50話 時の回廊と真実
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「....そういえば......サロファとエメリはこの世界のことを知っているの?」
「フウヤさんが話していたそうなので、大丈夫そうです。一様、信じてはくれている
そうです。サロファさんもエメリさんもディアノのことをそこまで信用していなかっ
たそうで、この世界を見て、嘘をついていたのは間違いないと言っていました。」
ヒカリはサロファとエメリの様子が気になって聞くと、セラフィはそう答えてくれて、
ヒカリはサロファとエメリが知っていることに安心した。
「こいつとは大違いだ。」
「なんだよー!」
その話を聞いたジェードがヒルビを指差して言い、ヒルビはそれに抗議していた。
「.....ルーアについてはどうですか?」
「.......ルーアの行方はまだ見つかっていないのよ。でも、ルーアなら大丈夫よ!」
「...そうね......。まあ。ルーアのことだから、無事だと前向きに考えた方がいい
ですから。」
ヒカリがルーアについて聞くと、セラフィは少し顔を曇らせ、ヒカリはそれを聞き、
ルーアを信じて前に進むのを選んだ。
「さっさと行った方がいいと思う...。」
「ほら、行くぞ!」
高台のポケモン達を倒し、ヒカリ達は高台を越えようとしていた。
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「あっ!見えてきました!あそこです!」
セラフィの声で、遠くからポケモン達の姿があった。
「ヒカリ!」
「ヒルビ!タイガ!」
「「「みんな〜〜〜!」」」
ヒカリ達もサロファもエメリも互いに気づいて近寄った。
「無事で良かったー。」
「そっちこそー。」
ヒカリ達は互いの無事に喜んでいた。
「ジェード!」
「....大丈夫そうだな。」
フウヤとジェードも互いの無事にほっとした。
「皆さん!あちらが時の回廊です。」
セラフィの声で全員がその方を見た。そこには門のような形の綺麗な青い光があった。
「あれが......時の回廊なの?」
「そうだ。あれが時の回廊だ。あそこを通って、俺達は過去に行ったんだ。」
ヒルビの聞き返した声にジェードは頷いた。
「時の回廊の扉を開けられるのはセラフィだけなんだ。早速扉を開けてほしいんだ。」
「はい。」
フウヤがセラフィに頼み、セラフィが時の回廊を開けようと前に出た瞬間、
「待て!そこまでだ!」
突然声が聞こえた。
「こ...この声は!?」
「ま、まさか.......。」
聞き覚えがある声にヒカリ達は辺りを見渡した。
「お前達。久しぶりだな。」
「ディ、ディアノ!」
「ディアノさん....。」
再び声が聞こえて真正面を見ると、時の回廊の前にディアノがいた。
「大分逃げ回ったようだが.....残念ながら、もうおしまいだ。」
「「「「「「ウイイイイイィィィィィィィ!」」」」」」
「ヤ、ヤミラミ達も...。」
ヤミラミ達も現れ、ヒカリ達は囲まれてしまった。
「フン。そういうことかディアノ。俺達をわざとおよがせて、セラフィまで捕らえた
かったってことか.....。」
「ええっ!?じゃあ、僕達......ずっと後をつけられていたっていうこと?」
ディアノ達を見て察したジェードがそう言い、ヒルビはそれに驚いた。
「フン。こんなことになるとはな。悪いな。セラフィ。」
「あら?謝るなんて、ジェードさんらしくないですよ。それに、私が捕まると思い
ます?うふふ!」
ジェードはセラフィに声をかけ、セラフィはまだ余裕そうに笑っていた。
「お前達!戦う準備はできているか!」
「えっ!?あ....も、もちろん!」
「ここは強行突破するぞ!あいつらを蹴散らし、時の回廊に飛び込む!」
「わ、分かった!」
ジェードの声でヒルビは慌てて構え、ヒカリ達やフウヤ達は既に構えていた。
「ふっ、抵抗するのか?無駄なことは止めろ。お前達に勝ち目はない。」
「そんなこと.......やってみないと分からないだろ!ディアノ!お前が相手だろう
がな!」
ディアノは笑みを浮かべて言い、ジェードがディアノを睨みつけて言うが、ディアノ
は笑みを浮かべたままだった。
「ジェード。ここに来たのは私達だけだと思っているのか?」
「な、何!」
「ディアルガ様。」
ディアノの言葉にジェードが動揺し、ディアノが後ろを向いた。
