story8 初めての依頼
「起きろおぉぉぉぉぉ!」
「ふんぎゃっ!」 「うわっ!」
探検隊の部屋で一夜を明かしたリンたちは原因不明の大声により飛び起きた。
「やっと起きたか!俺は弟子の1匹のクオン。はよ起きろ!」
いやいやながらも起き上がるリン。が、違う動きをする者がいた。
「あのさ・・・ゆっくり寝ている人をそんな大声でたたき起こしていいと思ってんのか!」
「なんだと!?へぶっ!」
クオンは何かの攻撃を受けて吹き飛ぶ。エバが両手を前に出しているところから察するに波導弾らしい。
「エバ、【波導弾】 が使えたの?」
「これ、波導弾、っていうのか。ま、いいや。次からここに来たら波導弾10発な。」
「は、はい。」
来た時とは打って変わってしおしおとした様子で部屋を出ていくクオンを見送ったエバたちは用意をして、部屋を出た。
〜*〜
「さて、最初の依頼は…」、
朝礼を済ませたリンたち、エクシードは掲示板の前で依頼を選んでいた。ここプクリンのギルドの親方、ププルはよく言えば放任主義、悪く言えばほったらかしだ。というわけでリンたちは新人なのにもかかわらず、掲示板で依頼を選んでいたのだ。
「これはどう?」
「えーっと、[湿った岩場]バネブーからの依頼か。」
「うん!行こう!エクシード初依頼だよう!」
「そうだな。」
〜*〜
「ここだね。」
「この奥にバネブーの真珠があるんだな。行くぞ!」
「おー!」
[湿った岩場]についたリンたちは奥地へと進んでいった。
〜*〜
「あった〜!」
「リン、あぶなー!」
「へ?・・・!【蔓のムチ】!」
[湿った岩場 奥底]にあったバネブーの真珠を見つけて走り出すリン。だが、リンは気付かなかったのだ。真珠の近くにポケモンがいることが―
「あぶなっ!」
「大丈夫か?リン」
「うん。こいつ…」
「カブトだな。【波導弾】!」
出てきた一匹のカブトを波導弾で沈めると、リンが真珠をとる。
「依頼達成!」
初めての依頼はこうして幕を閉じた。
まあ、報酬の2000ポケは200ポケになってしまったのだけれども。
〜*〜
「あのね、エバ。」
「ん、どうした?」
「こんな物作ってみました〜!『エクシード日誌』!」
「なんだそりゃ。」
「エクシードの日誌!明日担当はエバだから!」
「は!?」
てなことがありましたとさ。