65話 ヒカリとミュウとルーアVSグラードン
「グガアアアーーーーーーーーーーーーーー!!!」
グラードンの叫び声のような鳴き声が、辺りに響いた。
「...まさか、ここに、グラードンがいるなんて。」
「......そうね、姉さん。しかも、操られている。」
「本当ね。あの目は、間違いなく....。」
ヒカリ達は、そう会話すると、上を見上げ、グラードンの目を見ていた。グラードンの
目は、これまでのブーバーン達と同じ目をしていた。
「プテラもいるからな。プテラは、報告しようと逃げようとしているし、どうする?」
「二つに分かれた方がいいと思います。」
「よし、僕と姉さんは、グラードンを相手にするから、ルーア達は、プテラを.....」
「僕達が、グラードンと戦いますから、ライドさんは、プテラをお願いします。」
ライドは、今にも隙があったら、逃げようとしているプテラを見ていた。ヒカリは、
ライドに、二つに分かれることを提案し、ライドは、ヒカリの提案に賛成し、二つに
分かれて、何をするのか決めている途中で、ミュウが、グラードンと戦うと言った。
「ミュウ!ヒカリは、グラードンとは相性が悪いし、相手は、伝説のポケモンだ。
グラードンと戦うのは難しいが、プテラなら、ヒカリは、相性がいい。それに、
ミュウとルーアも、相性のいい技が使えるから、いいと.........」
「でも、僕、プテラが敵って言われて、戦うと決めたけど、僕は、いちようお世話に
なった先生だから、戦いたくないっていう気持ちが出てきて、今は、こんな気持ち
では、プテラと戦えません!!ライドさん!お願いします!!」
ライドは、この状況を速くなんとかしようと相性がいい、速く終わる方法にしようと
思い、ミュウを説得しようとしたが、ミュウは、一向に引かず、ミュウは、プテラが
敵だと、頭では分かっているが、でも、お世話になり、叱ってくれた先生と戦うことに
戸惑いが、心のどこかにあることに気づき、本当に覚悟が決まるまで、戦えないと
思い、ライドにお願いした。
「あまいぞ、ミュウ。」
「.......うーん。」
プテラは、ミュウの言葉を聞き、挑発し、ミュウは、プテラの言葉に、怒りはあるが、
心のどこかで引っかかっていた。ライドは、ミュウの話を聞いて、悩んでいた。
「相性が悪くても、大丈夫です。」
「大丈夫よ、兄さん。ここまでの道のりでも、大丈夫だったから。それに、たとえ
危なくなっても、対処はできるから。」
ヒカリとルーアは、ミュウの気持ちを察して、ライドを説得した。
「ここまで、言われたから、任せた方がいいと思うわ。」
「.........わかった。ヒカリ!ミュウ!ルーア!グラードンのことを任せる!!」
ルイも、ヒカリ達の気持ちを察し、ライドに言った。ライドは、味方全員に言われた
ため、渋々許した。
「あ、ありがとうございます!!」
「ありがとうございます。」
「兄さん!姉さん!ありがとう。」
ミュウは、思わず勢いよく頭を下げて、お礼を言い、ヒカリとルーアも、お礼を
言った。
「気をつけるんだぞ。相手は、伝説のポケモンだからな。」
「兄さんも、姉さんも、気をつけてね。」
ルーア達はそう会話し、ライドとルイは、プテラの方に向かった。ヒカリ達は、
グラードンと向き合った。
「ヒカリ!ルーア!ごめん!!」
「別にいいよ。」
「気持ちの整理がつかなくても、しょうがないと思う。」
ミュウは、グラードンと向き合いながら、言った。ヒカリとルーアは、大丈夫だと
言った。
「ヒカリ、ルーア、ありがとう。」
「それより、そろそろ来ると思う。」
「ミュウ!その後の話は後でね。まずは、グラードン。」
「あ、そうだった。」
「グガアアアーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
ミュウは、お礼を言い、ヒカリとルーアは、グラードンが、そろそろ襲ってくると
思い、ミュウに言った。ミュウは、少しの間、そのことを忘れていたが、ヒカリと
ルーアの言葉で、思い出した。グラードンは、頃合いを見計らっていたのか、ヒカリ達
が構えると同時に、叫び声を上げた。
「ヒカリ!ルーア!がんばろう!!」
「うん。」
「ええ。」
ミュウの掛け声と同時に、ヒカリ達は、グラードンに向かっていった。
「げんしのちから。」
「きあいパンチ。」
ミュウは、グラードンのげんしのちからの岩を、きあいパンチで、壊して進んだ。
「げんしのちからで、攻撃も、防御も、すばやさも上がったから、もうげきのたね、
しゅんそくのたね。」
「「ありがとう。」」