「うわっ!辺りが急に真っ暗に!?」
その時、辺りが真っ暗になり、何かの存在を感じた。
「グオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーー!」
「うわあああぁぁぁ!」
「何よ!あれは!」
現れたそれにヒルビとエメリは声を上げた。ヒカリ達も驚いていた。
「あれは......闇の...ディアルガだ.....。」
「ええーーーーーーーーーーー!?」
「あれが....闇のディアルガ。」
ジェードの言葉でヒルビはさらに驚き、タイガとヒカリは闇のディアルガを凝視して
いた。
「どうした?ジェード。さっきの威勢の良さは?」
「ぐっ......。」
「まずいな...。」
「ジェードさん.....。フウヤさん....。」
ジェードとフウヤは大人しくなり、曇った表情をしていた。それを心配そうにセラフィ
が見つめていた。
「.........ううっ、もはや......ここまでか...。」
「ええ!どうして!?戦うんじゃないの!?」
ジェードの絞り出したような言葉にヒルビは驚いた。
「む、無理だ.....。ディアノだけならともかく....ディアルガも相手だととても
敵わない...。お前達も良く頑張ってきたが......すまないな。ここでおしまい
だ。」
「そ、そんな!」
ジェードはディアルガの登場で諦めた様子だ。
「フウヤ。ルーアさんは?」
「こっちの世界には一緒に来たけど、まだ見つかっていない...。でも、今はいなくて
良かった。」
「そうだな.....。セラフィだけでも逃げて、過去のルーアさんを元の世界に送らない
とな......。」
ジェードはルーアについてフウヤに聞き、フウヤは話しながらルーアがここにいなかっ
たことにほっとし、ジェードもそれに同意した。
「降参だ。ディアノ。好きにしろ。」
「ジェ、ジェードさん!」
苦々しい顔でジェードは両手を上に上げた。
「どうした、ジェード。お前にしてはやけに諦めが早いな。」
「まあな。確かに、俺達は諦めたが.......しかし、まだ希望はある。」
ディアノはそれを嘲笑うように言うが、ジェードはそれを気にせず笑みを浮かべた。
「セラフィもフウヤも知っていると思うが....あの時、星の停止をくい止めるために
過去に行ったのは俺とフウヤだけじゃない。もう一人いる。」
「ええ〜!?僕達の世界に行ったのはジェードとフウヤの2匹じゃなかったの!?」
ジェードの話を聞き、ヒルビは驚いた。ヒカリ達も驚いた。他にもいたとは考えて
いなかったのだ。
「そうだ。俺にはフウヤともう一人の相棒がいた。俺はフウヤとそいつと一緒に過去へ
向かったのだ。ただ、時の回廊を通っている時にトラブルがあり、俺達は互いに
はぐれてしまったのだ。あいつはまだ過去の世界にいるはずだ。だから、例え俺達が
いなくなっても、あいつがきっと俺達の代わりに使命を.....星の停止をくい止めて
くれるに違いない。」
「..........フフッ、フフフフフフッ...。」
「....な、何がおかしい?」
ジェードの話を聞き、ディアノは突然笑い出した。ディアノの様子に、フウヤは顔を
しかめた。
「......フッ。お前達の他にも過去に行った奴がいるというが、ちなみに、そいつの
名前は?そいつの名前を言ってみろ。」
「聞いてどうするんだ?」
「知っているはずだろう?」
ディアノの言葉に、ジェードもフウヤも不信そうな様子でディアノを見ていた。
「なんだ、言えぬのか?」
ディアノの軽い挑発に、ジェードは少しむっとなった。
「そんなことはない。........名前はヒカリ。俺の親友で、フウヤの双子の妹だ。」
「えっ...!」
「なっ!」
「うそっ!?」
「ええ!?」
「ええーーーーーーーーーーーー!?」
ジェードの言葉に、ヒカリ達はひどく驚愕した。
「なんだって!?ジェード!ヒカリだって!?ここにいるのがヒカリだよ!?」
「何!?お前が......ヒカリだと?」
ヒルビの言葉にジェード達は驚き、振り返ってヒカリのことを凝視した。
「.......いや。俺の知っているヒカリはポケモンじゃない。」
「今はツタージャだけど....俺とヒカリは人間なんだ。それに、そっちは何も知ら
ない様子だよ。」
「ええーーーーーーーーーーーーーーー!!?」
「どういうことよ!?」
「一体、これは!?」
「何が起きてるんだ!?」
「えっ?えっ?えっ?」
