01
春一番を感じる、こざっぱりとした丘の上。
そこに、2匹のポケモンが見えた。
「君と僕がであって、一体どのくらいになるのかな?」
そういって彼、ヒノアラシは夕暮れ時の空をみつめる。
「なに言ってるんだい。そこまで考えるような月日は流れてないよ」
すこし明るめな声音で言うのはワニノコ。
友達同士なのか、それともただの知り合いなのか、
二匹は隣り合い、ワニノコのほうは足を投げ出すような形で座っていた。
「考えるまでもないか、ちょうど一年、かな」
そういったヒノアラシに対し、ワニノコは黙って首を縦に振った。
「ここは、いつ見てもきれいだね。ワニノコは、どう思ってるのかな?」
相変わらず前を向いたまま、ヒノアラシは言葉をかけた。
「なんてことはないよ、普通の空さ」
そういいながらも、ワニノコも空をみつめる。
「しかし、あっという間だね、こうやって時がたってしまうとさ」
ヒノアラシはワニノコのほうをみつめる。
「……ん?」
その様子にすこししてワニノコも気づく。
「なんでだろうな。一匹だけなのに、すごく気まずいや」
苦笑を浮かべるヒノアラシ。
「そりゃいくら友達でも話すときは多少緊張するもんさ。仕方ないよ」
横目でヒノアラシを見ながらいぜんワニノコは前をみつめる。
「……はじまらないね」
誰に当てることもない笑みを浮かべ、ヒノアラシは再び前を向く。
「まったく……」
その様子を見ると、ワニノコはふとつため息をついた。
「君らしいよね、ほんと……」
その言葉は、決して悪いように言うわけではなさそうだった。
「……喜んで、くれるかな?」
すこし笑みを浮かべながら、そばの茂みに手を伸ばす。
「……」
興味なさそうに前を向いたまま。
だが、茂みを書き分ける音がすると、やはり興味ありげに目がそちらを向いた。
「たいしたものは、もってこれないけど、これ……」
そういってヒノアラシは両手で葉っぱにくるんだ何かをもってくる。
「……破れちゃってるね」
言葉ではそういうも、うれしそうだった。
「これでもがんばったんだよ?」
そういいながら、くるまれたものを取り出す。
その手には、少ないながらも木の実、
そして、苦心して作ったであろう、花飾りが入っていた。
「僕には、こんなことしか出来ないけど。よろこんで、くれるのかな?」
「……」
ワニノコは答えない。
「喜んでは、くれないんだろうね」
その答えを言うかのようにヒノアラシは自分でつぶやいた。
「君は、いつもそうやって、きたんだもんね」
冗談っぽく笑ったのか、それとも自嘲したのか。
「……わかってないくせに」
そういうとワニノコは空を眺めるように仰向けに転がる。
「……」
ワニノコの視界には、置かれた花飾りのプレゼントがあった。
そして、ワニノコはそれに手を伸ばす。
「……!」
だが、それは空を切った。
「……まぁ、ね」
知っていたかのように、ワニノコは伸ばした手を引っ込める。
「そうさ、……そうさ」
そして、初めてヒノアラシをまともにみつめる。
「わかって、なかったんだな……」
その言葉には、さまざまな含みがあるように思えた。
「君が死んで、僕が生きてるってこと」
ヒノアラシはなにも答えない。
「まぁ、いまさら、か」
それを言うと再び目をそらした。
「……きっと、うれしくは、ないんだろうね」
しばらくしてヒノアラシの声が聞こえる。
その声はすこし上ずっているように聞こえた。
「でも、言っておくよ、誕生日、おめでとう」
しっとりとその言葉は放たれた。
「……!」
ワニノコの口が何かを言おうとする。
しかし、声にはならない。
まるで無理してかみ殺すように下を向く。
目は強く閉じられ、苦しげにも見えた。
「今更だよね。ほんと、いなくなってからこんなこといっちゃうなんてさ」
その言葉をいうと、ヒノアラシも座り込む。
そして、葉っぱにくるんだプレゼントの木の実に手を伸ばす。
「春の暖かさはどこへやら」
桜色のモモンを拾い上げる。
「小春日和も程遠く」
小さな白い花のついたクラボをもう片方の手で拾い上げる。
「春一番なんて、感じない」
モモンを口ヘ運び、クラボの花をちぎる。
「初めて聞いたときは、何のことかと思ってた」
白い花をみつめながら、思いにふける。
「でも、間違いじゃなかったんだよね。今思えば」
モモンの甘さなのか、すこしヒノアラシの顔がほころんだように見えた。
「冬の寒さはどこへやら、小春日和を身近に感じ、春一番も吹き付ける」
