炎の宝石を入手せよ
戻ってきた大部屋で、あなたは少しの迷いも見せずに一番左の扉へと歩みを進める。その行動に驚いたパートナーは目を大きく見開いたものの、慌ててあなたの後を追って走ってきた。
パートナーは扉の横の板に目を移すが、あなたはそれに構わず扉を開けて中へと入る。そこは今まで見た部屋の中では一番小さい部屋の中だった。とは言っても、広さは十分なほどある。その中央にはポツン、と橙色の塊が浮いている。この塊のせいか、部屋の中は暖かいを超えて熱い。
一目で自分では無理だと感じたあなたは、後ろで様子を伺っていたパートナーに声をかけた。その迫力にびくり、と体を震わせたパートナーだったが、何かを諦めたかのように塊へと進んでいく。
しかし、熱さに適していないパートナーは時々涙目であなたに訴えてくる。あなたはそれを無視して、さっさと宝石を取るように命じた。
更に涙目になったパートナーはゆっくりと塊の前へと進むと、何とか後ろ足だけで立ち上がって中を探り始めた。前足を入れる際つんざくような悲鳴があなたの耳へと飛び込んできたが、あなたはそれに全く動じることなく様子を見る。
やがて前足に痛々しい火傷を負ったパートナーが赤い宝石をくわえて戻ってきた。あなたは疲れた顔のパートナーを褒めることなく宝石を奪うと、落とさないよう丁寧にリュックへとしまう。
目に大粒の涙を溜め始めたパートナーにあなたは回復の薬を使うと、何も言わずに部屋を出ようとする。
だが、あなたが扉に手をかけた瞬間、後ろで不自然な物音が響き渡る!
何事かと振り向くあなたの前には、一匹のキュウコンが立っていた。どこから現れたのか、なんていう疑問はもう持たない。少しでもここにいれば燃やされると思い、あなたはすぐに扉を開けて外に出る。
素早く扉を閉めて安堵の息を吐くあなただが、何かが足りない気がしてならない。しばらく辺りをキョロキョロと見回して、やっとパートナーがいないことに気が付いた。キュウコンに襲われていたら今後が大変だ! あなたは急いで扉を開け、キュウコンと対峙するパートナーを抱きかかえる。
キュウコンは不思議なことに無防備に近いあなたを襲うことなく、ただ鋭い視線を送っている。このことにパートナーは何か声をあげたが、あなたはそれに構わず再び部屋を出た。
あなたは更に手に入れたい宝石があるのなら他の扉を目指してもいいし、もう大丈夫ならあの扉の前に戻ってもいい。
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