ジェードとフウヤの言葉にヒルビ達はさらに驚き、ヒカリは混乱していた。人間という
言葉が出たり、フウヤが元は人間だったと言ったり色々あって、混乱してきたのだ。
「ワハハハハハハハハ!その通り!」
ディアノはその様子を見て、大笑いしていた。
「ジェード!フウヤ!そこにいるのはヒカリに間違いない!」
「「何!?」」
「そいつはもともと人間だったのだ!しかも、記憶を失ってな!」
「な、なんだと!?」
「どういうことだ!?」
ディアノの言葉にジェードとフウヤは驚き、ヒカリは呆然としていた。
「ディアルガ様が私に与えた使命........それは過去に行ったジェードとフウヤと
ヒカリ......そして、邪魔者になる前の過去のルーアを消すことだった。そして、
お前達3匹を追って、タイムスリップしたのだ。過去の世界に行った私は情報を集め
ながらお前達を探していた....。そして、ある時、『ジュエル』に出会った。」
『おお。あなた達は確かギルドの。』
『うん。僕達はジュエル。ギルドで働いているの。よろしくね。』
「ただ、あの時は何も感じなかったが.........。」
『偶然夢を見て、その夢でアイルの危機が分かったのです。』
『ん?夢?夢ってどういうものなんですか?』
「時空の叫びの話を聞いた時はまさかとは思ったが......私の中にある考えが芽生え
始めたのだ。そして...........」
『うん。その時、覚えていたのは自分の名前と、もともとはポケモンではなく、人間
だったってことみたい。』
『ええ〜!?に、人間!?』
「なんともともとは人間で、しかも、記憶がないというじゃないか。時空の叫びを持つ
人間....私は確信した!」
『貴女は.....自分の名前は覚えているとおっしゃっていましたよね?して....その
名前は?.......。』
『ヒカリです。』
『!!....ヒカリ...さん.....。』
『どうお?何か分かったの?』
『.......いや。残念ながら....何も.....。』
「間違いない!こいつこそ、私が追っていたヒカリだったのだ!」
ディアノの話を聞き、ヒカリはディアノに話してはいけなかったと思ったのが正しかっ
たと思い、話してしまったことを後悔した。
「ルーアのことは一番驚いた。アルセウスの使いとして色々な場所に行くルーアの
情報を掴むのは困難だったが...それよりも、ルーアが探検隊に入ったことは予想外
だった。おそらく、ヒカリと会ったことで少し変わったようだが、こちらとしては
好都合だった。」
それを聞き、ヒカリはルーアが私がいるからという理由で探検隊に入ったことを思い
出し、確かにそれがなかったらルーアは探検隊に入っていなかったと思った。
「フウヤの情報は全くなかったが、ヒカリのことである考えが浮かんだ。ヒカリが人間
からポケモンになったのなら、フウヤもまたポケモンになってるんじゃないかと...
あわよくば、ヒカリのように記憶がないことを祈ったが、アルサがジェードに仲間が
いると聞き、フウヤには記憶があることを確信した。」
ディアノがフウヤの方を見てそう言い、フウヤは無言でディアノを睨みつけ、
ウェンディとウォーブはフウヤを心配そうに見ていた。
「ヒカリが記憶を失い、ヒカリとフウヤがポケモンになってしまったのは、おそらく
タイムスリップ中の事故か何かでそうなったのだろう。とにかく、ヒカリが記憶を
失ったのとルーアが探検隊に入ったのはラッキーだったよ。私を見ても分からない
し、目をつけることができる。だが、最後にルーアに見破られたのは予想外だった
よ。過去でも危険なことは分かったからな。」
ディアノはそこまで話すと、今度はヒルビ達を見た。
「ヒカリとルーアには怪しまれていたが、周りを信用させておれば、いつでも未来に
連れて行ける。他の奴らもヒカリとルーアに関わり過ぎたから、一緒に始末すること
にした。」
「ううっ......ディアノさんはやっぱり.....。」
ディアノの話に、ヒルビは目に涙を浮かべながらディアノを見ていた。
「後はジェードとフウヤ。貴様達さえ、なんとかすればよかったのだ。」
「「.........。」」
ディアノの話を聞き、ジェードとフウヤは黙ってディアノを睨みつけるだけだった。
(私は未来の人間だった?しかも、フウヤの双子の妹でジェードの相棒として、星の
停止をくい止めるために、ヒルビ達がいる世界へやってきたって?)