つかんだ花を、空へと放り投げる。
小さな花は、春の風にふかれ、空へ巻き上げられ、すぐに見失ってしまった。
「……間違ってないよね」
再びヒノアラシの手は、木の実に向かう。
「ふふ……」
ワニノコは小さく笑っただけだった。
「……おいしい」
木の実を口へ運び、つぶやく。
「こんなにも、違うもんなんだね。同じ木の実でも」
屈託のない笑顔を作る。
「渡したかったなぁ……」
独り言なのか、
「ここには、いない」
ワニノコがぽつりと言う。
「僕は……ここには、いないんだ」
ワニノコは、ヒノアラシを視界からはずすように背後を向いた。
「向こうでも、エイプリルフールはないのかな?」
なおも言葉を続けるヒノアラシ。
「だったら、今度は、うまくいってるよね、きっと……」
すこし含みを持たせてヒノアラシが言う。
「なかったことになった誕生日」
「……」
ワニノコは答えなかった。
「決まって君は、この日になると、嘘つくようになったよね。反対のことばかり言って……」
懐かしい思い出を一つ一つ思い出すように、プレゼントの木の実を一つ一つ、つかみあげる。
「それも、誕生日がなくなってしまったのが原因、なんだよね」
いぜん、ワニノコは黙ったままだ。
「誰かが冗談でふりまいたことばが、こんな結末になってしまうなんて、ね」
「まだ言うことはあるの?」
半分にらむようにヒノアラシをみつめる。
「代わりになるか、わからないけど、謝るよ」
「……」
ふっとワニノコの表情が和らいだ。
「礼なんていわないよ……」
「……なんでだろう」
ヒノアラシの声が聞こえる。
「泣かないって、決めてたのにな」
上ずった声が、鼻声に変わっていた。
「……」
泣くことを、ワニノコはとめなかった。
「……これから言うことは、全部、僕の嘘だよ」
そういうと、ヒノアラシのほうへ歩いていく。
「僕、別に寂しくなんて、なかったんだよ」
ヒノアラシの隣にすわりこむ。
「だってさ、誕生日自体が、イベントだったもの」
両足をパタパタうごかしながらヒノアラシをずっとみつめる。
「誰かが振りまいた嘘、僕の誕生日は、存在しない。
それ自体が、一つの大きなプレゼントだと、僕は思ったよ?」
いつの間にか、足を動かすのをやめ、地面に指で何かを書いていた。
……しかし、そこにはなにもかかれてはいない。
「だって、それを言うことで、みんなが、僕のために大騒ぎしてくれたでしょ?」
しきりに動かす指の動きは、まさに4月1日を描いていた。
「エイプリルフールの嘘が、僕の毎年のプレゼントだったんだよ」
そういうと、薄闇色の空に、笑い顔のマークを描いた。
ワニノコの視線の先にはそのラインに沿うように、星の瞬きが見えていた。
「……だから、君が、なく必要なんて、ないんだよ」
暗くなってきた丘の上、ヒノアラシのすすり泣く声だけが、目立って聞こえる。
「……この声も、きっと、聞こえてないんだね」
すこし寂しそうに、ワニノコがつぶやいた。
「僕は、死んだ存在、だから」
音もなく、ヒノアラシに近づく、
そして、優しくヒノアラシの頭をなでる、そぶりをした。
「……え?」
ヒノアラシが反応する。
「……っ!?」
「だれ……?」
しきりに辺りを見回すヒノアラシ、
だが、周りには誰もいない。
いるのは……。
「……」
ヒノアラシはワニノコの方向を向いた。
いや、正確には……、
ワニノコのお墓の方向を向いた。
「……きっと、君が、慰めて、くれたんだね」
きっと、なにかの偶然なのだろう。
「……ふふ」
ワニノコが小さく笑う。
「もし神様がいるのなら、感謝するよ……」
この小さな奇跡に。
「ワニノコ……ありがとう」
ヒノアラシに、もう涙が見えなかった。
「もう遅いし、帰らないとね……」
そういって、持ってきたプレゼントの残りを、お墓の手前に置く。
「気をつけてね」
藍色の林の中、ヒノアラシの背中が消えていく。
最後までワニノコは見送っていた。
「……ありがとう、ヒノアラシ」
これは、正真正銘、偽りのない感謝の言葉。
「ハッピー、エイプリル、バースデー」
また来年も、出会えたら、いいな。
「この不幸で、最低な誕生日に、乾杯」
そして、ワニノコの姿も、どこかへ、消えていった。
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なかがき
この物語、なにかおかしいと感じませんでしたか?