ヒカリは、ミュウとルーアに向かって、もうげきのたねとしゅんそくのたねを投げた。
ヒカリは、相性が悪いため、戦いの様子を見て、サポートしている。ミュウとルーア
は、ヒカリの投げたたねを受け取り、すぐに食べて、お礼を言った。
「れいとうパンチ。」
「"こごえるリーフ"」
ミュウは、スピードの上がった状態で、何発も放ち、グラードンが手を振り上げ、振り
下げた時に、グラードンから離れ、ミュウが、グラードンから離れた時、ルーアが、
ライドとの兄妹喧嘩で使った、"こごえるリーフ"を放った。
「げんしのちから。」
「マジカルリーフ。」
グラードンは、今度は、ルーアに向かって、攻撃を放ち、ルーアは、マジカルリーフ
で、げんしのちからとぶつかりあった。"こごえるリーフ"は、二つの技を使うため、
技の消費が多くなるから、技の消費を少しでも減らすため、マジカルリーフを放った。
「げんしの............」
「はどうだん。」
グラードンが、またルーアに向かって、攻撃を放とうとした時、ミュウが遠くから
はどうだんを放った。
「げんしのちから。」
「きあいパンチ。」
グラードンは、ミュウに向かって、攻撃を放ち、ミュウは、またきあいパンチで、
げんしのちからの岩を壊して進み、そのままグラードンにきあいパンチを、何発も
放ち、またグラードンが手を振り上げ、振り下げ、ミュウは、グラードンから離れた。
「"こごえるリーフ"」
「ミュウ!ルーア!もうげきのたねとしゅんそくのたね。」
ミュウがグラードンから離れた瞬間、ルーアは、また"こごえるリーフ"を放った。その
時、もうげきのたねとしゅんそくのたねの効果がなくなり、ヒカリが、再びもうげきの
たねとしゅんそくのたねを投げた。ミュウとルーアは、それを受け取り、すぐに
食べた。ミュウが至近距離で、注意を引き、ルーアが、遠距離から攻撃して、注意を
引いて、今度は、ミュウが遠距離から攻撃した後、至近距離から攻撃し、また注意を
引き、ルーアが遠距離から攻撃する。ヒカリは、周りをよく見て、サポートする、と
いう作戦である。
「よし!次、行く............!?」
「「ミュウ!」」
ミュウがはどうだんを打つため、力を溜めている時、グラードンがミュウに向かって、
手を振り上げた。グラードンには、もう作戦がわかり、ミュウを攻撃しようとした。
ミュウは驚き、ヒカリとルーアは、それに気づき、慌てた。ミュウは、力を溜めていた
ので、すぐに動くことができなかった。
「でんこうせっか。」
「ヒカリ!」
ヒカリは、でんこうせっかで、すばやくミュウのところにきた。ミュウの前に行き、
ミュウを押し、ミュウは、後ろに下がった。
「ヒカリ、何するの?」
「グラードンの攻撃を受け止める!新しい技を、一回試してみるから、下がって
いて!」
「わかった、任せるね。」
ルーアは、ヒカリが何をするか聞き、ヒカリのことを信じ、ヒカリに任せた。
「使うのは、初めてだけど、成功しよう。アイアンテール。」
ヒカリは、小声で気合いを入れて、言い、尻尾に力を込め、グラードンに放った。
「よし!成功した。このまま。」
ヒカリは、そう呟きながら、グラードンの振り下げた手を、押し返そうとした。
しかし、体格差で、押し返すことができず、逆にたたきつけられそうになった。
「ぐっ。ダメ、押し返される...!」
「ようせいのかぜ。」
ヒカリがあきらめかけたその時、ルーアのようせいのかぜが、ヒカリを押した。
「ルーア!」
「ヒカリ!今のうちよ!!」
「うん、わかった。」
ルーアの言葉で、ヒカリは、更に尻尾に力を込め、グラードンを押し返した。
グラードンは、押し返され、後ろに下がりながら、少しふらついていた。
「きあいパンチ。」
「こごえるかぜ。」
後ろに下がっているグラードンに、ミュウは、きあいパンチを放ち、グラードンが、
バランスを崩し、その隙に、ルーアが、こごえるかぜで、足元を凍らした。
「これで、その場から動けない.........!?」
ヒカリ達が安心しようとした時、グラードンが、無理矢理足を動かし、足を凍らして
いる氷を砕いた。
「足を凍らしても、ダメね。」
「攻撃がきたら、ミュウとルーアがかわすか、私が攻撃を受け止めるから。」
「ヒカリ、大丈夫?」
「大丈夫よ。一回試してみたから、押し返すことは、難しいけど、受け止めることは、
できるから。」
氷を砕いたグラードンを見て、ルーアは、難しそうな顔をして、ヒカリは、その様子を
見て、言った。ミュウは、グラードンの攻撃で、危なかったヒカリの様子を思い
浮かび、ヒカリのことを心配したが、ヒカリは、大丈夫と言った。