第三部 サトシ
3.1(plot only)
サトシに対する心象は良いものではなかったが、それでも故意的に殺害した訳ではないということが弁護側の主張であったし、世間の見解もそうであった。

裁判が始まる。裁判ではポケモンリーグでの出来事を中心に話が進むと考えていたが、ピカチュウの葬儀に争点が当たる。サトシはピカチュウの名前を覚えていなかったし、葬儀中に居眠りしてしまったこと、その直後にエリカという女性と楽しんでいたことについて検察側に指摘を受けてしまう。どれも間違いではなかったが、ワタルを殺害したことに焦点が当たらないことに対してサトシは苛立ちと退屈を感じる。裁判について意識が遠のきかけていた際、問いかけられたような気がしたので、その通りだ。と答える。しかし、この問いかけの内容は「明確な殺意を持ってワタルを攻撃したのか」であった。サトシの発言以降弁護側は何を言っても取り返しがつかない状況に陥り、サトシは死刑を言い渡される。

弁護士から再三控訴するように求められたが、サトシが応じることはなかった。
エリカは悲しんでいるようだったが、面会の際に煙草の匂いが鼻についた。恐らく他の男と関係を持ったのだろう。
サトシは何も求めていなかったし、判決について何も感じるところはなかった。
彼の最後の関心は自らの死刑執行の日、聴衆がどのような感情で自らを見送るかだけであった。


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■筆者メッセージ
思えばこの物語に取り組み始めたのは十年近く前だったように思います。
曲がりなりにもこの物語を完結させたいと思い、プロットだけではありますが投稿しました。
少しだけ、ほっとしています。
氷飴 ( 2018/11/10(土) 22:00 )