もちろんエイプリルネタということで、それにちなんだものを用意しました。
……少々わかりやすすぎたかも知れませんが。
以下に、本編の文章を用意しました。
最後まで読んでいただければ光栄です。
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春一番を感じる、こざっぱりとした丘の上。
そこに、2匹のポケモンが見えた。
「君と僕がであって、一体どのくらいになるのかな?」
そういって彼、ヒノアラシは夕暮れ時の空をみつめる。
「なに言ってるんだい。そこまで考えるような月日は流れてないよ」
訳 結構、長い月日、流れたね。
すこし明るめな声音で言うのはワニノコ。
友達同士なのか、それともただの知り合いなのか、
二匹は隣り合い、ワニノコのほうは足を投げ出すような形で座っていた。
「考えるまでもないか、ちょうど一年、かな」
そういったヒノアラシに対し、ワニノコは黙って首を縦に振った。
「ここは、いつ見てもきれいだね。ワニノコは、どう思ってるのかな?」
相変わらず前を向いたまま、ヒノアラシは言葉をかけた。
「なんてことはないよ、普通の空さ」
訳 ……きれいな空だね。
そういいながらも、ワニノコも空をみつめる。
「しかし、あっという間だね、こうやって時がたってしまうとさ」
ヒノアラシはワニノコのほうをみつめる。
「……ん?」
その様子にすこししてワニノコも気づく。
「なんでだろうな。一匹だけなのに、すごく気まずいや」
苦笑を浮かべるヒノアラシ。
「そりゃいくら友達でも話すときは多少緊張するもんさ。仕方ないよ」
訳 緊張することなんて、ないよ。
横目でヒノアラシを見ながらいぜんワニノコは前をみつめる。
「……はじまらないね」
誰に当てることもない笑みを浮かべ、ヒノアラシは再び前を向く。
「まったく……」
その様子を見ると、ワニノコはふとつため息をついた。
「君らしいよね、ほんと……」
訳 君らしくないよ?
