66話 ヒカリとミュウとルーアVSグラードン 後編
「さあ、バトル再開よ!ヒカリ、サポートを頼むよ!!」
「「うん。」」
ルーアの言葉で、ヒカリ達は、再び動き出した。グラードンは、アイアンテールと
ようせいのかぜで、押し返されたり、きあいパンチで、バランスを崩したり、氷を
砕いたりして、操られているうえに、我を忘れて、手を振り回していた。
「うわあ!?」
「危ない!」
ミュウとルーアは、グラードンに近づこうしているけど、手を振り回しているため、
なかなか近づくことが難しい。特に、ミュウは、きあいパンチなどの物理が多く、
攻撃するのが難しかった。こごえるかぜなどの遠距離の攻撃も、当たるか、グラードン
の手で、弾き飛ばされるかだった。
「アイアンテール。ミュウ!ルーア!今よ!!」
「はどうだん。」
「マジカルリーフ。」
ヒカリは、ミュウとルーアが、グラードンに近づくことのできない様子を見て、
サポートしようとアイアンテールで、片手を受け止め、その隙に、ミュウがはどうだん
を放ちながら進み、ルーアは、ヒカリに当たらないように、マジカルリーフを放った。
「れいとうパンチ。」
「こごえるかぜを使って、"こごえるリーフ"」
はどうだんを放ちながら、進んだミュウは、グラードンの近くまで来ると、はどうだん
から切り替え、れいとうパンチを放った。れいとうパンチで、グラードンが後ろに
よろめいた時、ヒカリが、グラードンから離れ、ヒカリが離れたのを見て、ルーアは、
こごえるかぜを放ち、マジカルリーフを、"こごえるリーフ"にした。
「攻撃は、受け止めるから、安心してね。次、行くよ!」
ヒカリの言葉で、ヒカリは、アイアンテールで、グラードンの手を受け止め、その隙
に、ミュウとルーアが攻撃するということを、何度も繰り返した。だが、次第に、
グラードンも、攻撃させてばかりだと、さらに怒りが爆発し出した。
「ソーラービーム。」
グラードンは、ソーラービームを連発した。しかも、ひでり状態のため、太陽の光を
溜める時間が、早くなっていた。ソーラービームを、連発で放っているため、攻撃し
ずらくなった。
「10万ボルト。」
グラードンのソーラービームを、ヒカリは、10万ボルトで、受け止めた。
「「ヒカリ!」」
「攻撃は、受け止めると言ったから、速く!」
ミュウとルーアが心配する中、ヒカリは、速く攻撃するように言った。
「きあいパンチ。」
「"こごえるリーフ"」
ミュウとルーアの攻撃で、グラードンがソーラービームを放つのを止め、後ろに下が
り、ヒカリも、10万ボルトを放つのを止め、後ろに下がった。
「ヒカリ、大丈夫?」
「大丈夫。だけど、そろそろ限界ね。あのソーラービームを受け止めるのは、大変ね。
あと一回だと思う。」
「僕達も、技を使いすぎて、疲れてきたよ。」
ルーアは、ヒカリの心配をしたが、ヒカリは、さっきの10万ボルトで、疲れてきて、
あと一回が限界だと思った。ミュウとルーアも、攻撃し続けて、疲れていた。
「次で、終わらさないと、まずい。ヒカリ!10万ボルトを、最大まで放って!!ミュウ!
力を使って、攻撃を!!私も、最大まで、攻撃を放つから!!」
「うん!」
「わかった!」
ルーアは、次で終わるように、ヒカリとミュウに、作戦を指示した。ヒカリとミュウ
は、ルーアの作戦を聞いて、はっきり返事をし、動いた。
「ソーーラーービーーム。」
グラードンは、力を溜めて、さっきよりも、威力のあるソーラービームを放った。
「10万ボルト。」
ヒカリは、そのソーラービームを受け止めようと、最大で、10万ボルトを放った。
しかし、ソーラービームの方が強力で、10万ボルトが押し返されそうになった。
「ヒカリ!」
「ミュウ!行ってはだめ。ヒカリが、必死に耐えているのだから、私達は、攻撃しない
と。"こごえるリーフ"」
「くっ。"はどうだん-改"れいとうパンチ。」
ミュウは、ヒカリの様子を見て、駆けつけようとしたが、ルーアに制止され、悔しそう
にしながら、身体中に力を込め、力を発動し、ルーアとともに、攻撃した。ルーアは、
"こごえるリーフ"を最大まで放ち、ミュウは、はどうだんを二つ放った後、れいとう
パンチを、打ち続けた。
「う、うう。さすがに、これは.........」
ヒカリは、10万ボルトを放っているが、ソーラービームに押し返されて、どんどん後ろ
に押し返されていった。ヒカリは、押し返されていって、あきらめかけていた。
(もう、限界かもしれない。でも、このままだと、このソーラービームは、ミュウと
ルーアの方に向かれる。それだけは、さけないと。もう少し、頑張って。力いっぱい
攻撃を!)
