魔法と料理が飛び交うCafeへようこそ(一応コラボ募集中)
プロローグ
三品目
カランコロン



「こんにちは〜」

「いらっしゃいませ!」

ルンの元気な声が響きわたる。後ろではクスノがせっせと料理を作り、シルクが届ける。そんな光景を私は微笑ましいと思っていた。

「?注文はどうしますか?」

おっと、ここに来てから何も注文していなかった。

「いつものを頂こうかしらね?」

「わかりました! 」

元気に返事し、裏の厨房に走り出す。この店の常連になって2年は経つが、元気に走り回る店長の姿は昔と変わらない。


「お待たせしました!ラプサンスーチョンとシフォンケーキです!」

入れられた紅茶を飲み、ケーキを食べる。週に一度の楽しみだ。

「ラプサンスーチョンティーが好きなんですか?」

「んー……味はそんなに好きじゃないわ。ただ、この松の香りが好きなのよ。この国の木の香りもイイけど、やっぱり故郷の木の香りが一番ね。」

前にこんなやり取りをした覚えがある。それ以来この店の店主とは仲良くやってる。愚痴を言いあったり、買い物に行ったり……

「お会計、いいかしら?」

「はい!900円になります!」




カランコロン

また来よう。そう思える店だ。私が空を見た時には、一番星が煌めいていた。

「あ、流れ星」

尾を描きながら星が落ちていった。偶然にも近くの山の方向に。私は嫌な予感を感じつつ、帰宅した。











私は知らなかった。次に店に来たら、いつもと違う光景を見る事になることを。

北極熊 ( 2015/06/10(水) 22:55 )