その言葉は、決して悪いように言うわけではなさそうだった。
「……喜んで、くれるかな?」
すこし笑みを浮かべながら、そばの茂みに手を伸ばす。
「……」
興味なさそうに前を向いたまま。
だが、茂みを書き分ける音がすると、やはり興味ありげに目がそちらを向いた。
「たいしたものは、もってこれないけど、これ……」
そういってヒノアラシは両手で葉っぱにくるんだ何かをもってくる。
「……破れちゃってるね」
訳 ……きれいだね。
言葉ではそういうも、うれしそうだった。
「これでもがんばったんだよ?」
そういいながら、くるまれたものを取り出す。
その手には、少ないながらも木の実、
そして、苦心して作ったであろう、花飾りが入っていた。
「僕には、こんなことしか出来ないけど。よろこんで、くれるのかな?」
「……」
ワニノコは答えない。
「喜んでは、くれないんだろうね」
その答えを言うかのようにヒノアラシは自分でつぶやいた。
「君は、いつもそうやって、きたんだもんね」
冗談っぽく笑ったのか、それとも自嘲したのか。
「……わかってないくせに」
訳 ……わかってるくせに。
そういうとワニノコは空を眺めるように仰向けに転がる。
「……」
ワニノコの視界には、置かれた花飾りのプレゼントがあった。
そして、ワニノコはそれに手を伸ばす。
「……!」
だが、それは空を切った。
「……まぁ、ね」
知っていたかのように、ワニノコは伸ばした手を引っ込める。
「そうさ、……そうさ」
そして、初めてヒノアラシをまともにみつめる。
「わかって、なかったんだな……」
訳 わかってたよ……。
その言葉には、さまざまな含みがあるように思えた。
「君が死んで、僕が生きてるってこと」
訳 僕が死んで、君が生きてるってこと。
ヒノアラシはなにも答えない。
「まぁ、いまさら、か」
それを言うと再び目をそらした。
「……きっと、うれしくは、ないんだろうね」
しばらくしてヒノアラシの声が聞こえる。
その声はすこし上ずっているように聞こえた。
「でも、言っておくよ、誕生日、おめでとう」
しっとりとその言葉は放たれた。
「……!」
ワニノコの口が何かを言おうとする。
しかし、声にはならない。
まるで無理してかみ殺すように下を向く。
目は強く閉じられ、苦しげにも見えた。
「今更だよね。ほんと、いなくなってからこんなこといっちゃうなんてさ」
その言葉をいうと、ヒノアラシも座り込む。
そして、葉っぱにくるんだプレゼントの木の実に手を伸ばす。
「春の暖かさはどこへやら」
桜色のモモンを拾い上げる。
「小春日和も程遠く」
小さな白い花のついたクラボをもう片方の手で拾い上げる。
「春一番なんて、感じない」
モモンを口ヘ運び、クラボの花をちぎる。
「初めて聞いたときは、何のことかと思ってた」
白い花をみつめながら、思いにふける。
「でも、間違いじゃなかったんだよね。今思えば」
モモンの甘さなのか、すこしヒノアラシの顔がほころんだように見えた。
「冬の寒さはどこへやら、小春日和を身近に感じ、春一番も吹き付ける」
つかんだ花を、空へと放り投げる。
小さな花は、春の風にふかれ、空へ巻き上げられ、すぐに見失ってしまった。
「……間違ってないよね」
再びヒノアラシの手は、木の実に向かう。
「ふふ……」
ワニノコは小さく笑っただけだった。
「……おいしい」
木の実を口へ運び、つぶやく。
「こんなにも、違うもんなんだね。同じ木の実でも」
屈託のない笑顔を作る。
「渡したかったなぁ……」
独り言なのか、
「ここには、いない」
訳 ここに、いるよ。
ワニノコがぽつりと言う。
「僕は……ここには、いないんだ」
訳 ここに、いるんだよ……。
ワニノコは、ヒノアラシを視界からはずすように背後を向いた。
「向こうでも、エイプリルフールはないのかな?」
なおも言葉を続けるヒノアラシ。
「だったら、今度は、うまくいってるよね、きっと……」
すこし含みを持たせてヒノアラシが言う。
「なかったことになった誕生日」
「……」
ワニノコは答えなかった。
「決まって君は、この日になると、嘘つくようになったよね。反対のことばかり言って……」
懐かしい思い出を一つ一つ思い出すように、プレゼントの木の実を一つ一つ、つかみあげる。
「それも、誕生日がなくなってしまったのが原因、なんだよね」
