23話 ルーアの怒り
ヒカリたちは、なだらかな洞窟の前にいた。
「ルーア、キュウコンがいるところまであとどのくらい?」
「まだまだ先です。行きましょう。」
ルーアがそう言い、洞窟の中に入って行った。ヒカリとミュウもあとを追った時、
(そういえば、この冒険でルーアが怒るってネイティオは言ってたけど、大丈夫かな?
サンダーもネイティオも、ルーアが怒ると怖いって言ってるけど.......。
でも、大丈夫かな。いざという時は、ルーアから離れて、様子を見よう。
ルーアのねむっているちからはどのくらい強いかわからないけど、一体どんな感じ
なのかな?)
ヒカリはそう思っていた。しかし、この時のヒカリは想像をこえることが起こるとは
思いませんでした。そして、うしろに3匹に迫っている5匹のポケモンにも気づき
ませんでした。
..................................
B8階、
「ヒカリ、ルーア、階段あったよ。」
「そうね。」
ヒカリとルーアは、襲いかかったポケモンたちを倒し、ミュウの近くに行こうと
した時、ヒカリとルーアは止まった。
「ヒカリ、ルーア、どうした?」
「ルーア、気づいた?」
「ええ。気配を感じる、姿を見せなさい。」
ルーアの言葉に反応し、5匹のアノプスたちが出てきた。
「2度目はつうじないということか。」
「あたりまえよ。」
「それでは、始めましょうか。だが、その前に..........。」
アノプスは、周りに倒れているダンジョンのポケモンたちを見た。
「こいつらは、邪魔だ!」
アノプスたちは、ダンジョンのポケモンたちを壁にたたきつけた。
「ここのポケモンたちは関係ないうえに、気絶していたのよ。なのにどうして!?」
「ただ、邪魔だっただけだ。それに、あいつらはいきなり襲ってくるんだ、別に
気絶したってどうでもいいだろう。ハハハハハハ。」
ヒカリの言葉に答え、アノプスたちは笑った。ヒカリとミュウは構え、ルーアは
下を向いている。
「よし、いく......。」
−ブチッ
アノプスが言おうとした時、ルーアの中から、何かが切れる音がした。全員、ルーアの
方を見た。ルーアは下を向いたまま、アノプスたちの方に歩いている。
「.........ねえ、たとえ、どんなポケモンでも、生きているの。襲いかかったっ
て、しっかり生きているの。一生懸命生きているの。それを笑ったあなたたちを
私は、
私は、許さない。」
ルーアがそう叫んだ瞬間、ルーアのサイコキネシスで、大きな岩が無数に浮かび、
ようせいのかぜで、アノプスたちは100m離れている、行き止まりのところに
吹き飛ばされ、ルーアは、大きな岩をアノプスたちの方に飛ばした。
「お、おい。や、やめ、ぎゃあああああああああ。」
アノプスたちの叫びに、ヒカリとミュウは目をつぶった。終わった時、
アノプスたちは目を回し、気絶していた。すると、ルーアが、
「すっきりした。でも、やりすぎたかな?すこし手加減したけど。」
と、笑顔で言った。ヒカリとミュウは恐怖を感じた。
((本気でやったら、大変。ネイティオとサンダーが怖くなるのも無理がない。))
ヒカリとミュウは、ルーアを怒らせないようにしようと思った。
「ヒカリ、ミュウ、急いで出ましょう。他の追手がくるかもしれない。」
「「う、うん。」」
ヒカリたちは階段を登って、なだらかな洞窟を出た。