21話 ネイティオとの話
「あいかわらずですね。ネイティオ。正体って大げさよ。」
ルーアが苦笑いしながら、言った。
「おっ、ルーア。おぬしもいたのか。おぬしの攻撃は私も効くわい。今度から攻撃は
考えるな。それより、そこのピカチュウ、おぬしは、ポケモンではない、人間
だな。」
ヒカリとミュウは驚いた。
「さすがね、ネイティオ。あの子はヒカリ、いきなり人間からポケモンになって、
記憶喪失なの。ネイティオ、あなたなら 何か分かるんじゃないかなと思ったけど、
どう?」
ルーアはネイティオに訪ねた。
「ヒカリは、ある事故でポケモンになり、記憶を失ったのだ。」
「事故?」
「ああ。おぬしはこの時代の者ではない。この時代におぬしは、行くつもりは
なかった。そして、おぬしには不思議なちからをもっている。昔はすこし使えた。
しかし、今は使えない。それどころか、昔はねむっていたちからが目覚めようと
している。昔は使えたちからが、ねむっている。」
ヒカリたちは、ネイティオの話にいろいろ驚いていた。すると、ルーアが、
「つまり、ヒカリはこの時代には本来いるはずはなかったが、事故によりポケモンに
なり、ヒカリはこの時代にきた。さらに、ヒカリは不思議なちからがあり、
昔は使えたちからが今はねむっていて、昔はねむっていたちからが目覚めようと
している、ということ!?」
「そのとおり。」
ヒカリたちは静かになった。その時、ネイティオが、
「ヒカリは強いちからをもっている。しかし、ヒカリだけではない。ミュウも前に
ルーアに言ったが、ルーアをもっている。ミュウやルーアのちからもまた
強いのだ。」
「そういえば、前に兄さんを超えるちからがあるって言ってたわね。」
「おぬしたち3匹のちからは、ねむっている。キュウコンに会いに行くだろう。
キュウコンなら、鍛えてくれるだろう。ねむっていたちからも目覚めるだろう。
覚醒するのは、まだわからないが。」
「「「ありがとう、ネイティオ。」」」
3匹は、ネイティオにお礼を言い、次の場所に行こうとした時、
「あ、ヒカリ、ミュウ、ひとつ言いたいことが。」
ヒカリとミュウは、ネイティオに呼び出された。
「ヒカリ、ミュウ、ルーアが怒った時、すぐに逃げろ。」
「サンダーも同じこと言ってたよ。」
「サンダーも知ってるからな。ルーアの怒りの恐ろしさを。」
「ルーア、怒るとそんなに怖いの?」
「ああ、ルーアは怒った時、なぜかねむっていたちからが目覚めて、終わったら、
再びねむっている。気をつけろ。次の次の冒険で、ルーアが怒る。」
「「う、うん。」」
ヒカリとミュウは、ネイティオとの会話を終えて、ルーアを追いかけた。