いぜん、ワニノコは黙ったままだ。
「誰かが冗談でふりまいたことばが、こんな結末になってしまうなんて、ね」
「まだ言うことはあるの?」
訳 もう言わないで。
半分にらむようにヒノアラシをみつめる。
「代わりになるか、わからないけど、謝るよ」
「……」
ふっとワニノコの表情が和らいだ。
「礼なんていわないよ……」
訳 ありがとう。
「……なんでだろう」
ヒノアラシの声が聞こえる。
「泣かないって、決めてたのにな」
上ずった声が、鼻声に変わっていた。
「……」
泣くことを、ワニノコはとめなかった。
「……これから言うことは、全部、僕の嘘だよ」
訳 これから言うことは、全部、僕の本音だよ。
そういうと、ヒノアラシのほうへ歩いていく。
「僕、別に寂しくなんて、なかったんだよ」
ヒノアラシの隣にすわりこむ。
「だってさ、誕生日自体が、イベントだったもの」
両足をパタパタうごかしながらヒノアラシをずっとみつめる。
「誰かが振りまいた嘘、僕の誕生日は、存在しない。
それ自体が、一つの大きなプレゼントだと、僕は思ったよ?」
いつの間にか、足を動かすのをやめ、地面に指で何かを書いていた。
……しかし、そこにはなにもかかれてはいない。
「だって、それを言うことで、みんなが、僕のために大騒ぎしてくれたでしょ?」
しきりに動かす指の動きは、まさに4月1日を描いていた。
「エイプリルフールの嘘が、僕の毎年のプレゼントだったんだよ」
そういうと、薄闇色の空に、笑い顔のマークを描いた。
ワニノコの視線の先にはそのラインに沿うように、星の瞬きが見えていた。
「……だから、君が、なく必要なんて、ないんだよ」
暗くなってきた丘の上、ヒノアラシのすすり泣く声だけが、目立って聞こえる。
「……この声も、きっと、聞こえてないんだね」
すこし寂しそうに、ワニノコがつぶやいた。
「僕は、死んだ存在、だから」
音もなく、ヒノアラシに近づく、
そして、優しくヒノアラシの頭をなでる、そぶりをした。
「……え?」
ヒノアラシが反応する。
「……っ!?」
「だれ……?」
しきりに辺りを見回すヒノアラシ、
だが、周りには誰もいない。
いるのは……。
「……」
ヒノアラシはワニノコの方向を向いた。
いや、正確には……、
ワニノコのお墓の方向を向いた。
「……きっと、君が、慰めて、くれたんだね」
きっと、なにかの偶然なのだろう。
「……ふふ」
ワニノコが小さく笑う。
「もし神様がいるのなら、感謝するよ……」
この小さな奇跡に。
「ワニノコ……ありがとう」
ヒノアラシに、もう涙が見えなかった。
「もう遅いし、帰らないとね……」
そういって、持ってきたプレゼントの残りを、お墓の手前に置く。
「気をつけてね」
藍色の林の中、ヒノアラシの背中が消えていく。
最後までワニノコは見送っていた。
「……ありがとう、ヒノアラシ」
これは、正真正銘、偽りのない感謝の言葉。
「ハッピー、エイプリル、バースデー」
また来年も、出会えたら、いいな。
「この不幸で、最低な誕生日に、乾杯」
訳 この幸せで、最高の誕生日に、乾杯。
そして、ワニノコの姿も、どこかへ、消えていった。
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あとがき
はい、タイトル詐欺申し訳ありません。
明るいタイトルとは裏腹に結構暗めの作風です……。
非常にわかりづらいと思うので、解説もかねて、あとがきとさせていただきます。
まず、誰が死んで、誰が生きているのか、
ワニノコが死んで、ヒノアラシが生きています。
そして、台詞がかみ合っていないように思う。
それは、ワニノコの台詞が途中まで、嘘だからです。
なかがきにもかいていますね。
大体反対の訳と捉えていただければうれしいです。
そして、さらにもう一つ。
ワニノコの台詞、描写をすっ飛ばしていただいても、
この物語は成立します。
最後の描写はあくまでも偶然という風に捉えれば、
ワニノコはいなかったことに出来ます。
こんなややこしい物語を書くな!
そういう言葉はなしでお願いします……。
4月ということで、書いてみましたが、
こういった物語を少しでも楽しんでいただけたら光栄です。
それでは、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。