと違って誰かが寝てたのよ。近づいてみたら見た事のないポケモンだったの。私はビックリしたわ、でもそのポケモンは身体じゅう怪我だらけだったの。私は家に連れて帰る事にしたのよ。自分のベットに寝かして怪我にきずぐすりを使って看病してあげたわ。2、3日経ってようやく目を覚ましたわ。ポケモンはビックリしたようだったけど、私は「大丈夫よ、安心して。美味しいか分からないけど、このきのみパイを食べて元気になってね。」って言ってそのポケモンにパイをあげたわ。最初は警戒していたけどアッと言う間に食べたわ。そしたら「お前は俺が怖く無いのか。」ってそのポケモンが聞いてきたの、私は驚いたけど、「怖くないわよ。」っていったわ。私は「アナタ、何て言うポケモンなの。」って聞いたら、しばらくして「…ミュウツー。」って教えてくれたの。ミュウツーが「オイ、お前、俺がここにいる事を誰かに話したか。」って聞いてきたの。でも私ったら「お前は失礼じゃなくて。私にはショーコって名前があるのよ、ミュウツーさん。」って言っちゃたわ。そしたら「すまない。」って言ってくれたわ、私は「誰にも行って無いわよ。」って教えてあげたの。その時ミュウツーが一瞬笑った気がしたわ。でも、ミュウツーは「直ぐにココから離れなければ…。」って言うの私は気を使ってると思って「大丈夫よ。それに今は怪我を治さなきゃね。」そう言って、またベッドに寝かしたわ。
2日位経ってようやくミュウツーはベッドから降りれるようになったけど、まだフラフラしてたわ。私は「たまには外に出てリフレッシュしないとね。」ミュウツーを連れて近くの川に行ったのよ。そしたら綺麗な石をプレゼントしてくれたわ、だから私も同じ様な石をあげたの。「ショーコの家族はどこにいるんだ。」と聞かれたから「私の両親は3年前に病で死んだわ。」ミュウツーは「すまない。」って言ってくれたの「ミュウツーの家族は。」って逆に聞いたの。「俺はあるポケモンの遺伝子を組み替えられて作られた。だから家族はいない。」って言ったの
でもなんだか嬉しかったわ「一緒だね、私達。だからさ、ずっと一緒に…。」そう言いかけた時に、木の陰から黒い服の人達が出てきて、「探したぞ、ミュウツー。お嬢さんソイツを渡して貰おう。」って言って近づいてきたの、私はミュウツーの手を掴んで走り出したの。それから何時間も逃げ回ってある洞窟に着いた時私は疲れきっていたわ、その時ミュウツーが「俺が出て行けば、ショーコだけでも助かる。このままではお前も危険だ、今までアリガトウ。」そう言って洞窟の入り口
に行こうとしたミュウツーの頭に石をぶつけて気絶させたわ。私は近くに落ちていたモンスターボールを持ってミュウツーを岩の陰に隠して黒服にワザと捕まったの。モンスターボールにミュウツーが入ってると見せかけてね。
しばらく車に乗せられて黒服達の基地に連れて行かれた私はモンスターボールを取られたの。そいつ等は中が空だった事に激怒して私を殺そうとしたわ。その時、基地の壁が吹き飛んで「ショーコを放せ!」って言いながらミュウツーが入って来たの、黒服達は自分のポケモンを出してミュウツーを倒そうとしたわ、私はミュウツーに貰った石を握りしめて祈ったわミュウツーを守ってくださいってね。そしたらミュウツーの姿が変ったの、ミュウツーは一瞬で黒服達のポケモンを倒して私を助け出してくれたわ、私を川の近くに下ろすとミュウツーは「待ってろ、直ぐに終らせてくる。」って言ったの、でも私は嫌な予感がして「…約束して、きっと帰って来て。」そういった時にはミュウツーは基地の方に飛んで行ったの。でもミュウツーは帰って来なかったわ。
「ミュウツーはどうなったの。」ユーカが聞いてくる
「分からないわ。黒服達は警察に捕まったけどね。」私は言った
「おーい、おばあちゃーん。」レンが息を切らしながら走ってくる。
「なんだい。」私が聞くと、
「今、見た事無いポケモンが村の入口にいるんだよ!」レンが興奮しながら言う
私達は急いで村の入口へ行った。そこには一匹のポケモンがいて、「約束しただろ。だから、ただいま。」そう言ってポケモンは笑った。私は泣きながら「お帰り、遅かったじゃないの。」そう言った