「はあああーーーーーーーーー!!」
ヒカリは、そう思いながら、叫び声を上げながら、10万ボルトを、最大限まで放った。
すると、10万ボルトが、今まで以上に、強力になり、グラードンのソーラービームを
押し返してきた。
「!!?」
「「「これで、終わり(だ)。」」」
グラードンが少々驚く中、10万ボルトで、押し返しているヒカリと、グラードンに
攻撃し続けるミュウとルーアが、同時に叫んだ。
「グオオオオオーーーーーーーーーーー!!!?」
グラードンは、そう叫ぶと、ずーんという地震に近いすごく音で倒れた。
「やったーー!!」
「伝説のポケモンのグラードンを........。」
「倒したーーーーーーーー!!!」
グラードンが倒れたのを見て、ヒカリ達は、喜びの声を上げた。
「それにしても、さっきのヒカリの10万ボルト、今までの10万ボルトより、威力が
高くなってなかった?」
「私も、思ったよ。私も、何が起きたのか、さっぱりで...............」
「おーい、ヒカリ!ミュウ!ルーア!」
少し経って、ヒカリとルーアは落ち着き、さっきの10万ボルトについて、話し合った。
ミュウは、まだ喜んでいるが。ヒカリとルーアが話し合っている中、ヒカリ達を呼ぶ声
が聞こえた。ヒカリ達が、呼ぶ声がする方を見ると、ライドとルイが走ってきた。
サイコキネシスで、プテラを浮かばして。
「兄さんと姉さんも、終わったみたいね。」
「ルーア達の方も、終わったのね。すごいわ!伝説のポケモンを倒すなんて!!」
「ヒカリ!ミュウ!ルーア!よく頑張ったな。」
「兄さん、止めてってば。」
ヒカリ達も、ライドとルイの方に駆け寄った。ルイは、ヒカリ達を褒め、ライドも、
ヒカリ達を褒めながら、ルーアの頭をなでた。ルーアは、止めてと言いながらも、嬉し
そうだった。
「さて、プテラ!そろそろ教えてもらえませんか?」
ルイは、話を進めるため、プテラに向かって、そう言った。
「くっ。まったく、何度邪魔をすれば、いいんだ。しかも、解かれてしまったから、
グラードンが起きても、敵になるだけだしな。」
プテラは、グラードンを見ながら、苦虫を噛み潰した顔で、恨めしそうに言った。
「プテラ!あの方って、誰なの?」
ヒカリは、そんなプテラに向かって、聞いた。
「前に言ったとおり、偉大なお方だ。」
「どうして、そんなに偉大なお方なのかな?」
プテラは、当たり前のように、言った。ミュウは、その言葉で、どうして、そんなに
偉大と言えるのか、疑問に思い、プテラに聞いた。
「それは、そうだ。あの方は、この私を造り出したお方、あなた達とあの方とでは、
格が違うんだよ!!」
「「「「!?」」」」
「おい!それは、本当か!!」
自信に満ちたプテラの言葉に、ヒカリ達は驚き、ライドは、プテラに詰め寄った。
「本当だぜ。間違いなく。」
「そんなわけない!造り出すことができるのは、アルセウス様だけだ!!」
「ちょっと、ライド!!」
「兄さん!!」
プテラは、そんなライドの様子を見ると、驚いているような、楽しそうな顔をして、
言った。ライドは、信じられないという気持ちと混乱しているため、思わず、言っては
ならなかった、アルセウスと言ってしまった。ライドが、アルセウスと言ったことに、
ルイとルーアが驚きながらも、気がつくように、大声で呼んだ。ライドは、ルイと
ルーアの呼ぶ声で、我に返り、アルセウスと言ってしまったことに、気づいた。プテラ
は、アルセウスという言葉に、目を見開き、確信したような顔をした。
「.......なるほど、アルセウスの使いの者か。...その様子だと、姉とルーアも、
そのようだ。ヒカリとミュウも、知っているのだろう。くくっ、あいつめ、やはり、
気づいていたか。あいつが、関係していたことを、あの方に報告しなければ...。」
プテラは、そう考え、言うと、バサッと翼を動かした。
「逃げる気か!!」
「ああ。このことを速く、あの方に伝えなくては。それに...............」
プテラの様子を見て、ライドが、叫ぶように言うと、プテラは、笑うような感じで、
上を見ながら、言った。プテラが、いったん、言葉を切ると同時に、プテラは、紫色の
光に包まれた。
「...あいつの使い。私を追いつめ、捕まえた実力、見事なり。だからこそ、ここで、
倒した方が良さそうだ。」
プテラは、だんだん声を低くしながら、言った。その時、プテラを包んでいた光が
修まり、プテラの姿が変わっていて、黒色になっているところがあり、姿が変わる前
より、パワーアップしているのが、一目見て、わかった。
「...あ、あれは、まさか、メガシンカ!!?」
「えっ!?」
「なんだと!?」
プテラの姿を見て、ルイが驚きながら、慌てたように言った。ルイの言葉に、ルーアと
ライドも驚き、目を見開いた。ヒカリとミュウは、分からなかったが、プテラの姿と
ルーア達の様子で、事態が大変なことになっていることは、分かり、何が起きてもいい
ように、身構えた。
「フッフッフッ。そうだ。これは、間違いなく、メガシンカだ。あの方が、私にくだ
さった力。この力で、あなた達を倒す!!!」
プテラは、ヒカリ達の様子を見て、笑いながら、自信満々に言った。