ヒカリはいきなり分かった真実に心の中で困惑していた。今は落ち着くべきだが、
落ち着けられなかった。
「ジェードとフウヤとヒカリ。3匹は今、ここにいる....。お前達を倒せば全てが
終わる。ジェード。お前のはかない希望も含めて...全てがな!ルーアもこの世界に
いる限り、後で始末できる!ワハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
「うう.......ディアノさん.....。いや......ディアノ!」
ディアノは愉快そうに大声で笑い、ヒルビはそれを見て、今までの敬意の呼び方を
止め、敵と認識し直した。それはタイガ達も同じで、エメリはディアノを睨みつけ、
タイガとサロファは周りを見て、この状況をなんとかする方法を考えていた。
「フッ。覚悟はできているようだな。消えるがよい!これがお前達の最後だ!」
「「「「「「ウイイイイイイイイーーーーーーーーーーー!!」」」」」」
それを見て、ディアノは大声でそう言い、ヤミラミ達はヒカリ達に近づき、ヒカリ達
は後退った。
「ううっ......。ヒカリ!ジェード!フウヤ!諦めちゃだめだよ!」
「くっ....。諦めるなと言うが、この状況をどうするというのだ!?」
「だから、何か考えなきゃ!」
ヒルビが必死に諦めるなと言うが、ジェードの諦めは消えなかった。しかし、ヒルビは
諦めず、考えていた。
「.......そうだ!」
ヒルビ達がどうすればいいのかと考えていると、タイガが何か思いついたようだ。
「セラフィ!時渡りで時の回廊に飛び込むことはできる?」
「ディアルガがいるから難しいわ。ディアルガは時間ポケモン.....。時渡りを使って
もすぐに破られてしまうわ!」
「ちょっとだけでも十分だよ!お願い!」
タイガの質問にセラフィは迷った様子で言い、ヒルビはセラフィに頼んだ。セラフィは
まだ悩んでいる様子だった。
「かかれーーーーーーーーーー!!」
「「「「「「ウイイイイイイイイーーーーーーーーーーー!!」」」」」」
「時渡り!」
ディアノの合図でヤミラミ達が一斉に襲いかかろうとした時、セラフィを中心に光が
包んだ。光が修まると、ヒカリ達の姿が消えていた。
「ウイイイ...?」
「き、消えた!?ディアルガ様!」
ヤミラミ達は困惑し、ディアノは闇のディアルガに頼んだ。
「グオオオオオオオォォォォォォーーーーーーーーーーー!」
闇のディアルガは胸の宝石を赤く光らせ、尻尾を広げ、咆哮と共に波紋が広がった。
すると、ガラスが割れたような音が聞こえ、時の回廊の前にヒカリ達の姿が現れた。
「ああっ!時渡りが破られた!」
「そこか!」
ヒルビ達は途中で時渡りが破られたことに焦り、ディアノ達はヒカリ達が時の回廊の前
にいることに焦っていた。
「時の回廊まであと少しだったのに!」
「逃がすか!」
「シャドーボール!」
ディアノ達がヒカリ達を捕まえようとした時、ヒカリ達とディアノ達の間に技が放たれ
た。そして、ヒカリ達の横から1匹のサーナイトが現れた。
「悪いですが、邪魔はさせませんよ。」
「貴様は!ルーア!」
「「ルーアさん!」」
「「「「「ええっ!?」」」」」
サーナイト、未来のルーアの登場にディアノもフウヤもジェードも驚き、ヒカリ達は
進化した未来のルーアの姿に驚いていた。
「ルーア!どうしてここに!?」
「道案内よ。.....過去の私のね。」
「ヒカリ!ヒルビ!タイガ!エメリ!サロファ!」
「「「「「ルーア!」」」」」
セラフィも驚いて未来のルーアに聞き、未来のルーアはヒカリ達に視線を向けて言った
時、未来のルーアの後ろからキルリア、ルーアが現れた。
「みんな、無事ね。良かった。」
「ルーア!どうして一緒に!?」
ルーアはヒカリ達の無事にほっとし、ヒカリはどうして未来のルーアといるか聞いた。
「私がいた場所の近くにちょうど未来の私がいたのよ。事情を話して、ここまで連れて
来てもらったの。未来世界については未来の私から全て聞いたから、未来世界のこと
も分かっているよ。......それにしても、未来の私に会うなんて、今でも信じられ
ないよ。」
「それは私もよ。まさか、歴史を変えないように動く貴方達が過去の私を連れて来る
なんて、ね...。」
「ちっ......。」
ルーアは未来の自身に視線を向けながら話し、未来のルーアもそれを聞いて過去の自身
に視線を向けた後、ディアノに敵意を向けた。ディアノはルーア達が現れたことに
舌打ちした。
「ここは任せて!早く時の回廊に飛び込んで!」
「セ、セラフィと未来のルーアは!?」
「私達なら大丈夫!絶対に捕まらないって言ってたでしょう!」
未来のルーアとセラフィは大丈夫だからと時の回廊に飛び込むようにヒカリ達に
言った。
「ジェード!フウヤ!それに、記憶のないヒカリも!次はないと思いなさい!必ず星の
停止を...歴史を変えなさい!」
「ああ!」
「うん!」
「は、はい!?」
未来のルーアは最後にとジェードとフウヤとヒカリにそう言い、ジェードとフウヤは
大声で返事し、ヒカリも戸惑いながらも返事した。
「ありがとう!セラフィ!未来のルーア!」
ヒルビ達は礼を言って時の回廊に近づいていった。
「逃がすか!」
「させない!ようせいのかぜ!」
「くっ.....。」
ディアノは追いかけようとして、未来のルーアはそれを止めた。未来のルーアの技で
ディアノ達の目を閉じ、風が修まって目を開けた時には、ヒカリ達の姿もセラフィ達
の姿もなく、時の回廊があった場所に不思議な小さな光があるだけだった。